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May 25, 2008
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カテゴリ: 日本でうまいもの
日比谷公園でランチに向かったレストランは、さてどこでしょう?

既にほとんどの皆様お気づきのようですので、今さら説明の必要はありませんよね。
そう、先日、中国の胡錦濤主席が来日した際に、福田首相と夕食会をした、あの「松本楼」です。


しばらく歩いて行くと、公園の緑の中に建つ立派な建物が見えてきました。
ここは、一階がグリル「ガーデン・テラス」、二階が披露宴や各種宴会ができる「バンケット・ホール」、三階は仏蘭西料理の「ボア・ド・ブローニュ」となっています。

松本楼1


松本楼は、明治36年に日本で最初の洋式公園である日比谷公園の開園と同時にオープンした日本で最も古い洋式レストランです。

開業当時は、松本楼でカレーを食べてコーヒーを飲むことがハイカラとされていたようです。
そんな訳で、ここのカレーの名前は、ハイカラ・カレーと言います。

そしてこの日私が食べたのは、このお店のお奨め料理のひとつで、「オムレツライス・ハヤシソース」です。

松本楼3



中身のライスの炒め具合もちょうど適度で、とてもおいしいかったです。

松本楼4


ちょっと外のテラス席に出てみると、そこは正に森の中にいると言う感じ、とても開放的でリラックスできそうでした。
東京のど真ん中なのに、こうした環境の中で食事ができるのは、嬉しいですよね。

松本楼2


ところで今回、何故両首脳が、この松本楼で夕食会をしたのでしょうか?
それは、ここが東京の有名な老舗レストランであること以外にも、日中近代史において、この松本楼を舞台にした秘話があったからなんですね。

その秘話は、皆さんもうご存知かもしれませんが、松本楼のパンフレットから、ちょっとご紹介したいと思います。


それにはまず、梅屋庄吉と言う一人の日本人を紹介しなければなりません。
この梅屋庄吉と言う人は、この松本楼のお客の一人だった人で、現社長夫人の祖父にあたるそうです。

彼は、あの辛亥革命で有名な中国建国の父と言われる孫文(孫中山)と親交が厚く、物心両面で彼を支えた人です。
孫文が政治家として活動できたのは、ある意味この梅屋庄吉がいたからとも言えます。

松本楼6


では何故、彼が孫文にこのような援助をするようになったのでしょうか?


梅屋庄吉と孫文が出会ったのは1895年、庄吉が経営する香港の写真館で、香港医学院教授のジェームズカントリー博士の紹介でした。
そのとき、庄吉はまだ27歳、孫文は29歳でした。

当時、アジア諸国は西欧列強諸国の圧力に苦しんでいたため、二人はアジア諸国が独立自尊の道を確保すべきだと言う点で一致し、「君は兵を挙げよ、我は財をもって支援す」との盟約を結んだのです。

梅屋は、日本に一時亡命していた孫文を援助し、この松本楼で多くの名士に紹介していました。
そして梅屋は、その生涯を通して「輩友にして義兄弟」の孫文のために、物心両面をあげて支援したそうです。

松本楼7



そして投じた私財の総額は、今の金額で2兆円にも及ぶと言われているようです。

また孫文は、亡命中の1915年に、梅屋邸にて庄吉夫妻の仲立ちにより、宋慶齢と結婚式を挙げています。

その宋慶齢が、中国に帰国するまでの間、梅屋邸に身を寄せていたときに、愛用していたピアノ(国産では最古のもの)が、一階ロビーに展示されていているのですが、これがとても歴史を感じさせます。

松本楼5


そして2008年5月6日、胡錦濤主席は夕食会のために、福田首相とここを訪れたわけですが、そのとき胡主席はこの孫文と梅屋庄吉の資料を熱心にご覧になり、「中日友好世世代代」と言う言葉を残したとのことです。

孫文と梅屋庄吉が会っていたこの場所で、今の中国の国家主席である胡錦濤さんが、今の日本の首相である福田さんと会食をすると言うのは、何か歴史的なものを感じますね。

見方を変えれば、ちょうどこの頃の中国は、対外的にも難しい時期でしたので、日本の首相の支援を求める意味でも、正に好都合の場所だったのかもしれませんね。

ちなみにパンダ貸与の約束は、この松本楼で生まれたようですね。


さて少し長くなりましたが、松本楼の様子とエピソード、いかがでしたでしょうか?
それでは、今週もまた頑張りましょう!







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Last updated  May 27, 2008 09:47:37 PM
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