Laub🍃

Laub🍃

2010.02.21
XML
カテゴリ: .1次題
一人を殺すことで一日生き長らえられた。
 そうして何人も殺し続けて、やっと俺は安心する暮らしを得た。
 人を殺す自分は神だと思った。
 けれど、ある日「お前が居なければ何人もの人が生きられるんだ」と俺は殺された。
 俺は一人を殺すことで一日霊として存在できるようだった。
 人を殺す俺は祟り神としてあがめられるようになったが、俺はまだ殺し続けた。
 次に俺は邪神として利用された。その教祖も腹が立ったので殺した。
 生きていた頃よりも簡単だった。
 じきに殺す相手を選ぶようになった。感謝された。

 人間にその子はいとも簡単に殺された。
 やはり殺さねばならないと思った。次に出来た大事な子は、周りのすべてを殺してあげた。
 その子は自殺してしまった。
 俺の足元に散らばる骨を愛でる日々。
 俺は何のために生きているのか分からなくなった。
 俺は最後に自分を殺した。霊でも殺せるということを俺は知った。


 もう、こんな悪夢はこりごりだ。





一日生き長らえてしまった。








お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2017.10.29 11:20:41
コメント(0) | コメントを書く
[.1次題] カテゴリの最新記事


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
X
Mobilize your Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: