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2012年06月09日

見逃していた「iVDR EXPO 2012」での発表

カテゴリ：ＡＶ

「iVDR EXPO 2011」なるイベントがあったそうだ

「iVDR EXPO 2012」開催。USB接続のiVDRも参考展示 -AV Watch

5月末に、「iVDR EXPO 2012」というイベントがあり、iVDR-S関係の発表があったようだ。
週末は引っ越し作業で忙しく、イベントも記事も全く気付かなかったな。

ペガシス、世界初！iVDR-Sに録画したハイビジョン番組の編集に「TMPGEnc MPEG Editor 3」の次期後継製品で対応予定！

一番、興味を持ったのは、ペガシスのビデオ編集ソフト「TMPGEnc MPEG Smart Renderer 4」だ。

これまで、著作権保護のかかったデジタル放送コンテンツのPC用編集ソフトというと、デジタルチューナーに付属の簡易的なものか、バッファローのチューナーがインストールされているPCのみで利用できる「TMPGEnc MPEG Editor 3」ぐらいしかなかった。

今回、「TMPGEnc MPEG Smart Renderer 4」で、iVDR-S上の著作権保護コンテンツのフレーム編集ができるようになるらしい。

実際には、iVDR-Sアダプタ「RHDM-US/EX」でiVDR-SをPCに接続し、「iVDR Media Server3」というソフトをインストールすることで、編集が可能になるという。

汎用的なリムーバブルメディア上に記録したデジタル放送コンテンツが、PC上で、フレーム単位で編集できて、BDにも焼ける環境が整うというのは大きい。
7月に発売されたら、ぜひとも手に入れたい。

アイ・オー、iVDRのHDコンテンツ販売に参入 -AV Watch

アイオーからは、セル用のiVDRオーサリングツールが発表された。

なんだこの振れ幅（笑）

ただ、セルiVDRの特徴は、DVD/BDみたいにプレスする訳ではないので、大量生産には向かないが、BDビデオより、少部数の製造コストが安いことらしい。
そいいう意味では、今回のニッチなソフトを500部限定発行する、というニーズにはぴったりなのかもね。

ちなみに、このソフトの直販価格は12,800円で、新しいiVDRプレーヤーとのセットモデルが17,800円と安い。5,000円なら、このプレーヤー欲しいかもと思ったのだが、

アイ・オー、B5サイズに小型化したiVDRプレーヤー -AV Watch

後で発売された価格は、16,485円だと。がっかりだ。
チューナーもDLNAプレーヤーの機能もない単なるiVDR-Sのプレーヤーに、誰がこの値段を出すというのだろう。従来機より小型化したと書いてあるが、明らかに力の入れどころを間違えているだろう。

マクセル、1TB HDD内蔵/スマホ連携対応のiVDRレコーダ -AV Watch

先にマクセルから発売されたiVDRレコーダ「VDR-R3000」は、内蔵HDDが1TBになり、スマフォ持ち出し機能が追加されてはいるが、AVC変換してのW録画ができない制約は変わらず、あまり進歩感がない。
薄くなったが横幅は広がったデザインの変更も趣味が分かれるところ。
価格も5万円弱と高いため、どう見ても、値段差がないパナソニックのBDレコーダーの方がお勧めだ。

一方、同時発売された1TBのiVDR-Sカートリッジ「M-VDRS1T.E」は、発売当初からビット単価では500GBと同等なので、今後順調に値段が下がれば売れるだろうな。

さらに、参考出展ではあるが、USB 3.0接続のSAFIA対応USB HDDというのが面白そうだ。

日立以外のメーカーにiVDR-Sが広がらない理由の一つとして、SAFIAという著作権保護処理が複雑で、そのテレビ側の実装がハード、ソフト共に結構大変らしいことと、iVDRを使えるようにするには、一定のライセンス料を支払わなければならないことがあるようだ。

この製品、見た目は、普通のUSB接続の外付けHDDだが、どうやらiVDR-Sのベアドライブと、iVDR-Sに読み書きする際のSAFIAのハードとソフトを内蔵しているようだ。

したがって、USB接続のHDDに録画する機能があるテレビであれば、テレビ本体にSAFIAのための暗号化処理を搭載する必要もなく、重い著作権保護処理も搭載しなくていいらしい。

もちろん、テレビのこれまでの機能で、通常のHDDにはローカル暗号で録画するので、このHDDに録画する場合には、ローカル暗号は行わず、HDDに内蔵のSAFIAの処理を起動するコマンドを送るようなソフト修正は必要そうだが、iVDR-Sカートリッジが直接ささるようにするのに比べれば、テレビ本体のハードコストも、ソフトの開発コストも随分下がりそうだ。
また、テレビ本体には、iVDRスロットもないし、SAFIAを搭載しないので、おそらくライセンス費用も払う必要がなさそうだ。

一方、日立以外のテレビメーカーが採用するメリットはなんだろうか。
従来のUSB外付けHDD録画だと、録画した番組は、基本、自己再生しかできない。
DLNAで移せるケースも増えたが、テレビが壊れて基盤交換したり、買い替えたりすると、見られなくなって困っているケースは、後を絶たない。
この製品が、各社に広がれば、録画した番組を、別のテレビでも見られたり、編集できたりするようになり、利便性が上がるのは確かだろう。
故障した時も、新しいテレビにHDDをつなぎかえれば即見られるのは大きいメリットだ。
だから、この商品、一見地味だが、アイデアとしては悪くない。

ただ、今回は参考出展であり、実際に採用してくれるメーカーもまだないようだ。
パナソニックやソニーが採用しすれば、一気に広がる可能性もあるが、メンツもあるから期待薄だろうな。