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今日は水墨画の紙の話を少し。樋口鳳香の描く墨美神(スミビシン)は、いくつかの和紙を使い分けて、その特質を活かして、様々な技法で表現します。割と好んで使っているのは、麻紙です。繊維が長いため、墨を落としたら、どう滲んで行くか計算できない描くたびに成り行きで次の筆を決めて行くその行程に魅力を感じるし、仕上がりも少しザラついた表現ができるので、ざわっとする感触の墨美神の演出にはもってこいの素材です。その対極にあるのが鳥の子紙です。鳥の子紙はにじまない紙で、琳派のたらし込み技法などに適した紙です。塗り重ねができる、多少であれば墨を拭い取る事もできるため、麻紙に比較すると全く行程が変わってきます。これは鉛筆画のような繊細さを表現したいときに使います。画像は鳥の子紙に書いた作品の部分です。おいおい、その作品見本も公開していきます。 #水墨画の技法 #樋口鳳香・墨美神展 #水墨美人画 #墨美神・スミビシン #現水展
2018年01月29日

樋口鳳香の描く墨美神(スミビシン)は、様々な水墨画の技法で表現します。今日は水墨画の基本中である「三墨法(調墨)」の話を少し。筆と墨で表現する水墨画には「にじみ」「かすれ」などほかの画材では効果的に表現できない特徴があります。水墨画の基本とも言える美しいグラデーション表現に「三墨法(調墨)」という技法があり、これは筆一本の中に水〜薄墨〜中墨〜濃墨のグラデーションを作って、側筆、つまり筆の腹で書く、というものです。鳳香の墨美神(スミビシン)の肌は、この技法で一気に描きます。墨は最初に書いた線がどんなに重ねても残るため付け足しながら書いたり、ちょっとずつ書いたりするとどうしても筆跡が影のように残って消えないのです。なので、連筆(筆が数本連なったもの)を使って調墨し、一筆で肌の陰影をつけてしまいます。すると美しい薄墨のグラデーションによって肌の透明感が出る、というわけです。画像は現代水墨画協会理事長である根岸嘉一朗先生の『墨の美に学ぶ水墨画』(日貿出版社)とてもわかりやすい水墨画入門書だと思います。 #水墨画の技法 #現水展 #根岸嘉一朗 #三墨法・調墨 #樋口鳳香・墨美神展 #水墨美人画 #墨美神・スミビシン
2018年01月26日

今年の芥川賞受賞者はおふたりで、お二方とも女性。しかも若さとその容姿でインパクトを与えるものでなく、人生の味を十分にかみしめたおふたりの女性の受賞だった。ずっと小説家になりたかったと語るおふたりのインタビューは、それぞれに心に響くものがあった。「家庭にいた時は悔しくて」と職業婦人に憧れを持ちながら主婦になったという若竹千佐子さんは、ご主人に先立たれた55歳から本格的に小説を書くようになったという。「どんな世界に生きていても、無駄なものは一つもない。」(若竹千佐子さん)小説を書くことが己の業だという石井遊佳さんは、30代から投稿を続けていたという。「機が熟した。こうなってみて、これまでの時間が必要だったのだと思う。」「今まで自分を支えてくれた人のおかげでこの受賞がある。」(石井遊佳)…それぞれの言葉に励まされた。記者とのやりとりも一言一言が穏やかで、言葉が感情に寄り添っていて、これまで生きてきた時間の深みも伝わってきてとてもいい受賞者会見だった。
2018年01月25日

2018年は、明治維新から150年。西洋の「美術」という観念による日本伝統の仕分けがされたのが150年前。それまでの日本には「美術」という観念はなかったのです。現代に至る日本美術の基盤を作ったと言われているのが、お雇い外国人であったアーネスト・フェノロサと、芸大の設立に貢献した美術評論家である岡倉天心。まるでその土地土地によって八百万の神が存在していたように、技法に違いがあっても、日本画、水墨画、文人画、など区別のなく混在していた日本にジャンルという洋式のファイルを作って整えたのがこの時期です。フェノロサは幕府御用達の狩野派を中心とした日本画の優秀性を説きました。狩野派を推すフェノロサの指導の元、現代でいういわゆる美術界から、さっと熱が引くように消えていったのが、池大雅や与謝蕪村などの文人画・水墨画で、その流れが今の美術界の基盤となっています。だから日本の大学では水墨画は教えていない、というわけです。最近、明治維新から150年ということを深く意識したわけでもなく、吸い寄せられるようにそれらの資料を手にして、仕分けの行われる前、室町時代や江戸時代の絵師の描いた作品を隙間時間に模写しています。それらは日本古来の宗教である神道、そこからうまれた神話などをモチーフに、今見ても斬新で大胆な構図が、昨今の日本画における骨書きではない、力強い運筆で描かれています。なんと言っても日本にしかない神獣霊獣などユニークな形。雷、水、風、火、気配など、見えないもののダイナミックな表現には、つくづく驚かさます。今の日本の美術における価値観を変えていきたい、美術の根底から革命を起こしたい表現者である私たちにできることはなんだろう、室町時代、江戸時代との対話を通して、そんなことを考えています。模写。岩佐又兵衛『小栗判官物語絵巻』(17世紀)より。
2018年01月24日

鳳香が所属する団体のひとつ『現代水墨画協会』協会が開催する展覧会『現水展』にて昨年10月の東京都美術館での水墨ueenのパフォーマンスは記憶に新しいところだと思います。協会が開催する展覧会は『春季展』と秋の『現水本展』の年に2回です。ちょうど今【2018現水春季展】の制作にかかっています。先達が『現代水墨画協会』を立ち上げて57年目を迎えます。水墨といえば山水、花鳥風月の時代。「ここまで決して平たんな道ではなかっただろう」と一昨年前の55回記念展で話された根岸先生も4回目からの出品だそうです。苦難ものりこえて今があるのだろうと思いました。ともあれ、変化し続ける流れの中をずっと走り続けるということは何より大切なことで、そう簡単にできることではないと思うのです。このたび、ありがたいことに樋口鳳香は参与にご推挙いただきました。気持ちを新たに、現代水墨画協会の活動を通して水墨画の魅力を少しでも多くの方に知っていただく努力を積んで参りたいと存じます。どうぞよろしくお願いいたします。写真は2017年10月『現水展』東京都美術館にて『水墨画パフォーマンス』の水墨ueenの4人と、彼女たちの師である千葉先生。現代水墨画協会理事長の根岸先生。副理事長の鈴木先生。水墨ueenのお一人のご親族である書家の先生です。【2018現水春季展】〈入場無料〉会期:2018年4/17(火)~4/22(日) 10:00~18:00(最終日は17時閉館)会場:北とぴあB1展示ホール (王子)【第57回 現水展】〈入場無料〉会期:2018年10/7(日)~10/14(日) 9:30~5:30(※最終日は15時閉展)会場:東京都美術館
2018年01月23日

創作において、言葉は大きな位置を占める。人が発した言葉、本の中の言葉、音楽の言葉たったひとことが、想像もしない広がりを見せてくれることがある。そう考える表現者は多くいるのだろうし、それを起爆剤として自分の中でイメージが膨らんでいく過程、創作ノートを記している作家は少なくない。日比谷図書文化館「DOMANI・明日展PLUS」の関連講座に伺ってきた。「DOMANI・明日展」とは、文化庁が人材の育成のために行っている芸術家在外研修の成果発表の場である。本展は国立新美術館で、PLUS展は日比谷図書文化館で開催されている。日比谷図書文化館で開催されるこの展示のタイトルは“Books as trees, Libraries as forest”白い本の森に、ことだまの雪が降る景色を想像した。今年は1973年に在外研修に赴いた若林奮を中心に企画されている。2003年に亡くなった若林奮を中心に企画に至った経緯を、企画者である林洋子さんが話された。それは2016年にアニメーション作家である折笠良さんが研修時に持参した本が「I.W.ー若林奮ノート」(書肆山田)であったということから『分野も違い、師弟関係もないふたりをつないだのは、「作品」よりむしろ「本」であったことがわたしのこころをとらえた」(文化庁・芸術調査官 林洋子)というのだ。「若林奮ノート」つまり若林奮の創作ノートである。ことだまが、面識のない、分野も、時代も違うふたりの作家をつないだのだ。なぜ絵を描くのか、なぜ水墨画なのかふと、ことだまに魂が寄り添ってきてくれた夜に短い文章を書くことはあるけれど、それを常にやってしまうと、足が止まってしまいそうで怖い部分もあり、意識的に言語野と切り離して創作に取り組んでいた部分もあったけれどだから創作に没頭している時は人と会っても、言葉が出てこない現象が必然的にうまれていたのだけど、表現者として、己の作品の原点を深く解読してできるだけ表層化した言葉でもって、表現した方がいい、と思った。残された人生の時間に思いをはせると、そのくらい自分を追いこむ方がいいかもしれないと感じたので、創作ノートと言えるかわからないけど、技法を残すだけでなく、魂を動かすに至ったトリガーくらいはメモしていこうと、本の森で思った。
2018年01月22日

5月19日~は銀座かわうそ画廊にて【樋口鳳香・墨美神(スミビシン)展】開催です。先日、テレビドラマの問い合わせがあったほど水墨美人画というのはあまり例がなく、個展となると史上初かもしれません。樋口鳳香の描く"墨美神(スミビシン)”は、かつてない水墨画による美人画の表現です。水墨画の基本である調墨による薄墨のにじみの美しさ、琳派のたらし込み技法など伝統を取り入れ、匂い立つような世界を表現しています。趣を異にする少女を描いた『なでしこシリーズ』も発表いたします。このたび、墨映会主宰、全日本水墨画美術協会副会長、現代水墨画協会副理事長である鈴木昇岳先生率いる墨映会が、後援についてくれることになりました。深く感謝いたします。【樋口鳳香・墨美神(スミビシン)展】会期:2018年5月19日(土)~25日(金) 12:30~19:00(25日は16:00迄)23日(水)は休み会場:銀座かわうそ画廊後援:墨映会
2018年01月20日

昨年『第5回森三郎童話賞』で受賞した作品は以下のリンク先、刈谷市中央図書館のホームページで全文お読みいただけます。https://www.city.kariya.lg.jp/chuotosyokan/morisaburosyo/index.html画像は2017年11月5日の『第5回森三郎童話賞』表彰式の一場面です。写真は、お顔の認識ができにくいように解像度を下げてます。お着物姿の女性は選考委員で、まじょ子シリーズの藤真知子先生。今年シリーズ60冊目が刊行されるそうです。すごいです!そのお隣の男性は刈谷市長です。そして前列に揃っているのが受賞者6人。すべて女性でした。さて、今年は1918年創刊の児童雑誌『赤い鳥』の100周年にあたります。児童文学においては様々なイベントが企画されていることと思います。私は5月に水墨画の個展を控えているため、気持ちが落ち着かないですが、せっかくのタイミングなので、また児童文学にもチャレンジしようと思っています。受賞者の方々ともどこかでまた再会できれば、うれしいなあ。〈第5回森三郎童話賞〉佳作入賞『夏の仲間たち』樋口鳳香最優秀賞の鬼村テコさんの「カエルのメロン」はポプラ社から出版されましたので本屋さんや図書館で手にとっていただけたらと思います。審査員:浜たかや(児童文学作家) 藤真知子(児童文学作家) 宮川健郎(武蔵野大学教育学部教授)主催:愛知県刈谷市・刈谷市教育委員会後援:日本図書館協会・愛知県教育委員会・日本児童文学者協会
2018年01月19日

ゆらぎのある絵が好きだな、と思う。ゆらぎを表現したい。と思う。動かないでそこに在り続けるものはない。この世にある全てのものが動いている。息づいていたり、息づくものの波動を受けたり、光によってゆらいだり。どんなに巨大な岩も長い年月を経て風化するように。街角のポスターのイエローインクが消えて、マゼンタが消えて最後にシアンが残るように。そこに同じ状態で在り続けるものはないから。ゆらいでいるものに心が揺さぶられる。音楽のように音階が移る時、音がふるえる時に心がゆらぐ。音の間の小さな吐息に心がふるえる。言葉も書く人の心のふるえが伝わるものが好きだ。だから、ひとつとして同じものがない和紙の繊維の上を水を含んだ墨が自在に泳いでゆく水墨画に魅力を感じるのかもしれない。にじむ紙も、にじまない紙も、墨のなりゆきに任せて、次の筆を置いてゆく常に変化し続けて、ひとところにおさまらない。創作の中に人生の、時間の、流れを見るような気がする。
2018年01月17日

鳳香は水墨画家ですが、小説も書いています。2015年ちよだ文学賞の千代田賞の受賞をきっかけに昔から文章を書くのは単純に好きだし、可能性の扉の隙間から少しでも光が差しているのならその先に見たことのない黄金の地があるなら、その景色が見たいし、もう少し挑戦してみようと、書き続けています。2015年第10回ちよだ文学賞千代田賞受賞作品『ぬしのはなし』は、ちよだ文学賞作品集に掲載されています。在庫があれば三省堂書店神保町本店で、なければ千代田区文化振興課で購入することができます。2017年11月に表彰式のあった第5回森三郎童話賞の入賞作品『夏の仲間たち』は、刈谷市中央図書館のホームページに全文公開されています。以下のリンク先(刈谷市のHP)にてお読みいただけます。https://www.city.kariya.lg.jp/chuotosyokan/morisaburosyo/index.htmlもしかしたら絵で表現している世界に近いものを底辺に感じていただけるかと思います。これからも、もし私の書いた物語をどこかで見かけることがあったら、どうぞよろしくお願いいたします。
2018年01月14日

5・19~は銀座かわうそ画廊にて【樋口鳳香・墨美神(スミビシン)展】開催です。墨美神(スミビシン)とは、人間を超えた存在。ただの美人画だけではない、異世界のものを表現したいと考えいます。もちろん心おだやかになる女神のような存在もたくさん描いています。【樋口鳳香・墨美神(スミビシン)展】会期:2018年5月19日(土)~25日(金) 12:30〜19:00(25日は16:00迄)23日(水)は休み会場:銀座かわうそ画廊その前に、今年最初に皆さまにお目にかかれるのは3月の国立新美術館。こちらもどうぞよろしくお願いいたします。【第51回全日本水墨画秀作展】〈入場無料〉会期:2018年3/7(水)~3/18(日) 10:00~18:00(14日火曜日は休館日)会場:国立新美術館(乃木坂)
2018年01月11日

墨美神(スミビシン)は墨と水を使った水墨画なので、基本的に墨が浸透しやすい和紙を使います。ただ和紙もたくさんの種類があり、同じ種類、同じ産地、同じ原料でも、その年の気候や、ちょっとした原料の配分の違いなどによって違いが出てきます。その変化は描いている側にはよく分かるものです。しかしそれはそれで受け止めて、墨と紙など材料の成り行きに任せて描くダイナミズムが水墨画の醍醐味と思っています。鳳香の墨美神(スミビシン)は、それぞれの特徴を生かして、モチーフによって幾つかの紙を使い分けます。特に好んで使うのは麻紙です。繊維が粗く、にじみがコントロールできにくい。紙と墨の成り行きに任せて、次の手を打っていく作業になりますが、筋目が出ないので、慣れれば案外書きやすいのです。墨美神(スミビシン)と言う存在は『人間を超えたもの』なので麻紙はザラついた感触が表現できるためちょっと背中を逆なでするような表現がしたいときはこれを使います。画仙紙も使います。一言で画仙紙と言っても種類が多く、木目の細かいにじみが出るものを選んで、やわらかなやさしい表情を表現するときに使います。最近、よく活用しているのが鳥の子です。これはにじまない紙、です。表面につやがあり、生成色をしています。たらし込み技法に適しているため、それを用いるときに使います。さらに墨が滲まないので、鉛筆画のような風合いを出すことができます。※これが鳥の子を使った墨美神(スミビシン)です。ちなみに年末に問い合わせがあった今年から始まるワイドドラマの新シリーズで、初回はモチーフとして水墨画で描いた美人画が登場するらしいですが、これは二双紙を使ってあるトリックが展開されるようです。和紙も墨も、まさに奥が深い。ということでしょうか。
2018年01月10日

昨年12月に東京都美術館で開催された『第50回 全日本水墨画秀作展 掛軸展』で展示された作品が集録された作品集は刊行され、ネット書店はもちろん、全国の書店でお求めいただけます。樋口鳳香の出展作品も掲載されています。【水墨画の展開 掛軸篇 第6巻】https://books.rakuten.co.jp/rb/15269639/その前の3月に国立新美術館で開催された『第49回 全日本水墨画秀作展 額装展』の作品集も販売されています。樋口鳳香の作品は、芸術文化賞を受賞した作品が掲載されています。【水墨画・墨に五彩あり 額装篇 第5巻】https://books.rakuten.co.jp/rb/14746109/秀作展は、春の国立新美術館、夏の京都、秋の東京都美術館、と年3回開催され、都度、作品集が秀作社出版より刊行されます。秀作展シリーズは、バックナンバーが揃っておりますので、作家たちの歴史をさかのぼることができる貴重な資料ともなっています。
2018年01月09日

