Laub🍃

Laub🍃

2020.02.19
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カテゴリ: .1次小
酩酊はメーデーの味がする。

 お酒を呑むといつもやらかしてしまうこれは、もう俺の習性なんだろう。

「心配しないで!今日の飲みは野郎しか居ないから」

 そう言って心配性の彼女を説き伏せる。その裏でその野郎と致してる俺、全くしょうがない奴だと思う、自分でも。

 相手の男もそろそろ既婚者。俺達は同時にマリッジブルーを迎える者同士飲み屋で意気投合して、そのまま致してしまった仲。お互いに友情はあるが愛情はない、後腐れのない関係だ。
 どっちが突っ込むか突っ込まれるかはその時の気分次第。今日は俺が突っ込む方だったから次は逆だろうか。

 お互いに安定を手放す気はない。
 精神的に不安定になりやすい彼女に安心感を与えるこの役目に俺は満足していて、彼女が俺のだっさいプレゼントやしょぼい手助けにも喜んでくれるのはきっと俺が誠実さを前面に押し出しているからだろうということも理解している。
 だから道を踏み外す意味はないのだ。


 それに、怒り泣き上戸の彼と笑い上戸の俺だからこそ成り立ってるこの仲が、素面の大人しい彼と厳しい俺の仲で成り立つ筈もない。

 酩酊はメーデーだ。
 俺はその仲に甘えていて、酩酊する俺のことを羨ましいと思っている。

「鬼塚さんてそんなくだらないことで笑うんだ…」
「白井さんてそんなくだらないことで怒るんだ…」

 酒が入ってる俺達はそんな言葉を気にしないで感情を剥き出しに出来るし、世間的な倫理観もばれなきゃいーだろなんてこじつけて置き去りにできるけれど、それでも酔いが覚めればそれは取りに戻らなきゃいけない。

 ああ、昨日の酒はおいしかったなあ。




 そうして今日も全てを酒のせいにする





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最終更新日  2021.02.13 22:37:41
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