日本語で話そう

September 16, 2015
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カテゴリ: ドイツ旅行
「お母さんにはちょっとハードルきついかな」と娘は言った。


案の定、フライブルグ~国境の街ブライザッハに行く電車には一両に何人も乗ってはいなかった。そして畑の中を走って、高い建物等見当たらない寂しい小さな駅に着いたときは私たちの車両には誰もいなくなっていた。
そこからフランスのバスに乗るのだが、心配で駅に着く前に電車の窓から覗くと、がらんとした駅前に一台のバスが待っていた。行先表示は「Colmar」なあんだ、これしかないんじゃかえってわかりやすい。
そんな風なので切符はバスの運転手から買う。
「コルマールまで2人ください」
「往復?片道?」
「片道ください」

運転席でお金を払って、後ろの乗り口から乗車すると、運転手さんが追いかけてきた。「切符忘れてるよ」


バスは駅を出るとすぐにライン川を越えてフランスに入った。ここはラインが国境線。もちろんシュンゲン協定でパスポートチェックなし。もしあったら橋の上?
バスは小さな村に寄り、教会しかないような停留所で止まり、不思議な城壁をもつ寂しい街(これについては後で書きます)のマルクトに寄り、それでも2、3人の地元民を乗せてコルマールまで走った。街中をぐるぐる走るバスに比べて、乗っていれば終点に着くこんなに楽なバスは無い。

うん、田舎過ぎてかえってハードル意外と低かった。

途中の素朴な風景に比べ、到着したコルマールは思っていたよりずっと大きく、観光客がいっぱいの街だった。

駅の売店で荷物預かりを聞くと、50m先のサイクル自転車で聞けと言われて、そこに行く。そこにいたおばさん、他のお客とずっとしゃべっていてこちらをちらと見てわかっているのに、話をやめない。10分待たされてやっと荷物を預かって貰えた。

駅から旧市街までは20分ほど暑い中を歩かなければならなかった。
きれいな家が見え始める頃、「見てみて、この家の庭きれいね」

ところが夫がいない。どこ?

行く手を見ると小さな川の橋の上で下を覗いていた。
「あれに乗りたい」

コルマール
コルマール posted by (C)灰色ウサギ



乗りました。
こんな風に。

IMG_0683
IMG_0683 posted by (C)灰色ウサギ


お尻は前に座っていたイギリス人達。
きれいな流れの中にマスが泳ぎ、古いおとぎの国のような気組みの家々間を流れる小川を小舟で遊覧した。時々低い低い橋の下を通った時はこんな姿勢になった。解説はフランス語と英語。

コルマール
コルマール (C)灰色ウサギ

街はそれはそれは可愛らしく、どこを歩いても絵になった。そして路地を抜けると今までとまるで違った新しい風景が視界に飛び込んできて、冒険者が新しい発見をする瞬間のように驚くのだった。

路地を抜けると緑の屋根を持つ門のある家。露地を覗くと、凄い、この家たちはまっすぐ建っている?

コルマール
コルマール posted by (C)灰色ウサギ

どこを歩いても楽しいけれど疲れたので、カフェのテラス席で(暑いので中でなんて食べている人はいない)いくつか注文して一休み。
「隣のあの人が食べてるのください」
「アルザスの有名な・・・・ください。」
その時まで覚えていたそのものの名前を忘れてしまったのである。
「えーと、まあるくて、ピザみたいで、ベーコンが乗っているカリカリの」
タルトフランベという言葉を度忘れしたウサギ、注文に苦労したのである。
そしてそこはフランス。ドイツ語は飛び交うフランス。
優先順位はフランス語>ドイツ語>英語


アルザス タルトフランベ
アルザス タルトフランベ posted by (C)灰色ウサギ

こっそり言うと、たぶん日本で食べた方がおいしいと思う。

コルマール キュルノンチュエ
コルマール キュルノンチュエ posted by (C)灰色ウサギ

可愛いお土産屋さん、チーズ屋さん、ジャム屋さんもいっぱいあるので、パティとサラミを売っているお店でガチョウのパティとフランスに来たからには買わなければと以前ブルターニュのステベンにお土産にもらった白カビのサラミを買った。これは冷蔵でなくても持って帰れる。

そして、また街の探索。この家を探す。
細い細い路地の角にふっと現れたどこかで見たような家。


コルマール プフィスタ邸
コルマール プフィスタ邸 posted by (C)灰色ウサギ

そう、この街は宮崎駿が「ハウルの動く城」でモデルにした街。そこかしこに映画に出てきたような建物がいっぱい。
このプフィスタ邸の欄干をハウルが走っていた。










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Last updated  September 16, 2015 09:12:52 PM
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