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『写楽殺人事件』が江戸川乱歩賞を受賞したときの選者のコメントなどが書かれていたので借りてみました写楽殺人事件○写楽はは誰かという謎をめぐる仮設検証プロセスは抜群に面白い○殺人事件のトリックが安易で新鮮味に欠ける○狭義のミステリーを今後も書き続ける才能があるか受賞後に不安を残す以上のような内容が選者の方々の総評でした。写楽の時代の謎が楽しすぎて現代のミステリーが軽く感じてしまうのは確かでした。しかし最後の今後については全くの杞憂となりました。これほどの才能豊かな方とはだれもが思わなかったことでしょう。確かにいろいろな賞の受賞風景やコメントなどを見ると必ず「今後に…」「今後も…」、と表彰する側の作家さんたちが必ず語りかけているのを見ます。一度受賞して消えゆく作家さんはとても多く書き続けるということの大変さがわかります。高橋さんの話としては『鉄壁のアリバイを崩す。密室殺人の謎を解く。読み手としては、そのほうが好きだけれど書くとなると、殺人の動機の解明の方に心が動く。犯人が殺人という究極の手段を選ばざるを得なかった異常なシチュエーションを解くことを目指している』ということでした。1947年 (昭和22年)8月6日 岩手県釜石市生まれ 早稲田大学商学部卒 浮世絵研究に携わり美術館勤務後アレン短期大学講師に就任1983年 第『写楽殺人事件』で29回江戸川乱歩賞受賞84~85年河北新報に伝奇SF『総門谷』を執筆(アイデアは10年前より) 主人公の名「霧神顕」は作者がかつて使用していた筆名 86年『総門谷』が吉川英治文学新人賞受賞 『北斎殺人事件』日本推理作家協会賞受賞 探偵は塔馬双太郎となる 89年『広重殺人事件』 88年『歌麿殺贋事件』『パンドラ・ケース』 89年『南朝迷路』 90年『即身仏の殺人』他の浮世絵ミステリーは美術探偵「仙堂耿介」の91年『春信殺人事件』、90年『北斎の罪』(短編)、2002年『ゴッホ殺人事件』最後にあった解説の杉江松恋さんのコメントです。津田良平と塔馬双太郎は東北人の二つのあり方を表している。津田は中央にコンプレックスを抱き、どうしても同化できない本来の意味での東北人。塔馬は(東京生まれに設定されているが)中央に魂を売り故郷を捨てた東北人である。その関係を念頭において三部作を読み返すと、また違った発見があるのではないか。特に二人の最後の共演である『広重殺人事件』があのような悲劇的な結末を迎えたことには、作者の秘められた意志が感じられるのだが。。。本来の意味での東北人というのはどうかと思いますが、ドールシリーズとこの『写楽殺人事件』しか高橋さんの本を読んだことのない私には、興味深いものがありました。悲劇的な結末ってどんなでしょう~!!(笑)。
October 2, 2009
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写楽殺人事件謎の絵師といわれた東洲斎写楽は、一体何者だったか。 後世の美術史家はこの謎に没頭する。大学助手の津田も、ふとしたことからヒントを得て写楽の実体に肉迫する。そして或る結論にたどりつくのだが、現実の世界では彼の周辺に連続殺人が起きていて-。 浮世絵への見識を豊富に盛りこんだ、第29回江戸川乱歩賞受賞の本格推理作。名作なだけに『今頃?』とお思いの方もいらっ者るかと思いますが、私にとっては今だから、この年齢だったからより楽しく読むことができたと思っています(笑)。なんといっても、ミステリー性というよりは浮世絵の知識、時代背景、そして写楽という人物の謎にがっちり心も頭もわしづかみされて、主人公とともに写楽とは誰なのか!ということを調べている私がいました。『ドールズ』シリーズを読んで初めて高橋さんを知った時も感じたのですが、なんて豊富な知識と語りのうまさなのでしょうか。読み始めてすぐにとりことなってしまった私は、読むときは必ず電子辞書片手にして、わからないことや人物が出てくるとすぐに調べて読まなくては気が済まなくなっていて、そしてこの物語が空想でも絵空事でもなく、事実にとてもそっていることに驚き、私の中でもきっちりと人物の関わりや流れがつながって、とっても楽しかったのです。田沼意次の政治、江戸時代という背景。。。なるほど~と感嘆しきりでした。 まったく物語に関係ありませんが、私個人の写楽の見解は…節約政治に意を反した蔦屋が同じ思いの浮世絵師を内々に集めて共同作業で写楽という人物を作って、ある時期すっぱりと解散させたのではないかと思いました。 だから写楽と推定される人物が多数いるし、短期間で大量の作品を残したのではないでしょうかねぇ。そんなことまで考えてしまうほど引き込まれる小説でありました。
October 1, 2009
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●タダでここまで楽しめるの!?使えば使うほど得する本。タダで美術館やコンサートに行ける事をあなたは知っていますか?何かと物価が高いと言われている東京、でもその中でとても質の高いものが、タダで提供されているのです。無料公開日をうまく使えば、一般入場料1000円かかる施設も、もちろん全部タダ。タダで楽しむという、新しいライフスタイルを提案します。●東京の無料スポット、無料公開日、200ヶ所紹介!東京には沢山の無料スポットや無料公開日がある施設。本書は実際に自分で街を歩いて調べたタダスポット200カ所厳選紹介。●地図を読めない人でもわかる!いける!手描き地図つき!地図を読むのが苦手…見やすいイラスト地図で場所を解説!駅から簡単にいけます! まち歩きで新発見。美術館もタダ、コンサートもタダ。都内218ヶ所を紹介。本当は教えたくない一冊なんです(笑)。小学生のころ国会とか皇居とか行った覚えはあるのですが、そのころは興味も薄いしみんなで行く遠足の一つとしか認識していなかった私です。そんな今改めて行ってみたい!と思ったのがこの皇居と国会議事堂。テレビやニュースでよく見る部屋とか、皇居内の歴史残るところの散策。歳を重ねて重きを知る。。。この本はそんな興味深い場所、しかもタダな施設がずらりと並んでいるのです。紹介されている順にすべて行ってみたい!そんな気にさせられる本です。作者はグループでタウンウォッチング代表者で、あとがきでは参加の方法なども記されています。朝日新聞社、最高裁判所、東京証券取引所、防衛省に都庁、大使館、公園、庭園、名だたる館などなど。。。どれも興味津々です。初版から一年でこの改訂版が出たらしいのですが、人気のほどがうかがえます。あれもやりたいここも行きたい欲張りな秋なのでした(笑)
September 28, 2009
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市の社会福祉協議会から毎月配られる広報紙に『音訳ボランティア養成講座』という言葉を見つけました。『音訳』って何?と思ってすぐに調べました。すると目の見えない人などのために、本はもちろん、さまざまな出版物、広報紙、町会の回覧やお手紙などを肉声で読んで録音すること。とありました。この講座を受講して驚いたのは、一ページ読むのに地名や名前はもちろん,正しい読み方やアクセントを調べ中身を理解してやっと読んで録音するという大変な作業だったといことでした。グラフや挿絵についても簡単適切な言葉で説明を入れます。作者が意図して使った特別な漢字も注釈を入れつつ読みます。作者の思いや意図がそのまま伝わるよう大げさな表現は控え、聞き手の創造力を妨げない読み方に徹します。読書が大好きだからみんなにもいい本を紹介したい。そう思って講座を受講し終了したのですが、下調べ作業が膨大。さらに静かなスペースを何時間も借りて特別な録音機材で録音をするので、毎日仕事と家事育児に追われる私には平日に定期的な時間が作れない、車もない私にはお届けすることことすら手伝えないという現実に直面しました。それでもお手伝いできるいつかのためにも読むということに関わっていたいという思いから、土曜日のみ受講のオープンカレッジの中で、N○Kのアナウンサーが言語学の講師をしている大学の朗読講座をみつけて、10月からの3か月大学に通うことにしました思わぬ学生気分を味わえることになりました(笑)。先日学生証も届いたのですが、なんと更新なしなのでこれを持っていれば大学の図書館も食堂も一生使えるようです。硬くなったこの頭でどこまでついてゆけるのかとっても不安ですがそれ以上に好奇心もいっぱい『読む』ということにこれからもこだわって行きたいと思う秋でした
September 24, 2009
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連休ですねぇ。運動会翌日はみんなでゆっくりしよう。それから計画を…などと思っていたら夫さんの急な呼び出しやらなんやらで連休の予定はうやむやに…。というわけで秋モノなどを見にみんなで近くではありますがお買い物に行くことにしました♪いつも行く埼玉スタジアムそばにはイオン浦和美園ショッピングセンターがあり。反対に二駅先にイオンレイクタウンというムダに広いショッピングモールができ。さらに二駅先にららぽーと、イケヤ、コストコがオープンしました。ららぽーとは話題のH&Mなども入っていて私的には今一番行きたいところなのですが、混み過ぎていて買い物ができなくてもつまらないので、行き慣れたレイクタウンへいくことにしましたここは広すぎるので寄り道ばかりしていると時間ばかりが過ぎてしまうんですよね。しかし今日は一日ゆっくりする予定なので「これ俺の部屋に…」「おしゃれな文具を揃えてみたい…」「ハロウィンの仮装に…」などと見せ合いつつお店を冷やかしつつ歩いていました。11時になってしまうとどこのお店もいっぱいになってしまうので、休日はさらに早めに昼食にするのがコツです。そしてフードコートでお茶などしてゆっくり過ごしていると、別行動で友達4~5人と来ていた長男が偶然現れたのでテーブルを譲って、私たちはお買いもの再開。下のフロアで天地人にちなんだイベントもやっててなんだかにぎやか♪人も多かったけど買い物に支障をきたすようなことはなかったし、三人で楽しい時間を過ごしました。結局買ったのは次男の秋モノ服一式とユニクロで見つけた桃電のボンビーTシャツ、ハロウィン用の仮装小道具、次男の部屋の掛け時計。そして私の革の筆箱。ありゃりゃ、夫さんはほんとの荷物持ちとなってしまいました(笑)。今度はぜひららぽーとへ行きましょう♪
September 22, 2009
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お兄ちゃんのときからだから10年、小学校の運動会に参加してきました。この小学校はグランドや公園、その周りで家族といっしょに昼食をとります。毎年近くに住む義父母といっしょにこの日を毎回楽しみにしてきました。確かに毎年いろいろなメニューを考え、天気を気にしながら前々から準備してゆくのは大変です。でも、その大変さがすべて報われる気がするのです。夫さんは今年も仕事でなんとか午前中に参加しにこれるかな…という感じだったので、すべての下準備も、毎年昼食をとる場所にシートを広げに行くのも私一人なのでこの日ばかりはタイムスケジュールを作りこの日を迎えました。今年は8割がた前日に用意できる料理にしたので余裕でした~♪全学年のリレー、次男の競技はもちろん全部チェックしたとしても結構待ち時間があるので、一日ここで過ごせるようにコーヒー、お茶、そしてつまみやお菓子フルーツは必需品です(笑)。コーヒーが好きな義父母も楽しめるように、私も大好きなコナコーヒーをポットいっぱいに淹れて、テーブル代わりのピクニックバスケット、カップが倒れにくく、また倒れても被害を少なくするお盆は欠かせません。天気も最高、風も心地よく朝から夕方までみんなでのんびり過ごすことができました。どのリレーも熱くなって応援し、次男の器械体操にちょっと感動しながらみつめ、最後の全学年対抗リレーに燃えました。これで最後だねぇ。。。夫さんと、義父母と名残惜しんで会場を後にしました。楽しい思い出をありがとう
September 19, 2009
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月刊誌『ミレニアム』の発行責任者ミカエルは、大物実業家ヴェンネルストレムの違法行為を暴露する記事を発表した。だが、名誉毀損で有罪になり、彼は『ミレニアム』から離れることになる。そんな彼の身元を大企業グループの前会長ヘンリック・ヴァンゲルが密かに調べていた。背中にドラゴンのタトゥーを入れ、特異な風貌をした女性調査員リスベットの働きで、ヘンリックはミカエルが信頼に足る人物だと確信し、兄の孫娘ハリエットがおよそ40年前に失踪した事件の調査を彼に依頼する。ハリエットはヘンリックの一族が住む孤島で忽然と姿を消していた。ヘンリックは一族の誰かが殺したものと考えており、事件を解決すれば、ヴェンネルストレムを破滅させる証拠資料を渡すという。ミカエルは信頼を受諾し、困難な調査を開始する。全世界で800万部を突破した『ミレニアム』三部作の第1部、いよいよ刊行。 まさに鳴り物入りの物語です。そして読んだらやめられない!『ミレニアム1 下』を
September 15, 2009
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長男の高校の文化祭です。バンドを組んで日々練習している(?)のでぜひ見に行こう!などと思っていたのですが私だったら親が来ていたらどう感じるだろう。。。と振り返ってよく考えてみたら別にいやではないけれど、一瞬でも気を使うわね。。。若い人は若い人で気兼ねなく全力で楽しむ方がいい、と思いいたったのでした。次男もボーイスカウトの活動で駅前の花壇の手入れに行っているしまるまる休業~♪ということでいつものドーナッツ屋さんでおもいっきり読書しちゃいました夜帰宅した長男はクラス全員の名前がカワイク入った黒のTシャツを着ていて、二日間の文化祭の出来事をハイテンションで語っていましたまさに『青春だ~!!』ってオーラでいっぱいでした。そりゃそうよね。なんたって十六歳ですものね。
September 12, 2009
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週に4日のパート。などとのんきなことも言っていられなくなって数カ月。授業参観という名目のもとに本日はお休みです。臆病でおかたい私は、大人になってから、安心して話せる人ってなかなか作れないんです。おおらかで誰とでもという人がうらやましいです。そんな私にもこういうときにこそ会いたい人たちがいて、メールしてランチをすることになりました。彼女たちはそれぞれ、とってもうらやましいものをたくさん持っているのです。だから安心して気を抜きすぎちゃうのが困りもの。これじゃ彼女たちに嫌われかねないわね。。。毎回私の勝手な計画や日にちに付き合ってくれてホントにありがとうおかげで今回も私は久しぶりに心の洗濯ができた気がします。そんなお二人に今度は私がお役にたてればいいのだけれど。。。と、日々思うのでした。
September 9, 2009
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今年は猛暑や酷暑がなかったせいかうだるような残暑もあまり感じることなくすっきりと秋になった気がしますねぇ今年、次男は小学六年。最後のご奉仕をしようと子供会の役員を引き受けました。しかもこれから本番のお祭り系全般担当。夏休み中にとりあえず下調べして資料を作って、祭り部員へメールして会議日を決定。いやぁ、楽になりましたね議題一 ●10月の町会のお祭り主催の町会役員さんのご意向を重視しつつ、無難にこなしましょう。議題二 ●11月のバスハイク職権乱用(笑)行きたい所へ行っちゃいましょう。議題三 ●12月のクリスマスフェスティバル主催の地区子連役員さんに従いつつ、無難にこなしましょう。議題四 ●2月今季まとめのお祭り盛大に行いましょう。会議の2時間は要約するとそんな感じ。。。。。ウソです(笑)事故なく無事に楽しく過ごせればこんなリーダーですが、皆様ご協力のほどよろしくお願いいたします
September 3, 2009
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摩訶不思議な妖怪たちに守られながら、今日も元気に(?)寝込んでいる江戸有数の大店の若だんな・一太郎。ある朝起きると、目から光りが奪われていた!その理由は、空前絶後のとばっちり?長崎屋絶体絶命の危機に、若だんなが名推理。だけど光りの奪還には、暗雲が垂れこめて―。佐助は妻と暮らし始め、どうなる、若だんな?絶好調「しゃばけ」シリーズ第八弾。やっぱり読んでしまいました(笑)。ここ数冊手にした畠山さんの本でちょっと違和感を感じていたので、久しぶりに最初のころの一太郎に戻ったようでちょっとほっとしながら読めました。連作短編になっているので適度に読んでは休める、いろいろな本を同時読みしていたり、生活の中の気分転換にはとっても安心して読める本です。あなたのそばにお気楽に~♪これからもそんなしゃばけシリーズでいてほしいと思う私でした。
September 1, 2009
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大正期の東京下町を舞台にした人情小説の名作12編、待望の復刊。紅梅振袖/春情浮世節/遊女夕霧/深川の鈴/親なしっ子/春色浅草ぐらし/七つの顔の銀次/櫓太鼓/丸髷お妻/三味線しぐれ/歌吉心中/彼と小猿七之助 心の奥にしみこむような一冊。。。上にあげました本の表紙は復刻版『人情馬鹿物語』です。私が図書館で手にしたのは講談社の文庫本でした。ぜひ手元に置いて、ここで語られるあらゆる『こころ』というものを忘れずにいたい。そう思ったのですが、なんと絶版そこで倫創社より今年復刻版として出版されたようです。作者が自分の身の上話をするかのような語り口で物語が始まるのですが、すとん!と彼の語る物語に落ちていることに気付いた。そしてこころをふるわせていた。そんな物語でいっぱいの本でした。人情物語。そんな一言では語りつくせないあらゆる思いが押し寄せます。そこまでして。。。どうしてそこまで。。。相手の一番を思いあっさりと。。。そんな思いを抱えて一生。。。ほんとうに馬鹿なんです。感情むき出し、思ったことはすべて口にする、そんな今だからこそ、心の奥の奥までふるわせられるような思いでいっぱいになります。まずは『紅梅振袖』これを読んでみてください。こんな時代もあったのか。思いやる心。いき。という言葉の重さ。日本人というありよう。そんなことをしみじみじっくり味わう一冊でした。これは絶対に身近に置くべき一冊特に講談社の大衆文学館シリーズで発表された『人情馬鹿物語』は最後に磯貝勝太郎さんによる「川口松太郎と作品」という作者の生い立ちが長々と記されているのですが、これがまたいいのです!親の顔を知らずに育った作者。人の人情によって育てられた作者。関わり合った人たちの顔ぶれ、数奇な運命。それらが物語以上に、いえ、この物語を読んだ後だからこそまた引き込まれる興味深いものだったのです。下世話なはなしもすると女優三益愛子さんと再婚し俳優川口浩さんの父親で、その命名にもこんなエピソードがあったのかと思ったりもするのです。テレビにも多くかかわった作者は「時間ですよ!」も手掛けられたとか。読んでなお人となりを調べたくなる本だったのです。文庫版の『人情馬鹿物語』は高値になっているし、復刻版だけでも手に入れようか…、古本屋をあたってみるか…そんなことまで思ってしまう一冊でした。
August 27, 2009
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パソコンが壊れましたおかげさまで(?)いろいろなものが整理できた気がします。引っ越しをしていらないものを捨てる機会が持てたような気分でしょうか。十日ほどしたころ、パソコンを仕事で使う夫さんが仕方なく購入してまいりました。これまたおかげさまで(?)我が家もやっとVistaの仲間入りをしましたいやぁ、早い早い音楽を取り込む速さが一番ちがいましたねぇ。なんだかいらない機能も満載ですが、徐々に整理してみようと思います。さっそく図書館でマニュアル本を予約してみました。しかしワードやエクセルこれは使い慣れないとだめみたいですねぇなどと思っていたら。。。。仕事でIllustratorやファインカットなども担当しなければならなくなりました。。。人生重なるときは重なるものです。これまた図書館でマニュアル本を予約しました。基本は覚えたとしても結局はいろいろな合わせ技で図形を操作していくので、私の頭が瞬時に反応できるか問題です。デザイナーさんの作成した複雑なイラストに手を入れるような仕事なのですが、彼らの手の動きをみていると素早いショートカットばかりでまったく参考にならず。。。それどころか分解してみると微妙にずれていて不慣れな私が直さなくてはならない羽目に…。でもなんだかんだいって、新しいことにワクワクしている自分がいるんですよねアハハ、この性格は直せそうもないです。。。
August 25, 2009
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鳥になりたいと祈る老女。彼女に何をしてあげられるだろうか…穏やかに暮らす“主役”の生活に忍びこむ、ミステリアスな“脇役”たち。騒音とともに消えた女、真夜中に廃屋でひとり眠る少女、前世を占えると告げる美女─すべての謎が解決したとき、あなたの胸に浮かび上がる“脇役”の本当の姿とは?いつもは主人公のあなたも、他人の人生では、脇役。傍らに立ち、手を差し伸べるか、あるいは─。再読必至の連作短編ミステリー。類憧憬/迷ったときは/聴覚の逆襲/裏土間/人事マン/前世の因縁/脇役の不在 触れ込み通り再読必至です以前沢村さんの『カタブツ』を読んだ時も異色さ、うまさは感じていましたがこの本は読み終えてもう一度ページをめくりたくなるうまさでした!『鳥類憧憬』『迷ったときは』『聴覚の逆襲』『裏土間』『人事マン』『前世の因縁』どれも日常の何気ない風景の中からおこる事件。この目の付けどころがおもしろい。どの主人公も普通の人のようでいてひと癖あるタイプ。そしてどの話にも心惹かれるフレーズがありました。『鳥類憧憬』では、慣れ親しんだ家を改築したことをきっかけにふさぎこみ、歳をとったから動けない、歳だから歳だからと愚痴を言うおばあさんは重力をものともせず自由に飛び回る鳥に憧れます。心の病で仕事を辞めた主人公がふと思いついてこのおばあさんにいう一言がちょっといいんです。『迷ったときは』では、主人公が師と仰ぐ三人がいて、人生で困ったときや迷ったときは彼らの言葉通りに行動します。少女ポリアンナの「よかった探し」、ドイツの哲学者の「妥協することなく適応する」、網坂先輩の「迷ったときはツモ切りだ」の三つです。これは本当にいいことを聞いた。日々これを基本に生きてみよう!と思わずにはいられませんでした(笑)。『裏土間』では、自分の生きざまに満足して世を去った人。自分があんな写真を残すためにはこれからどんな生き方をしたらいいのだろうかと考えていた。とか『人事マン』の「体温の移った毛布にしがみつきたくなるものらしい」という表現。などなど。。。どれも読んだからこそ胸に響く言葉なのでした。そしてどの話しにも刑事の脇田さんの助言や助けがあります。ですが6話目の『前世の因縁』においては脇田という二文字しか出てこないのです。しかし多くが語られないことによって多くのことを想像させられ、この一行を目にするや「そんなはずはない!」と心で叫ぶ私がいました。そう、これこそが作者の思うつぼだったのです。そして最終話の『脇役の不在』を読んでもう一度最初のページをめくりたくなってしまうのでした『カタブツ』に続く大当たりの異色本とでも申しましょうか。沢村凜…他の本も手にしてみたくなるのでした。
August 19, 2009
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まったく本が読めませんでした(笑)。読書ってこんなにも体力いることだったんですね。気力が続かない、意欲もわかない、なんたって読む体勢が続かない。しかし、毎日実家や海でゆ~っくりして、おいしいものを食べていたおかげで復活ですさぁ!ばりばり読むぞ~
August 17, 2009
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今まで街道に続くおさかな屋さんやおみやげ店でおみやげの魚介類を買っていたのですがとあるショッピングセンターの魚屋さんがとっても安くておいしいことに気づいたのです金目鯛4枚、背黒イワシの干物1皿、はたはたの干物8匹、アジの干物8枚を買っても二千円ちょっと。先日来た時は『かます』があって4匹405円これが今日はなかったのが残念でしたが、大満足。クール宅急便で時間指定してお土産も完了。明日帰宅してからも数日夕飯に悩まなくてすみそうです
August 15, 2009
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夜はお祭りと花火高い山もない平地の丘で上げる花火は360度どこからでも見られます。場所取りも混んでいるなんてところもありません。気付いた車がその場で停車して見ていることもあるくらい。実家の庭からも見えるので毎年外にテーブルを並べて飲食しながら見ます。しかし今年は雨が多かったせいか蚊が多く甥っ子が刺されても可哀そうだと椅子だけ並べて見ていました。しかし近くて迫力のある花火に甥っ子は大泣きいやぁ夕飯を家の中に用意しておいてよかったよかった
August 14, 2009
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十数年ぶりに夫さんがお盆にお休みがとれました。本調子ではなかったので本当に助かりました~そして例年通り私の実家へ里帰り。さらに例年通り、台風がきてもおだやかないつもの海へ妹夫婦の二歳になる甥っ子から高1の息子までいっしょに遊べるから海って楽なんです。そんなわけで連日、朝から夕方まで海で過ごしていましたホントプールみたいに穏やかなので、防波堤から砂浜まで次男はず~~っと平泳ぎ夫さんがいてくれたので私はずっとビーチでパラソルの下ラジオを流しながら海を飽くことなく眺めていました。う~ん、心から癒されます
August 13, 2009
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病気発覚!5日後仕事には復活パソコンダウン!10日後買い換えて復活苦あれば楽あり七転び八起きしかしその落差があまりにも激しいひと月でありました今は何とか落差も小さくなり小康状態『ふつう』という言葉の重さを改めて思う今日この頃です。
August 4, 2009
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ウルグアイの邸宅を舞台に繰り広げられるユーモラスでエレガントな物語。英国古典小説の味わいをもつキャメロンの最高傑作。アイヴォリー監督映画化南米ウルグアイの人里離れた邸宅に暮らす、自殺した作家の妻、作家の愛人と小さな娘、作家の兄とその恋人である青年。ナチスの迫害を逃れてきた先代が、ドイツ風の屋敷をたてたこの場所で、人生を断念したかのように静かな暮らしが営まれていた。そこへ突然、作家の伝記を書こうというアメリカの大学院生がやってくる。思いがけない波紋がよびさます、封印した記憶、あきらめたはずの愛─。全篇にちりばめられたユーモアと陰翳に富む人物像、それぞれの人生を肯定する作者のまなざしが、深く暖かな読後感をもたらす。イッセー尾形さんおすすめの一冊です。表紙の絵はこの物語をとてもよくあらわしている気がします。舞台となるウルグアイというところをまったく知らなかったので、図書館で地図や旅行雑誌をちょこっと見てみるとブラジルとアルゼンチンにはさまれた国で、明るい太陽、肥沃な草原を生かした農業や牧畜がさかんなところのようです。そんな自然の中で静かに暮らす複雑な関係の5人の物語。亡くなった作家の邸宅での生活はまるでイギリス風、広い家の管理と畑仕事もこなすアーデン。近くで養蜂をするピート。彼らのおかげで気位をたもてるキャロラインとアダム。登場人物それぞれの性格を現す表現がこの作家はすばらしいです。ちょっとした行動と短い言葉でその人の性格のすべてを悟らせてしまうのです。長々と説明されるのではなく、ぱっと頭にその人が浮かんでくる感じです。ボリュームのある本で字も細かいのですが、サラサラと読み進むことができます。アイヴォリー監督がアダムをアンソニー・ホプキンス。キャロラインをローラ・リニー。アーデンをシャルロット・ゲンズブール。ピートに真田広之を配して映画化したらしいのですが公開ってされたんでしょうか?ちょっと調べて見たい気もしますが、この物語を表現するのは難しいでしょうね。この表紙と物語のおかげで充分私の中で映像化されてるよなぁ。そんな気分になる一冊でした。
July 21, 2009
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下級官吏アカーキエヴィチにある日、大きな生き甲斐がうまれた。外套を新調するという夢の実現である。生活を極度に切りつめ、ようやく念願かなった暁に……。ドストエフスキーに「われわれはみなゴーゴリの『外套』から出た」といわせたロシア文学の金字塔。7月11日放送の週刊ブックレビューはとっても雰囲気のよい内容になっていました。毎回三人の違う出演者が本の紹介をするのですが、この回の出演者の方がとてもマッチしていたからだと思います。その三人とは文芸評論家の高橋敏夫さん、劇作家・演出家の永井愛さん、そして俳優のイッセー尾形さん。イッセー尾形さんは私にとってとても興味深い本をいつも紹介してくれます。一押しの本は『最終目的地』ピーター・キャメロン著 岩本正恵訳だったのですが、その前にちょこっと紹介された本が『外套』でした。短い絵本のようで読んでいるとO.ヘンリーが浮かぶような物語です。主人公はロシアで安い賃金で働く下級官吏アカーキエヴィチ。毎日大好きな清書という仕事だけを一途に行い、自分の世界にひたって生きています。同僚も上司もそんな彼をさげすみますが大好きな清書をしてお気に入りの文章に出会ったときの喜びを求めて、粗食をするなどつつましい生活を送っていました。そんな彼の上着がロシアの冷たい冬を過ごすうちに手直しもできないほど痛んでしまい、新しい外套を作ることになります。さらに粗食と節約に努め外套を新調したとき彼の世界は一変するのです。。。昔に作られたお話とは思えません。今でも充分通じる話だったからです。主人公が「どうして私をそっとしておいてくれないんだ」と仲間に訴えるところでは、昔も今も人間はまったく変わらないんだと気づきます。尾形さんは以前からこの物語を知っていて、新しく出たこの訳を紹介してくれました。未完成の粗いデッサンが挿入されているおかげで、たくさんのことを想像し、ひそんでいることを見たいと、その絵を恐いもの見たさのようにのぞき込んでいました。私はもちろん図書館で借りてきましたがさすが2625円もする本だけあります。いい本ってこういうものをいうのでしょうね。
July 14, 2009
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悪友3人組と3匹の子猫~かわいい新キャラ登場!神田町名主の放蕩息子・麻之助がお寿ずと結婚した。その波紋が意外なかたちで広がって。悪友3人組が魅力満点の神田町名主・裁定帖。猫好きの畠中さんらしい遊びも盛りだくさんの『まんまこと』パート2!どうもおかしいと思ったら『まんまこと』の続編だったのですね(笑)。でもこの本からでも若い名主さん誕生物語としておもしろく読めました。しゃばけシリーズのようにやさしくほんわかした中で起こる不思議なできごと。そんな漂う雰囲気や流れは変わらないのですが、ちょっと説明的文章が多すぎるようです。会話や状況を説明しすぎて冷めてしまうところはあるのですが、ドラマのように全体を映像的に描いて読むと、その設定と展開を楽しむことができます。先日読んだ『アイスクリン強し』も今までにない設定にとっても心奪われました。畠中さんは興味深い設定と展開を作り出す天才なのだと思います。ゆっくりした口調の昔話を聞かされているような気持になれます。順番がくるってしまいましたが『まんまこと』も読んでみようかな♪と思える一冊でした。
July 7, 2009
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日本人少女が失踪。誘拐か、テロの序章か?ローマ、ナポリ、アマルフィ海岸ーーイタリアを舞台に壮大なスケールで描かれるサスペンス超大作!外交官・黒田が見出した事件の全貌とはーー。フジテレビ開局50周年記念映画、原作本!真保さんの最新作が出る!と、知ってすぐに図書館へ予約して手に入れた本です。なので映画が作られているとはこのときはまだ知りませんでした。先日N○Kの『世界ふれあい街歩き』で、この「アマルフィ」の気候や街並みを見ていたおかげで、冒頭一行目で一気にアマルフィへと吸い込まれました(笑)。あとがきにあったのですが、この本は開局50周年を迎えたフジテレビが、「ホワイトアウト」の時のように織田裕二を主演にして、全編イタリアロケで製作するために真保さんに依頼されたようです。読んでいるときは映画のことも配役も知りませんでしたが、人物像を頭に描くときなんとなく今をときめく俳優がすんなり浮かんで読めます。読み始めるといきなり事件です(笑)。この辺はまさに踊る大捜査線ばりの展開で、主人公黒田は誘拐された少女の母と走りに走り、事件の裏、さらに裏を読みながらイタリアをまたにかけところせましと飛び回ります。イタリアで事件はおこりますが事件の内容は日本的。場所が豪華なアマルフィという感じです。さすが映画前提。スピード感に迫力ととってもおもしろいです。一気に読めるし、「ふむふむ」と読み終える楽しい読書時間をすごせます。しかし過去の作品から考えると真保さんの小説としては普通な感じがいなめないってとこでしょうか。。。フジテレビの力作ということは映画ではきっとすばらしい風景が広がっているんだろうなぁ映画館の大きなスクリーンでぜひ見てみたいなぁ!と思わずにはいられない小説でした。
July 2, 2009
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話題になりましたね。前評を聞かずに無のまま本を読むことが難しいほど情報過多な今だから、普通に読んで欲しかったから、内容を発表せずに発売したら、これだけ有名な作家のこれだけの本だっただけに火がついてしまったということでしょうか。ですから、未読の方はこれから先はネタバレになるので要注意ください。心から一歩も外に出ないものごとは、この世界にはない。心から外に出ないものごとは、そこに別の世界を作り上げていく。 「こうであったかもしれない」過去が、その暗い鏡に浮かび上がらせるのは、「そうではなかったかもしれない」現在の姿だ。「BOOK」データベースより読んでいると『アンダーグラウンド』『世界の終わりとハードボイルド』など過去の作品の香りがしてきます。ある意味集大成とも呼べますが、そういう時期を過ごしてきた今の村上さんだからこその小説なのでしょうね。わずか数日で読めるほど物語に惹き込まれます。いつになく現実的に進行しながらも不思議な世界を感じます。過酷な事件とアンニュイな展開、そしてあとをひくような終わりは、辛い事件とこの物語に心を残したまま読み終えることのないような配慮とも感じました。これからを考えるのは私たちということでしょうか。しかし、読んでいたら青豆さんは西川史子さんの容姿で頭の中に浮かんでしまい振り払えなかったなぁ~(笑)。やっぱり村上さんの作品は読まずにはいられない私なのでした。
June 30, 2009
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東京・谷中でアンティークきもの店を営む栞。ある日、店に父親とそっくりの声をした男性客が訪れ…。人を大切に思う気持ち、日々の細やかな暮らしが、東京・下町の季節の移ろいとともに描き出される、きらめくような物語。言葉を大切にし、きれいな日本語で毎日の暮らしを丁寧に生きている感じが語られる小説です。払い下げられた着物をきれいに仕立て直したり、求める人に着物などを合わせたりするアンティーク着物屋さん。そんな仕事をしながらその季節の旬なものを作ったり、谷中で有名なお店とその食べものを紹介しつつ進む物語なのですが、実は家庭を持つ男性との恋物語なんです。やはり家庭を持つ身として読んでしまうと奇麗事感があるのですが、日々の生活や季節感あふれる行事が一つ一つ丁寧に描かれているので、そんな生活の裏に隠された想いのようなものを濃密に感じてしまうのです。何週間ぶりに会っていっしょにお惣菜の食事をつまむだけでも、わずかな時間会えてただ手をにぎっただけでも、さまざまな想いが押し寄せてきて心がいっぱいになってしまうのです。未婚の女性の普通の生活が描かれているだけなのに、書かれていない想いをあふれるほどに感じてしまう小説。そう、ある意味官能小説です。柚子と蜜柑の自然交配によってできたという黄金柑、焼いてあるかりんとう、甘味どころの豆かん、揚げおかきなどなど物語のなかで紹介されているお店や美味しそうな食べ物がとっても気になってノートに書き出していたら、軽く1ページ埋まってしまいました(笑)。これも、ある意味官能小説?(笑)。春一番が吹いたときに生まれたから「春一郎」この物語にでてくる人だからこそぴったりな名前だなぁと思うのでした。ちなみに『喋々喃々』とは、男女がたのしげに小声で語り合うさまのことを言うのだそうです。それはきっとその時の二人が幸せだからできることなのでしょうね。いろいろな意味でごちそうさまでした♪
June 26, 2009
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ニューヨーク、北京、そのへん。ものぐさ作家がお出かけすれば、なぜかいつも珍道中。 伊良部シリーズに通じる爆笑必至の旅エッセイ。星野ジャパンに怒り、恐怖を堪えてジェットコースターに乗り、うどんを啜りながら歩き遍路に挑む。●野球篇再び、泳いで帰れアット・ニューヨーク─または小説家は如何にして心配するのをやめて野球とジャズを愛するようになったか松坂にも勝っちゃいました─楽天イーグルス地元開幕戦寒中観戦記●遠足篇おやじフジロックに行く。しかも雨…。灼熱の「愛知万博」駆け込み行列ルポ世界一ジェットコースター「ええじゃないか」絶叫体験記四国お遍路歩き旅奥田さんの旅物エッセイ。続けて読むとクセになります。オリンピックの野球を見に北京へ行った作者。ニュースなどでは工事の遅れや交通ルール、マナーやサービスなどさまざまな問題ばかりを取り上げられていて、現地へ行ってみようという気持そがれっぱなしでした。しかし奥田さんによるとメディアに泳がされていた感がたくさんあったようです。マナーや観戦についてはいわれているほどではなかったようですし、途中工事のままだったり、いいかげんな立ち退きをさせたという政府の困った現実はありましたが、ボランティアの人々など短期間でがんばった中国をもっとほめてあげても良かったのではないでしょうかねぇ。作者によると野球を現地で応援する日本人の、周りにおかまいなしな応援のほうがよほど問題だったようです。私たち日本人には計り知れない中国事情も色々楽しく読めました。といって、行ってみたいという気持になったかというとそれはちょっと別になってしまうところがあるのですが、まぁ、行けないところの追体験、空想旅行として楽しめました。しかし。。。日本の野球を盛り上げようと異常な放送を繰り返す日本。やっぱりメディアには要注意と再確認しました。この本では作者の楽天観戦記が、野球好きな私としては最高でした♪楽天の球場へ行ってみた~い!そう思わずにはいられませんでしたねぇ♪もっといろんな球場へ行ってみたいなぁ。雰囲気とかはテレビでは味わえないんですよね。こればっかりは。最後の四国お遍路は読んでいるとうどんが食べたくなります明日はぜったいぶっかけうどんだ!そんな感化されっぱなしのエッセイでした。
June 23, 2009
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1984年の作品です。新潮文庫の表紙は池波さんご本人が描かれたとか。味のあるヒゲと、サングラスに映る様子が目をひきます。池波さんのエッセイは食べ物についてが有名ですが、この本はご自身の小さいころの話、舞台の脚本家となるにいたった話、人生の分岐点となった出来事、弱い足を押してのお出かけなど作者の人となりが伺える話満載でした。流れるようなこ気味良い文章が続くので楽しくあっという間に読めます。文庫・・・新刊がでて文庫化されるとき『あとがき』がつくことが多く、最近この文章に心惹かれ、大好きな宮部みゆきさんの作品など文庫をあえて図書館から借りて、あとがきを手当たり次第に読んでいました。私の知らないエピソードによる文章についてなどが説明されていると感嘆していたからです。先日読んだ半七についても同様でした。文庫のあとがき。。。あなどれません。この『日曜日の万年筆』もじつは誰かの本のあとがきを書かれていた方の一文によるものだったのですが、文庫のあとがきを一気に読みすぎてもう誰のおすすめだったやら(笑)。しかしこういう出会いも楽しいな~と思うこの頃。こうして私の芋づる式読書道は続くのでした。
June 19, 2009
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まるで小さな家庭用ビデオカメラを片手に、自分が世界中の街を散歩しているような気分にさせてくれます。その都市を実際に地図を見ながら一日歩いて、行き当たりばったりに路地を歩いたり、お店や市場を巡って買い物をしたり、街で偶然出会った人達とのやりとりなどを紹介。NHKで好評放送中の旅番組。毎回世界各国のある都市を取り上げ、その都市の街並みや観光名所などを、ハイビジョンの高画質で紹介。http://www.nhk.or.jp/sekaimachi/index.html6月4日放送はイタリアのアマルフィでした。驚きました。先日発売された、今映画のCMも流れている真保裕一さんの最新作『アマルフィ』地名だったのですね。無知ですみませんもうすぐ本も図書館から届きそうだし読む前にこの土地の雰囲気をぜひ味わっておこうと録画していました。観光地、都会風のおしゃれな町並みから始まるのですが、本当にせまい一角である気がします。そんな狭い通りの建物と建物をつなぐようなトンネルや急な階段を目をひかれる物、または気の向くままに登っていくと、ここに住んでいる方々の家へとつながっていきます。ふと振り返るとイタリア、ギリシャ特有の明るさと建物と緑のコントラストが見えます。なんというところなのでしょうがけに沿って建物が密集して建っているのです。そんなせまい通路で沢山のレモンを持った人たちとすれ違い、その人たちの来た方へと歩いてゆくと切り取られたような緑の木々のレモン畑があるではないですか。すごい、ありえない建て方と共存です。そのレモン畑から下を見ると、絵の具でも出せないような蒼い海とこれまで歩いてきた教会の高い屋根みんなの住む家…。夢のようなところだボート競技でも有名なところだというここアマルフィ。さて真保さんの新作はここを舞台にどういう展開を見せるのか!楽しみです!!
June 16, 2009
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捕物帳の元祖としていまでも高い人気を持つ「半七捕物帳」。そんな「半七」に目がない二人が、名作二十三篇を厳選、二冊にまとめました。「半七」の魅力が凝縮された傑作選、決めゼリフ続出の解説対談付。お文の魂/石燈籠/勘平の死/奥女中/帯取の池/春の雪解/津の国屋/山祝の夜/槍突き/向島の寮/蝶合戦/筆屋の娘 本では改めて読んだことがなかったので宮部さんと北村さんの解説つきならぜひ読んでみようと、予約を入れた本です。言葉が良いから、読み返す度に嬉しい・・・。言葉自体を舌先で転がして、それだけで非情に味わい深い・・・。と、北村さんが言い、時代小説を書く前に必ず読んでそうそう、この感じという気分にひたるという宮部さんのおっしゃるとおりこ気味よい会話が味わえます。半七捕物帖は69の話がありますが、一作目が「お文の魂」そして「石灯籠」と始まってゆくのでこの本で取り上げられている通りに読んでいくと作者岡本綺堂によるこの物語の始まりが見えておもしろかったです。「捕物帖というのは与力や同心が岡引らの報告を聞いて、更にこれを町奉行所に報告すると、御用部屋に当座帳のようなものがあって、書き役が取りあえずこれに書き留めておくんです。その帳面を捕物帖と云っていました。」「半七は日本橋の木綿店の通い番頭のせがれ、8歳下に妹のお粂。13の歳父半兵衛と死に別れる。母お民は後家を立てて二人の子供を育て上げる。感だの吉五郎という岡引の子分となり、天保丑年の十二月(19才)の年の暮れ、初功名を立てる。どの物語も怪奇小説風なのが興味深かったです。世にも奇妙なことがおこりそれを調べて解決をするから推理小説。この時代の不思議なことは幽霊であったり言い伝えであったりするのですから怪奇小説=推理小説ですよね。最後に北村さんと宮部さんの対話により、それぞれの話を選んだ理由や半七に寄せる熱い思いが語られています。これを読んでまた読み返したくなる半七捕物帖なのでした。
June 12, 2009
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伝説のチェスプレイヤー、リトル・アリョーヒンの、ひそやかな奇跡を描き尽くした、せつなく、いとおしい、宝物のような長篇小説。 なんてうまい題名なのでしょうか。読んでいてわりと早めに気づくのですが、読み終えてさらに心に残る題名となりました。博士の愛した数式を読んだときと似たような感覚も味わいました。数学も、この物語で語られるチェスのルールも何も私は知らないのですが、まったく違和感なく読めるのです。それどころか自分が入り込みすべて知り尽くしているかのように読み進められます。少年の頃の体験がすべて彼のその後へと関わってくるのでちょっとこわい気もしました。人生はそれだけではないし、いろいろなことを日々体験しているわけですが、その中の何が残り何が切り捨てられるのか、それによって人が形成されていく…そんなことも思ってしまいました。小川さんの作品に出てくる家族はそれぞれ独特でとても静かな付き合い方をする人たちが多いです。決して表に立とうとはしない一見静かな生き方の人たち。だからこそ透明感たっぷりな小川さんの味が出ている気がします。しかし内容はまったく静かではありません。静かな文章で描かれる躍動的な物語。。。う~んなんて表現したらよいのか難しい(笑)。余談ですが相棒の右京さんもチェスが得意で映画版では同じ表現がでてきたなぁとちょっと懐かしい感じも味わいつつ読みました。全部理解できるとは思いませんが、子供にぜひ読んでみて欲しいと思う一冊でした。
June 5, 2009
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高校卒業と同時に三重県の山村に放り込まれた平野勇気19歳。神去村でチェーンソー片手に山仕事。先輩の鉄拳、ダニやヒルそして花粉の襲来。林業の現場に生きる自然を相手に生きてきた人々との1年間のドラマと勇気の成長を描く。失敗が即ケガや死につながる緊張感いっぱいで体も心も鍛えられそうな林業にいきなり放り込まれる現代少年物語です。高校も卒業だというのに将来を決めずにダラダラとしていた勇気が突然騙されさらわれるように山深い林業の村につれてこられるところは、思わず我が家の長男もぜひさらってくれ~、と思わずにはいられませんでした。というのも本人にとっては大変なことでしょうが、長い目で見たら貴重で素晴らしい体験だと思うからです。こんな流れの人生うらやましい~♪と、人事だしこの歳だから思うんですけどね(笑)。将来を決められない子供たちがこの神去村へきたら全員このような展開となるなんてことはないし、主人公勇気だったからの展開だとはわかっていても、こういう労働体験を一年を通して経験したらもっとこの世の中も明るい未来が描けるのではないかと思ってしまいました。ある年齢のときに第一次産業体験の一年を設けたらどうでしょう。農業、漁業、林業などにわけて選択制で、できれば地域に一人ずつにして、受け入れる側も町会長とか地域の情報網の上にいる人でお客扱いもせず、放り出しもしない・・・なんて難しいか。田舎に生まれ育った私の世迷言でしょうか。。。さて、この物語ですが。混沌とした中の秩序とか、草や木の湿った香りの表現とか、しをんさんの村や自然の感じ方の表現がとってもリアルで、直接的に感じられる気分になれました。山は手をいれ見守っていかなければ手がかからないといわれる杉の山でさえ荒れてしまうということや、その手入れの方法、木の切り方などなど興味深い内容もたくさん出てきます。村の人たちの係わり合いや、祭りにかける意気込み、読んでいてとても気持ちよい一冊でした。
May 29, 2009
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メロディー・ガルドー 『ベイビー・アイム・ア・フール 』ベストヒットUSAを今週たまたま見ることができて流れた曲。。。まさに衝撃!一瞬でとりこ!小林克也氏から紹介されたこの曲は、思い入れたっぷりでいてとにかく流れるような曲。もう私の目も耳も心も鷲づかみでしたこういう感覚何年ぶりだろう~そしてテレビ画面に映し出されるPVがとってもクラッシック思わずこのアルバム『マイ・オンリー・スリル』を購入してしまいました“心の琴線に触れる、奇跡の輝き”という紹介文はぴったりだなぁそう、この奇跡があるからこそ彼女がいると知りさらに心奪われました。今回のベストヒットUSAは絶対に消せない1本となりました。よかったらこの曲だけでもどこかで一度ご試聴ください。。。
May 22, 2009
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ビスキット、チヨコレイト、アイスクリン、シユウクリーム、スイートポテト。南蛮菓子から西洋菓子へと呼び名が変わり、新たな品々が数多登場。そんなスイーツ文明開化の東京で、孤児として生まれ育った真次郎は、念願の西洋菓子屋・風琴屋を開いた。そこには今日もまた、甘い菓子目当てに若い元幕臣の警官達がやってくる。菓子作りの修業に精を出したい真次郎に、厄介事が次々と…。著者の魅力全開!明治の築地居留地で、西洋菓子屋の若主人と元幕臣の警官達「若様組」が繰り広げる「スイーツ文明開化」騒動記。 柊さんの表現どおり、まさに大和和紀のハイカラさんが通るを思わせる物語でした♪題材もうまいし、興味をひく内容に設定。このへんうまいなぁこういう題材を発見したときの「これだ!」感ってすごかったんじゃないかなぁ。連作短編のためにいつも主人公たちの紹介的文章から始まり、この時代の説明、お菓子の説明、人間関係の説明…、これさえおさえてくれたらもっと興味深く読めたのですが、短編すべてにこれがはいるのでちょっとお腹いっぱい感がいなめないなぁ。登場人物たちの会話で悟らせるとか、展開でわかってくるとかならないかなぁ。今までにないこれだけのうまい設定がもったいな~い。ぜひ、次の展開に期待しまっす!!
May 15, 2009
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財政破綻にあえぐ極北市。赤字5つ星の極北市民病院に、非常勤外科医の今中がやってきた。院長と事務長の対立、不衛生でカルテ管理もずさん、謎めいた医療事故、女性ジャーナリストの野心、病院閉鎖の危機…。はたして今中は桃色眼鏡の派遣女医・姫宮と手を組んで、医療崩壊の現場を再生できるのか。 どこかで聞いたような問題だぁと誰もが気づきます。この問題を海堂さんはどう解釈し解決へ導くのか気になりますね~そんな勢いで読めます。懐かしい面々も登場します。そして姫宮の活躍も見られます。しかしちょっと中だるみ感が私を襲い、他の本を読み進めた時間もありましたが、どう終わるのか、彼らはどうなるのか~!やっぱり気になるのです。ということで読了。。。あぁ~、ずるいなぁ。どの本を読んでも必ず懐かしい顔がでてきて嬉しくなってしまうのです。彼らがどうなったのか、どうなっていくのかそれを知らずにはいられなくてまた新作を読まずにはいられなくなる。恐ろしい海堂ワールドなのでした。魅力的な人物が多いってことですよね。あぁ~ずるすぎる(笑)。
May 8, 2009
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月日が流れるのはなんて早いのでしょうか。読んだ本の覚え書きをこれほど休んだのは初めてです。。。私の人生の流れとして、3日、3週間、1月、3ヶ月、6ヶ月、9ヶ月、1年、3年…そんな数字のときは何か転機のあるとき、だから気をつける。そう感じるようになって迎えたこの会社での3年目。やってきました大きな転機。これがまたよい方向ならいざ知らず、そうではないことによって私の周りがバタバタとし始めました。しかし落ち着いてこの事態を見ていると、まるでドラマのようなのです。社員のそれぞれの転機が重なったのでしょう。ここはひとつ私は自分のパートというスタンスを守り、仕事に専念し、周りの事態を見守るのもおもしろそうだと思えたのです。これも年の功でしょうか社員への誘いもありましたが、私の一番は家。だからこそのパート。やれることは何でもやります!しかしまずはどう動いていくのか見守りつつ、ここで頑張っていこうと思います。ちょっと落ち着いてきたので読んでた本を書き込んでいかなくっちゃね。
May 1, 2009
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京都の大学から、遠く離れた実験所に飛ばされた男子大学院生がひとり。無聊を慰めるべく、文通武者修行と称して、京都に住むかつての仲間たちに手紙を書きまくる…。森見節満載、ほろにが可笑しい新・書簡体小説。森見さんの味が存分に楽しめる一冊でした!題名と表紙からちょっとしたハウツー本?自分の境遇を嘆き、だれかれかまわず現状を訴え続けるちょっと特殊な人?!と思って読み出したら大間違い。これだけのユーモアセンスたっぷりな手紙を書く人がいるでしょうか。手紙の相手ごとに文章をかえ、内容も合わせ、ボケもつっこみも入れたくなるような一人語りの手紙の数およそ100通。。。圧倒されます♪『夜は短し歩けよ乙女』で見せた奇想天外ぶりも爆発。すごキャラな女性(主人公の姉ですが)も健在。こんなに楽しんだ本は久しぶりです♪主人公の守田一郎が友達の小松崎友也、姉の大塚緋沙子、家庭教師をしていたことのあるまみや少年へあてて4月の9日に手紙を書きます。それぞれから返事が届いたらしく、それぞれに丁寧に返事を書いていきます。(内容は大爆笑ですが…笑)。守田一郎自身が書いた手紙だけを相手ごとにまとめて読むことができるのですが、これがうまい!あとでなるほど!こういうために書かれていたのかぁと納得。しかも作者森見さんをも巻き込んだ手紙へと発展。守田一郎を使って自分を偏屈だ変わり者だとうたうところなどもおかしいやらうなずくやら(笑)。うまいなぁ~。こういうウィットに富んだ手紙をぜひ書いてみたい!そう思わずにはいられないのでした。作者にしてやられたり♪♪♪
April 14, 2009
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1章 「発信力」がつく辞書の選び方 2章 ちょっとしたワザで差がつく、辞書の使い方3章 今さら聞けない?辞書の基本ルール4章 辞書を読み込むと、意外な発見がある5章 言いたいことが見つかる、辞書の引き方6章 辞書で正しい発音を身に付ける どの頁も興味深いものでしたが、第3章の今さら聞けない?辞書の基本ルール この章からは思わず自分の持っている辞書や長男の最新辞書まで確認してしまいました(笑)。辞書は私の知らないところでこんなにもたくさんの情報を盛り込み、わかりやすく説明してくれていたんですね~。この話を英語にしたいけどぴったりの言葉がない。。。そんなときの探索方法もなるほど!と思わずにはいられませんでした。高校生となり辞書を新しくした長男の以前使っていた辞書を見ると、この本で説明されていたように、とても例文が多く絵や図でも説明があるではないですか。思わずこの辞書をもらって、この本で載っていた事項などさっそくラインマーカーをひき、付箋をつけて他の事例を書き込んだりしてみました♪ちょっとできそうな気にさせてくれるみごとな一冊です。
April 9, 2009
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小説は読むだけではもったいない! 書いて、訳して、また読んでみたら、あなたも小説が100倍楽しめます……日本を代表する作家高橋さんと翻訳者柴田さんが贈る、初の「読む 書く 訳す“三位一体”」小説入門。翻訳家の柴田元幸さんのお話は目からうろこな内容が多くて、書くことも訳すこともしない読書ばかりの私には新鮮で大好きな方の一人です。この本では高橋源一郎さんとの対話式になっているのでさらに興味深く読むことができました。___読んでいるときの小説は、固く引き締まって、触ってみても。そこに「存在している」感じがする。それに対して、書いているときの小説は、ふわふわして不安定で、どこを歩いていいのか、足取りがおぼつかない。 なんというか「読む」時の小説は、固体でできていて「書く」時の小説は、気体でできている、そんな感じなのである。______村上春樹さんには当たり前じゃないって言われるんだけど、まだよくわからないのは、どうして原文は古びなくて訳文は古びるのか。___そうなんですよねぇ。『赤毛のアン』も『シャーロック・ホームズ』も原作は変わらずあり続けるけれども、20年前に訳された本よりも今新たに訳された本のほうがしっくりくるのです。でも、当時はそれで充分楽しめたはずなのに。良い本が一冊できれば、その時々の翻訳家さんが必要で、長く愛され翻訳家さんの仕事も続くのですね(笑)。柴田さんと高橋さんの選んだ海外小説もリストアップされていて、お二人に選ばれている小説をチェックして「読んでみようかな~」などと思ってしまうミーハーな私でした。
April 7, 2009
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13歳の八木沢順が、刑事である父の道雄と生活を始めたのは、ウォーターフロントとして注目を集めている、隅田川と荒川にはさまれた東京の下町だった。そのころ町内では、“ある家で人殺しがあった”という噂で持ち切りだった。はたして荒川でバラバラ死体の一部が発見されて…。現代社会の奇怪な深淵をさわやかな筆致で抉る、宮部作品の傑作。宮部さんの作品は今を見つめる作者の気持がとてもよく現れていると思う。そんな今を子育てしながら生きている私にとって考えさせられることは多いです。そして本を読みながら「そうそう」「そうかなぁ」を繰り返します。。。この作品はそんな「そうそう」ばかりで埋めつくされ、私には全てに共感できる内容でした。警察官として多忙な父は離婚して息子の順と新しい生活を始めるところから話が始まります。その離婚の経緯、順のとても整然とした父を選んで着いてきたいきさつ。途中お手伝いのハナさんにより語られる父と母の離婚に至ったいきさつ。ハナさんの武装。いたずらの限度に気づくことのない子供。。。この物語は私の代弁者?と感じてしまうくらいでした。順という少年によりさわやかに進んでゆくから、全体的に明るく、将来を全て悲観することなく読めますが、扱っている内容は重いなぁと感じるものばかりでした。宮部さんの初期の作品は、こうしてストレートに語るものばかりでメチャ貴重だなぁ。。と感嘆。ということで宮部さん再読は続くのでした。
April 2, 2009
