Laub🍃

Laub🍃

2011.11.12
XML
カテゴリ: .1次メモ
 明るい方へ歩いていけない。眩しすぎるから。
 けれど彼女が連れ出すから、目を瞬かせながらもそこへ躍り出た。
 そこは楽しくて、それでも時々とても痛かった。
 人魚姫の踏みしめる足の痛さはこんなんなんだろうと。


 だから彼女の手を振り払ってそれでも彼女の声の残響を噛み締めながら闇の中へ戻ったのだ。
 そうするとそこは暫く暗かったのだけれど、それでも慣れてくるととても落ち着いた。
 そこから見るドアの向こうの光は温かかった。

 けれどこんな寒い底でも、無機物をかき集めれば案外温かいものなのだ。

 光を振り切って僕は僕の為すべきことをする。


 巡り巡って僕の大事な人に。

 僕の指先は君に届く。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2015.10.30 15:12:14
コメント(0) | コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
X
Mobilize your Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: