Laub🍃

カテゴリ

⛅👜

(139)

長押綴

カレンダー

2011.11.01

信じることはこの世で最も美しく残酷で唾棄すべきことだ（ss・sss／まどまぎパロ）

テーマ：二次創作小説(1164)

カテゴリ： ◎2次裏漫

「は」
「違う」
「うそだ」
「あの人が」
「そんなこと」
「言う筈がない」
「もしも本当なら」
「何の為にこれまで」
「どうしろと言うんだ」

　そう言う馬鹿の頭をはりとばせないのは何故だ。
　抱きよせる俺のことをこいつが見ないのは何故だ。

　期待は失望のはじまりというが、こいつも、俺も、失望することが怖くて何も出来ない。
　かつて期待して、希望だと思っていた相手を、嫌いたくない。
　ヒトの一貫性というやつか。

　とっくにヒトなんてやめてるっていうのに、馬鹿らしい。

　憎しみの業火に焼かれるのと、忘却の水底に沈むのと、どちらが楽なんだろうな。
　なあ、－－－さん。

＋

　睡蓮には『滅亡』という花言葉があるらしい。
　それを司どるかのように、こいつの結界は仇花をさかせる。

　多くの仲間をうしなって、それでもこいつが歩むことをやめないのはその人を信じているから。

　ーヒトの一貫性。
　好みでないものを押付けられ逃げられないから好むしかなかった場合もそれは通用するのだろうか。

「お前を悪魔にしたのはあの人なのにな」

ーそして、俺を悪魔にしたのは、こいつだ。
　それを知っているからこそ、こいつは俺を責めないんだろう。

　俺が勝手にやっていることだと言ってこないから、俺に何故そういうことをすると、戸惑った目を向けておきながらこいつは何も訊いてこない。
　他人事の領分だ。－こいつの弟分なら、危ないからやめろだとか言うだろうに。
　それでも、そんな馬鹿だから、そんな綺麗な馬鹿だから、放っておけない。
　愚かになってまで、信じてしまう。賭けてしまう。

　喩えここがこの世の地獄でも、蝶になれない不器用なこいつがー芋虫のなかで蜂に食い荒らされていくのを見ていることしかできなくても、最後まで背中ぐらいは守ってやる。
　付け狙う死鳥くらいからは、守ってやる。

＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊

＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊

※この後条件によって容貌は変わるけど毎回魔女化

お気に入りの記事を「いいね！」で応援しよう