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2007年11月10日
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カテゴリ: 政局
最近の大手マスコミの退廃には目に余るものがある。今回の「大連立」騒動の仕掛け人と言われる読売新聞社の渡辺恒雄会長は、2ヶ月前から公器である新聞を使ってジャーナリストにあるまじき世論操作を行っている。マスコミ界のトップに君臨する人間がこうだから、現場の記者たちのジャーナリズム精神ルも推して知るべしである。

また読売新聞以外の新聞やTV、評論家たちも今回の「大連立」騒動について「密室」だとか「小沢代表は無責任だ」など現象面ばかりを捉えた低レベルな分析や批評に終始している。実は、今回の騒動は日本の政治史上においても画期的な出来事だったのだが、複雑さ故に並みの国会議員や一般国民には理解が難しかったようだ。

どうやら小泉政権以来、底の浅いパフォーマンス政治がもてはやされマスコミも本質を捉えた分析が出来なくなってしまった。ところが今回の問題を鋭く分析した論文が一部マスコミの中からでてきた。例えば11月9日のThe Commonsに載った田中良紹の「大連立を見てみたかった」という記事である。以下にその論文の要約を紹介する。

私はかねてから「大連立話は政府与党が政権交代をさせないための罠だ」と思っていたから、初めは小沢氏がその話に乗ったことに驚いたが、4日に行われた小沢氏の辞任会見を聞いて、全く考えを一転させた。小沢氏が言う「大連立が政権交代の早道」というのは極めて説得力があり検討に値する話だった。

勿論、国民が投票する選挙によって政権交代を果たすというのが正論である。だが次の選挙でそれが実現する保証はどこにもない。自民党にとって政権の座から滑り落ちる事は地獄を意味するから、全身全霊をかけて、あらゆる手段を使って選挙に勝とうとするだろう。

民主党のスキャンダルを徹底して暴露してくるかもしれない。マスコミが民主党の候補者に二重丸の予想をつけて落選させる方法もある。今回の大連立を仕掛けた人物が会長をしている新聞社の記者から、「上司からの命令で上層部が気に入らない政治家を落選させるため、予想を二重丸に変更させられた」という話を聞いた事がある。

とにかく次の衆議院選挙で民主党が過半数を獲得する事はそう簡単ではない。そのことを小沢氏は十分承知している。小沢氏は次の選挙に政治生命を賭けると言っているから、仮に次の選挙で民主党の議席を今の2倍に増やしても政治家を辞めなければならなくなる。

そこに新聞社の会長から話があった。国家国民のためにねじれ国会をこのままにしておくわけにはいかない。大英断を持って連立を組むべきという話だったのだろう。福田総理からも会いたいと言ってきた。参議院選挙で惨敗したときから既に自公政権は「死に体」で、野党の協力なしに政権運営は全く出来ない。

だから会いたいと言って来るのは当然だが、もしかすると自分を陥れる罠かもしれない。しかしどのような提案をしてくるのか会ってみる価値はある。小沢代表はそう思ったのではないか。政治の世界では古今東西どんな民主主義国でも機微に触れる重要会談をオープンでやる馬鹿はいない。密室でやるのが常識だ。



いろいろな国の政治を見てきたが今回の党首会談を密室談合と呼ぶのはいささか政治を知らない素人の議論ではないか。鳩山幹事長が「大連立話は王手飛車取りのような陰謀だ」と言ったが、大連立を仕掛けた側にはそうした狙いがあったのだろう。小沢氏が大連立に応ずれば政権交代はなくなり、いずれは中選挙区制に戻す。

そうすれば昔の自民党単独政権時代と同じ政治構造になる。もし小沢氏が大連立を拒否すれば、会談に応じた小沢氏に対して反発を誘う情報を流して民主党を分断する。ところが小沢氏は仕掛けられた大連立をまったく逆に転換する事を考えていた。

大連立に乗ることで自公政権を自分の手の中に入れ、民主党の政策を次々実現させたうえ、次の衆議院選挙は自民と民主が別々のマニフェストを掲げて戦い、民主が過半数をとれば自民と手を切って政権交代を実現し、過半数にいかなければそのまま連立を続ける。

新聞社の会長や自民党とは全く逆の思惑で事を進めようとしたのではないかと会見を聞きながら思った。大連立と聞いてすぐ「大政翼賛会だ」とか「中選挙区制に戻る」と短絡する人がいるが、これも余りにも単純すぎる。連立を決めたら2つの政党が直ちに1つになるわけではない。

まず政権協議が行われて、連立の条件が話し合われる。今回の連立は与党の側が必要としているから与党が譲る形の政権協議になる。小沢代表が言うように安全保障政策の大転換が図られた可能性は高い。次に参議院選挙で民主党が国民に約束をした年金法案、子育て支援、農業政策も自民党が飲む可能性がある

伝えられているところでは大臣ポストが民主党に6つ用意されたという。年金の厚生労働大臣、子育ての少子化担当大臣、農業の農林水産大臣を当然小沢氏は要求しただろう。その上財務大臣などが取れたらその意味は大きい。国の財政を民主党が握れることになる。

小沢副総理という話もあったというが、小沢氏ならば副総理でも十分総理を超える力量を発揮した可能性がある。自民党の一部に大連立を危惧する声があったのは、庇を貸して母屋を乗っ取られる恐れがあったからだ。その危惧は当たったのではないか。

大連立になれば選挙は限りなく遠のく。2009年の任期切れまで選挙はない。その間民主党の若い政治家も官僚機構を内側から十分に知る事が出来る。政権を取れば野党のときとは違い、正論を吐いて国民に訴えるだけが仕事ではなくなる。弁舌だけで出来る仕事ではない。明治から続く岩盤のような官僚機構と戦わなければならない。

一方で野党からの攻撃もかわさなければならない。さらに権力を持つものには蟻が蜜に集まるように得体の知れない者が近づいてくる。本人にではない。家族、兄弟、親戚、秘書らにおいしい話が次々持ち込まれて落とし穴が用意される。そうしたことを潜り抜ける鍛錬もしなければならない。

そして小沢氏は、選挙になれば自民党と別々のマニフェストを掲げて戦うという。ここがおそらく国民には最も分かりにくいのかもしれないが、現在公明党と自民党は別のマニフェストで選挙を行っている。連立でも別のマニフェストを掲げる事は出来る。小泉政権では自民党が郵政民営化を巡って分裂選挙をやった。

昭和27年には自民党の前身である自由党が吉田派と鳩山派に分かれ、再軍備賛成と反対で真っ二つに割れて分裂選挙をやった。連立を組んだから小選挙区制は駄目で中選挙区制でなければならないと小沢氏は考えていないのではないか。民主党が中選挙区制を拒否すれば中選挙区制には絶対ならない。



自民党が約束を守らなければさっさと連立を解消する。かつて小沢氏は小渕政権でもあっさりと連立を解消した。あのときは公明党がその穴埋めをしたため自民党も別れられたが、今度は民主党に逃げられたらどうやっても参議院の過半数を自公が回復する事は出来ない。だから自民党は民主党の要求を飲むしかない。

この大連立構想に問題があるとすれば国民が求めたものではないということだ。その点で怒っている国民が多いと思う。しかし国民の求めるものが常に正しく、国家にとって良いことなのか。民主主義は国民が政治の主役である。しかし同時に民主主義は国民を信用しているわけではない。

国民の言うとおりにすると間違う可能性があるというのも民主主義の考えの基本なのだ。だからギリシアの昔から直接民主主義ではなく間接民主主義が採用されている。国民の間違いを直す役目を負っているのが政治家なのである。国民の言うことを聞き、国民に人気のある政治家が優れた政治家とは限らない。

国民に不人気の政治家こそ本物の政治家として評価された例はいくらでもある。だから政治家は時には国民の声を無視して事を決断することもある。最近の政治家を見ていると、国民の声を聞き、毎日街頭で国民に訴えるのが良い政治家だと勘違いしているのが一杯いるが、政治はそんな単純なものではない。

小沢氏は国民の不人気も覚悟しながら大連立に乗ろうとしたのだろうが、私の想像通りならば、私は大連立を見てみたかった。竹下政権以降小粒な政治家のちまちました政略ばかりを見せ付けられてきたが、今回の騒動は久しぶりにダイナミックな政治の駆け引きを見せてくれた。それが理解されていない事が何ともさびしい。





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最終更新日  2007年11月10日 10時04分41秒
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