Laub🍃

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2019.11.18
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カテゴリ: .1次小
むかしむかし、あるところに、おひめさまがおりました。

おひめさまは戦火に傷付く城下町の人々を見て、じっとしていられなくなりました。
なのでーーーー、旅に出たのです。



お姫様は、旅の途中で出来た仲間にみぐるみ剥がされて命からがら逃げ出したり、
逃げた先で魔物に助けられるけれどその魔物をぼろぼろにされたりと、
人間不信になる出来事にばかり遭いました。

もう何もかも嫌になったお姫様は、洞窟の奥に住むという悪い魔女の一族に会いに行きました。

魔女は二つ返事でお姫様を石に変えてくれました。
生きる強さも死ぬ強さもないお姫様は、こうして、石になりました。



*****


地の魔女の一族は、代々大きな洞窟の奥に住んでいます。そうして、大昔眠りについた地の魔王のエネルギーを利用しながら暮らしています。具体的に言えば地の魔王によって物質は高い圧力をかけられ宝石になったり日々の生活に利用できる燃える水になったりしているので、それを使って実験、研究、売買をしながら暮らしています。
たまにやってくる不埒な人々を石化して飾ってもいますが、無害なものです。

連なる山には先代の木の魔王が、少し遠くの平原には火の魔王が、遥か遠くの湖のほとりには水の魔王が住んでいて、鏡面のような湖の奥には光の魔王が眠っております。



泥人形の姫に気付いた王国と、人間に恨みを抱き滅ぼそうと企む水の魔王率いる魔王軍を発端として、大きな戦が始まるのは、これより少し先の話です。





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最終更新日  2020.11.23 06:49:52
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