Laub🍃

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2014.11.01
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カテゴリ: 🔗少プリ


「……お前、全然緊張してねえな」
「ん?いや、結構してるぜ。ロンほどじゃねえけど」
「うっせーな、悪いかよ」
「別に悪くは……いや、悪いな」
急に何か思いついたように言ってくるレイジ。

「だから、王様が緊張ほぐす方法教えてやるよ」
「何だよ…」
ニヤニヤ笑いに嫌な予感が募る。


「お、ロン当たり!よくわかったな、愛の力?」
「お前の考えることなんて見え透いてんだよこのエロ豹!」
湯気を立てて怒るが、目の前のニヤニヤは消えない。

「はは、まあ冗談だよ。熱いキスで他の奴が緊張しちまうかもしれねーしな」

本当に冗談なのかと疑いの目で見ると、レイジがぽんぽんと頭を軽く叩く。いつもの、安心させる笑み。

「王様が保障してやる。大丈夫だ、ロン」
「……本当かよ」

触られた場所に、無意識に手が行く。同じ所を触ると何故か安心感と、うまく出来ないことへの不安が同時に出てくる。
いや、今までは隠していたそれが出てきたのかもしれない。
こんな時にレイジに頼るなんざ癪だ。だけど目がつい縋るようにその手を、安心させるそれを求めちまう。

「こういうのは、何回も練習してれば自然と体が動くんだよ。勿論決めなきゃいけない所は意識する必要あるけど……」


「ロンはこの役結構好きなんだろ?」
「……ああ」

発声練習とか、いちいち注意された所直したりとか、大変な所は沢山あったけれど、……それでもやりたかった。だからこそ、うまくやれないことが怖かった。

「なら、やれる」

野生味を帯びたその目は、本当にそれを信じていると言わんばかりのもの。



「……行ってくる」


小さく謝々と呟いてそう言うと、レイジがまたいたずらっ子みたいな顔で笑った。






幕が開く。

照明は見慣れた筈なのに妙に眩しい。

だけどその認識はどこか靄がかかっていて、やんなきゃいけないこととか注意することとかさえも全部水面下に押し込められている。








その瞬間は焦りも恐怖も不安も未練も後悔もなくて、ひどく落ち着いた興奮だけがあった。





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最終更新日  2014.11.02 00:24:44
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