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2007年10月11日
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カテゴリ: 歌舞伎

さてさて「 玉三郎さんはすごい」第二弾 は当月、歌舞伎座の 牡丹灯篭 です。
botan-1.jpg
お話は 落語家、三遊亭円朝師匠の書かれた、怪談牡丹灯篭の舞台化したもの。
恋人を思いすぎたがゆえに死んでしまった娘が恋人のもとへ毎夜訪れ、恋人をとり殺そうとする。幽霊が恋人の家に入れるように、百両で手はずを整えるのが、伴蔵(片岡仁左衛門)である。その後伴蔵は妻お峰(坂東玉三郎)と百両を元手に商売を始め成功をするのだが、昔の長屋の仲間が訪ねて、そこに幽霊がとりついて出てくるのだが。
botan-3.jpg

前回書いたように、阿古屋というのは玉三郎丈のイメージそのものです。美しさ、りりしさ、堂々感。有無を言わせぬ、圧倒的なスター。
今回の牡丹灯篭では 、「貧乏でだらしないダメ亭主をこよなく愛するダメ女」お峰 を演じているんですが、これが、 この上なくキュート

衝撃的なのは砥粉塗り(白粉ではなく肌色の町人メイク)に 「お歯黒」の玉三郎さん 。。。。どんだけ、オバハンになっちゃうの???
botan-2.jpg

今回のメインは幽霊ではない。幽霊から百両をもらう夫婦の話がメインである。前半は全くの貧乏人の夫婦ふたりは、なにももたないけれど、二人の仲は円満。美しさや華やかさはまるでないけれど、伴蔵とお峰の会話はテンポの良い落語を見ているようなコミカルさ。 玉三郎丈がコメディエンヌだったなんて 、新たな発見である。
こんなに間をよく理解しているお笑い芸人もないのではないかと思われるような絶妙な間。百両を「ちゅうちゅうたこかいな」で数える姿は必見。
botan-4.jpg
ああ。。。 阿古屋の面影ゼロ。。。

この仲の良い二人が、百両を元手に商売を始め裕福になったというのが、二幕目。裕福で幸せであるけれど、二人の歯車が微妙にかみ合わなくなってくる。昔の長屋の仲間を快く受け入れたいお峰と昔と決別したい伴蔵。お金を手に入れ、成功したものが持つ執着が伴蔵の中にある。その執着がもたらすものはなんなのか? 幽霊よりも怖い人間の闇。
幽霊のお露が恋人と愛し合いながら、相手をとり殺す、悲しくも美しい物語に対応して、伴蔵、お峰は人間らしいどろどろとした魅力を前面に押し出している。
89年に玉三郎、孝夫時代におつゆ新三郎とお峰、伴蔵の二役を演じていたらしいのだが、今回はお峰と伴蔵のみ。故に今回は 人間の欲望に心おきなくフォーカス しているのではないでしょうか。
ちなみにお露は中村七之助丈、新三郎は片岡愛之助丈。こちらの美しさはいうまでもありませんでした。 片岡ラブリン素敵な???死にっぷり  でまた惚れました。

それにしても、坂東玉三郎丈恐るべし。芸の広さはとどまることを知らない。
また新たに玉三郎辞典に加わった数々。。。
「幽霊こわさにおしいれににげこむ玉三郎丈」とか
「ねずみをシィィィーと追い払う玉三郎丈」などなど。
ああどれも、 キュートで大好き。






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最終更新日  2007年10月12日 10時23分42秒
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