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春は曙ではなく初夏は曙。やうやうしろくなり行く山ぎは。昨夜の雨風が嘘のように霧が山側を立ち昇っていく。陽の光が白樺に当たる頃。春蝉が待っていたように一斉に、また木々が揺らす鈴のように鳴き出す。むせかえるように白樺の下を埋めて一斉に咲く白いこなしの花は、桜の季節じゃなくても美しいんだよと主張しているようだ。風がサワサワと翠の葉を揺らしながら窓辺から入ってくる頃、恰好が鳴き始める。長旅を終えてしばし夏を過ごして秋になればまた異国に帰っていく。千年の昔から。寝室の窓から見える景色はそこだけ燃えるように眩しい。蜜柑色の蓮華躑躅の群生。目を横に向けると地面にも白い花を咲かせるワイルドストロベリーの群れが広がる。実がなったら摘んでジャムにしよう。朝露に濡れた庭を花を探し歩くのも楽しい。ベランダから見えていた白い絨毯は小さな小さな花を咲かせるマイズルソウの群生地。白樺の大木を切ったら私の庭の植生が変わった。車庫の石積みの上の一帯はベニバナイチヤクソウの群生が広がる。高地に群生地が有るが、わざわざ見に行かなくても、山の家の我が家の庭に群がって咲いている。ゆっくりと庭の斜面を降りてくると、紫のオダマキを見つけた。もう少し夏になると庭のそこかしこに黄色いミヤマオダマキが咲く。ホウチャクソウは踏まずに歩けない程に咲いていて誰も目もくれないことを悲しんでいるだろう。白樺林の近くを歩くと白い小さなタニギキョウとチゴユリの小さな群生。蕨のニョキニョキとそこかしこから伸びているのもいとおかし。「光る君へ」見過ぎ。先週は「枕草子」誕生の項だった。
May 29, 2024
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ブロ友の悠々愛々さんの五角形の五稜郭の記事で思い出した。ドイツ旅行で見つけた不思議な街、ヌフ・ブリザックの事を書くのを忘れていた。いや書いたかな。だったらもう一度。ドイツ国境の街ブライザッハからアルザスのコルマールに向かうローカルバスに乗っていた時、バスは幾つかの村や街に立ち寄った。1人乗り1人降りる、でもいつもバスの中は我らを含めて8人ぐらいの乗客。ある街に立ち寄り城門を入って殆ど人の歩いてない碁盤の目の街中をぐるっっと回って、降りる客もなく乗る客もなく、また城門を抜けて街を出る時、街をぐるりと取り巻く石垣と堀の形になんだか不思議なものを感じた。あれ、ひょっとしてこの街は五稜郭?街と取り巻く道をバスが巡りそこからこまの紐のように道が放たれる時、確信したのである。この街は五稜郭と同じ要塞都市だ。ヌフ・ブリザック posted by (C)灰色ウサギそして、旅行が終わって気になるのでGoogle mapで確かめた。その街はルイ14世が造らせた要塞綾堡都市。けれど五角形ではなく八角形。完璧な八角形。 Google map より 上の写真、ウサギは普段、できるだけコピペしないようにしているが、ヌフブリザックの写真は鳥のように空から写すわけにいかず、その形をうまく伝えたいと思いGoogle mapからお借りしてきた。この手の要塞城は銃で戦うようになってから造られた計算しつくされた都市だ。日本の北海道の五稜郭もフランスの影響を受けている。そして、日本にはもうひとつ同じ頃に建てられた五稜郭がある。長野県の龍岡城である。今はなぜかその五稜郭の中に小学校があるけどね。龍岡城 五稜郭 posted by (C)灰色ウサギ
January 10, 2016
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英語多読というのがある。辞書を引かないでただひたすら読んでいく。わからない単語が有るけど調べないので文章を理解できないところもあるけれど、まあなにが書いてあるか大体分かる。ストーリーが大体分かるから、一冊読みきったという達成感と次に続く希望がある。 そして今日は韓国語多読。英語に比べ辞書を引きたい誘惑に負けそうになるけど、先ずはどんどん簡単な本から読みきる。 image posted by (C)灰色ウサギ 「コンチとパッチ」 韓国版シンデレラ。継母にいじめられけれど、最後には幸せを掴む娘の話。 日本版シンデレラは多分「鉢被り姫」かな。
October 10, 2015
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その日の夜はダランザドガドの街の公園に繰り出した。 ご隠居と私はバアスカのお母さんに作って貰った民族衣装のデールを着て行った。 公園と言っても遊園地かテーマパークと言ったところ。入場料を取る。 テーマは「恐竜」 恐竜の模型や動く恐竜、メリーゴーランドや観覧車が有った。 テムジンがダーツをやってイチゴのホルダーを取ってウサギにくれた。 砂漠の街の蜃気楼のような夜。 そういえば砂漠を走っている時、蜃気楼を見た。砂漠にあるはずのない街や山。
August 18, 2019
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タイトルとカテゴリーがおかしい。 土曜日かどうかも分からなくなってきたこの頃。 本を貪り読む。 近頃読んだ本 ツルゲーネフ 初恋 村上春樹 猫を棄てる 夏目漱石 こころ 夏目漱石 坊ちゃん 井上靖 西域物語 「猫を棄てる」以外はどれも古いもので、読み返しである。ipad のKindle に落としてあるもの、書棚に埃をかぶっていたもの。 やっぱりよく分からないと思うものも、こんなに面白かったかと「坊ちゃん」のように再発見するものをある。 読書に飽きるとご隠居相手にお茶を点てて飲む。ご隠居今日もまた畳のヘリを踏んだ。 今日のお菓子はもみじ饅頭。 そしてご隠居は私がパソコンごと貸しているNetflixで「孤独のグルメ」を見に戻る。 さて、次の本は「ジニのパズル」 この花の色は好きだ。 毎年種を採って穂綿の付いた種を庭のあちこちにランダムに植えて置くと思わぬ場所から出て花を咲かせる。
May 16, 2020
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