「DOMANI・明日展PLUS」関連講座の『書物/アートという装置、読書という体験』を聴講しに日比谷図書文化館に伺ってきました。・藤本由紀夫・折笠良・蓮沼昌宏の3名の作家と、司会進行の林洋子さんがご登壇。作家は各々作品のプレゼンテーションと、その後に『読書』という切り口でクロストークという展開。『読書』とは、二次元である紙媒体の書物を読むというだけでなく、洞窟の中のフレスコ画を眺めるように、三次元の中に入って行って、自分から能動的に必要な場所へ移動していくもの。水平の広がりの展開でなく、パソコン上でレイヤーを重ねるように奥行きの読書という形態。などなど話は深くなっていきました。折笠さんは、言葉をモチーフにアニメーションを創作されていて今回の出展作品は、石原吉郎、ロラン・バルト、萩原朔太郎。石原吉郎についてはその人物像についても深く話をされていて生前、日比谷界隈は、心が迷いこんだ時などによく散歩をされていたそうですが、『言葉のポトラック』で堀江先生のオススメの1冊であった石原吉郎詩文集を改めて手にしているような気持ちで話をうかがいました。久々に講演会に出かけて、もちろん現代アートの潮流を読み解きたいという思いから参加したのだけど、つくづく言葉がなくっちゃアートも創作できない。と思ったのでした。しかも上質の。次の講演会がいつになるのか、春を待つより待ち遠しいです。〈DOMANI・明日展とは〉文化庁が人材の育成のために行っている芸術家在外研修の成果発表、日本のアートシーンにプレゼンする機会になることを目指しての展覧会で、国立新美術館で開催されます。明日展PLUSとは、天井の高いWhite cubeでの展示だけでなく作家のコンセプトや作品に合わせての展示で、「Artists meet Books 本という樹、図書館という森」をサブタイトルとして、今年は千代田区立日比谷図書文化館で開催されています。
2018年01月08日

今日は少し筆のこと。私は墨美神を描くときに面相筆を一切使いません。 細かい目元、まつげなども穂先30mm以上の筆で書きます。墨の含みが良く、手が動くまま一気に描ききれるのが気に入っています。 寸松庵のこのくらいの骨書きであれば、墨を付け足すことなく書ききってしまえるので、すごく便利です。それから少し面積が広い作品に欠かせないのが連筆です。大きな面を一筆で立体感をつけることができます。体の陰影はほぼ連筆の一筆で仕上げます。何度も書き足したり、ちょこちょこ描くより透明感が出ます。画像は短冊になっていますが、全紙等に描く墨美神の陰影もこれで一気に仕上げます。なかなかの優れものです。
2018年01月06日

以前「ロベール・ドアノーの写真と朗読でつづる自伝的試み」という講演会があり、写真家ドアノーの作品をたくさん見てきました。モノクロ写真の印象がつよいドアノーですが、時代が移ってカラーの写真も登場します。しかしカラーの写真がスクリーンに映し出された瞬間に、それまでいっぱいにふくらんだときめきが、しゅっと萎むのを感じました。…どうやら色は多くを語りすぎるのです。色という与えられる情報だけで分かった気になる。そこで思考が止まってしまうのです。深く想像する、ということをやめてしまうのです。水墨画の世界もそれと同じで、墨だけの表現の中に、観る人が自由に色を感じることができます。その思考のヴァリエーションは色で表現するより、ずっと多弁かもしれません。作品を通して今日見えるものと、明日見えるものは、きっと違う物語だと思います。鳳香が描いた墨美神のまなざしの先に、あなただけの物語を感じていただけたら光栄です。
2018年01月03日

大掃除のとき棚の奥から出てきた本。須賀敦子を懐かしむ人の文章からなぜかサン=テグジュペリにスライドしてしまった。「大切なのは、どこかを指して行くことなので、到着することではないのだ、というのも、死、以外に到着というものはあり得ないのだから」(サン=テグジュペリ『城砦』より)掴めたと思ったら、するりと指のすき間をぬけていく、砂を掴むような創作の日々に人生の焦りを感じたり、やればやるほど自分にできることの狭さに気づき、それを嘆いたり、あがいてあがいてたどり着くその先に、求めるものが見えてくるのだろうか、と指を噛んだりするけれどそれで十分いいのかもしれない。
2018年01月02日

吉祥果。いっしょに食べる?(吉祥果 : Kissyoka is a pomegranate, it is said to bring good luck in Japan.)This is drawn with Japanese Sumi inkA happy new year! from Tokyo Japan!Japanese Sumie artist HOCA
2018年01月01日
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