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2006年03月25日

新人医師研修制度４

テーマ：アンタイエージング、アンチエージング、抗加齢化、不老、若返り(851)

カテゴリ：雑感

それに伴い大学病院はもちろん、大学が派遣できる医師数も少なくなってきている。

そういった派遣に頼っていた病院では、その病院独自で魅力ある研修体制を構築して、医師を集める必要性が出てきている。

そのためには優秀な指導医が必要であり、その人材確保にも努力が必要な状況となっている。

「風が吹けば桶屋が儲かる」ではないが、ひとつの制度が変わるといろいろなところに影響が出てくる。

システムの変更はすべての面でよくなるということは無理な様である。

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埼玉県南部の川口市立医療センター（５３９床）。毎週火、水、金、土曜日の午前中は、研修中の医師が、指導医の渡辺成（しげる）さん（５４）（内科副部長）と一緒に診療にあたる日だ。

　医師になって２年目の研修医、山本誠さん（２６）は昨年春、腹痛を訴える４０歳代の男性を診察した。虫垂炎と違い、吐き気はなかった。

　隣に座っていた渡辺さんは「患者は『日ごろから下痢をしている』と言っていたね。憩室炎（けいしつえん）を疑うべきではないか」と山本さんに問いかけた。

　大腸の壁に小さな袋ができ、そこに膿（うみ）がたまって炎症を起こす病気だ。すぐに大腸のエックス線検査を追加し、やはり、この病気と分かった。抗生物質の服用で完治した。

　多くの病院で、研修医への指導は、先輩医師が忙しい診療の合間を縫って行っているが、時間が十分に取れないことが多い。渡辺さんは昨年４月、ほぼ専従の指導医として雇われた。

　背景には、医師確保への危機感がある。

　一昨年、医師の研修が義務化され、大学病院ではなく、一般病院で研修を受ける新人医師が増えた。▽難病などに患者が偏りがちな大学病院に比べ、一般病院は様々な病気を診ることができる▽給料、勤務体制など待遇が良い――といった理由からだ。

　この結果、大学病院は医師不足に陥り、大学から医師派遣を受けている地域の病院の人手不足も深刻化した。この病院は約１２０人の医師がいるが、その約８割は都内の大学から派遣されている。

　副院長の山南貞夫さんは「今のところ大学から医師引き揚げの話はないが、大学の医師派遣だけに頼ることはできない。研修体制を充実させ、医師を独自に確保する体制を作る必要がある」と話す。

　渡辺さんは、一般病院などに勤務していた消化器外科医。大腸がん手術後に人工肛門（こうもん）を着けた患者の日常生活のケアなど、患者の心を思いやる医師を育てる研究会を１９８０年代に作り、医師教育に関心を持っていた。

　この病院では、外来での教育のほか、▽子供の解熱など、診療について研修医への専門医による講義の開催▽研修医の習熟度のチェック――なども担当する。

　渡辺さんは「今後、耳の不自由な患者を診察するため手話の勉強会を開いたり、末期医療を受ける患者・家族の話を聞く機会を設けたりして、若い医師にとって魅力ある研修体制を作りたい」と話している。

　指導医　臨床研修に関する厚生労働省省令によると、臨床経験が７年以上で、プライマリーケア（初期診療）が十分に行える能力があり、研修医を指導する時間がある医師。

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