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高校野球界のスーパースターが全身にガソリンをかけられ、焼き殺されるというショキングな事件が起こった。俺、元警察犬のマサは、現在の飼い主、蓮見探偵事務所の調査員、加代子と共に落ちこぼれの少年、諸岡進也を探し当て、自宅に連れ帰る途中、その現場に遭遇する。犬の一人称という斬新なスタイルで、社会的なテーマを描く、爽快な読後感の長編デビュー作宮部さんの初!長編小説がこの『パーフェクト・ブルー』となります。まず設定がおもしろい。引退した警察犬によって物語が語られるのです。犬がしゃべっているというのに普通に読める。時々犬もそう思うだろうなぁ、とかそうかなぁなどと楽しんでいる自分に気づきます(笑)。そして感情移入しやすい身近に感じる事件。しかしその事件はココロのそこでじわりと広がってゆくような恐ろしい事件なので、読み終えても心と頭に残るような作品になっています。この作品は1998年に発表されたのですが、スポーツの優秀な少年とそれをとりまくマスコミや環境については今のゴルフ、野球、テニス界、卓球などなどすべて今の話としても充分に身近に感じられます。食品偽装に会社としての対応、まさに今の世を書いたような作品なのです。というより、社会はまったく変わっていないということなのでしょうか。。。小説ですからそれをあばくわけですが、全てが解明されるわけではないし、「今」を思うと悲しくもなる現実感たっぷりな作品ともいえます。この作品の悲しさを心に留め置き、せめて私だけでも作者の意図をひきついでいきたいものだと思うのでした。
March 31, 2009
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今日の目的は二つ。箱根湯本の日帰り温泉につかり、姥子へ。そしてホテルで両親と妹達家族と合流。すぐ下の妹家族が帰国し久しぶりに会えるので企画した旅行でした。2歳の姪っ子は初温泉、初露天風呂体験となります。その下の妹は昨年出産し赤ちゃんを連れて一人での初旅行。なんだかこっちがワクワクしっかし・・・箱根!混んでました~しかも女性ばかり・・・箱根湯元の駅から人があふれ出てくる感じです。交通も便利だし、散策もしやすいし、知名度もあるし、桜の季節だしなるほど考えればそうですよね。。。。この日行った日帰り温泉での説明で「・・・男風呂よりも女風呂は広くなっております…。」というところがあったのですが、入ってみて納得。男湯はガラガラで落ち着いては入れたようですが、女風呂は若い女性団体から落ち着いた女性団体までぎっしり。。。露天風呂もいくつか別れていたのですが早々に切り上げました(笑)。姥子のお宿へ行くにも登山鉄道がめちゃこみケーブルカーもめちゃこみいつかあじさいのころに来てみたいと思ったけど私にはムリかも。。。ロープウェーは大型の箱にかわり、随時運転してくれているので助かりましたが、これほどの混み様は初体験でした(笑)。ロープウェーから見下ろす大涌谷はいつ見ても迫力です!温泉初体験の姪っ子も大涌谷だけは見せたいと言っておりました。そしてやっとみんなと姥子のホテルで合流ここは小さめのアットホームなお宿しかしきれいだし、露天もあるし、料理も最高!夕飯時に子供や赤ちゃんがいるので交代で食べたり談笑していた私たちに、「お食事時間は8時までありますからゆっくりご利用下さいね」と声をかけてくれました。子供たちと親族で楽しむにはうってつけというところでした。しかし、大~きなおひつでいただいたご飯を2回もおかわりするとは!それくらいおいしかったです(笑)。温泉の温度も適温、露天も小さな子供にも入りやすいもので姪っ子も妹もご満悦他にもお客さんはたくさんいたのに貸切のように温泉に入れましたあ~、箱根へきてはじめてゆっくりできた気分。翌日はホテルでみんなにお別れ。すぐ下の妹達は小田原城へ。一番下の妹とあかちゃんはまっすぐ家へ。私たち家族は箱根湯本へ降りていつものおそばやさん『はつはな』さんへここのおそばはいつ食べても最高です。そしてここへくるまでに渡る川の風景が私は一番すきです。お店は小さくてすぐにいっぱいになってしまうのですが、近くに新館ができてこちらでここのおそばの味は味わえます。よかったらご賞味下さい。今回も楽しい温泉でした。
March 30, 2009
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骨休み~!というと決まっていく熱海&箱根。何回行ったやら(笑)。まぁ予算もないし子供たちも私たちも慣れて楽だし飽きないしほんとに骨休めができるところとなりつつあります(笑)。ということでまずはロマンスカー新型車両に乗り小田原へ。いいですねぇ。気持座席が窓側をむくようにできているところ、お茶などを置くテーブルにもちょっとした気遣い。さすが新型ロマンスカー以前来たときは小田原で降りて満開の桜を楽しみつつ小田原城散策をしましたが、今年はまだちょっと桜は咲き始めという感じなので今回はお宿のチェックイン時間まで歩いてゆける日帰り温泉を楽しみつつ出かけようということになりました小田原から乗り換えて熱海に着くと観光案内の方に日帰り温泉のあるところをチェックしてもらい、今夜の宿である来宮駅方面へ向かって歩いていってよさそうなところへ入ろうという単純な計画(笑)。熱海駅すぐからけっこう近代的なというかおしゃれな建物で日帰り温泉ってあるんですねぇ。しかもたいていマッサージやエステつき。しかし私たちは古きを訪ねたいので先へ先へ。。。そしてこんな神社のそばにある日帰り温泉を楽しみました。しかもここは観光案内所の割引券つき♪中に用意されている無料休憩所というところは、いつも来て利用されているような慣れた方たちがいたりしてとってもくつろぎ感たっぷり。なかなかおもしろい経験でした♪さらに山の上の宿をを目指して歩くと、けっこう熱海っておもしろいつくりなんですね。低い感じの家並み。どこからか聞こえる川の音。ふと現れた川の形に添って建てられている家。家と家の間に作られた急な坂、階段、の先の平らな庭。歩いているとそんな細かいところまでながめられて楽しかったです。
March 29, 2009
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結成14年のアマチュアロックバンドが練習中のスタジオで遭遇した不可解な事件。浮かび上がるメンバーの過去と現在、そして未来。亡くすということ。失うということ。胸に迫る鋭利なロマンティシズム。ラットマンという抽象的な絵にこめられたしかけ。ブックナビという番組で香山二三郎さんが道尾さんの本をべた褒めしていたので、まずは初期の本を。。。と思って予約したせいか「これ最後まで読めるかしら」と読み出して不安になった本でした。いかにも!という流れの物語。いったいどうなるの。これだけいかにもな感じだから絶対違うんだろうなぁ。でも。。。そんな感じで読み進みます(笑)。それが後半二重三重にラットマンです!(意味わかりませんよね…)あまりの展開に、勘違い&思い込みミステリー?という違和感も残ってしまいました。仲間も元通り?う~ん感情的にどうでしょう。。。香山さん。。。あなたのお薦め本に到達するまでに挫折しそうです。でも今が旬の作家だと先日も新刊ほめてたし、カラス…も年間ベストに入ってたし。。。もう少し読んでみようかしらね。
March 27, 2009
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昨日から会社でラジオ中継を流してくれるようになりました盛り上がり最高潮のWBCですからねぇ。ダルと小笠原と稲葉が一緒に見られるなんて♪しかしちょっとダルは先シーズンとは違和感が…。一年以上休みなしのようなものだから疲れもたまりますよね。どうかシーズン始まってこわれませんように祈ってます。。。お昼も3階の座敷でテレビを見ながらみんなでお弁当食べたりしてました。しかし今日は朝から超多忙!そりゃそうです。無理やりスケジュール調整して韓国行っちゃったんですから(笑)。打ち合わせ等が終わって営業マンが出払ってしまったら忙しいながらもラジオをオン緊迫してました~。集中が肝心な仕事なだけに切りかえが難しい~お昼休みはまたまたテレビのある3階へ♪チャンスを作りながらも続けて得点できずヤキモキ感がつのる展開・・・。お昼休みはあっという間…階下へ戻って仕事はしているけれども緊迫すると手が止まる~しかもダルが打たれて延長戦。。。祈りながら、仕事をしながら誰もが無口。。。そしてやっと最後の一人を打ち取ってやった~そして思わずため息「つっ、疲れましたね・・・」と嬉しさをたたえつつ虚脱感たっぷりの部長と顔を見合わせたのでした。ここ数年で一番長い日。。。でありました。さぁ、帰宅したらスポーツニュース見まくりだぁ~
March 24, 2009
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天下無敵の妄想体質作家・三浦しをんが贈るミラクル・ダイアリー・エッセイ!著者自身による愛てんこもりの脚注&書き下ろしのおまけも収録! 爆笑です旅行の飛行機内で隣に座ったマルちゃんが寝てしまったので読んでいたのですが・・・お見合い席でなくてよかった。思いっきりニヤつきながら読んでいました。日記とは個人的なものであるというのに誰かに読まれてもいいかのような内容で、しかも誰かに語りかけるように書く…。なるほど~。かの三島由紀夫氏も日記に「…尾籠(びろう)な話で恐縮ですが…」と書き出しているとか。ホント日記だというのに誰に恐縮しているのやら~。というようなことを語りつつ始まるしをんさんの爆笑日記です。けっこう今日見た夢という題が多く、しかもとんでもない夢ばかり!これだけ空想力豊かな夢って見るもの?!しかも覚えているなんて!それをまたうまく文章にしてあらわせるなんて!とってもうらやましいです~。しをんさん最高です
March 22, 2009
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昨日別行動だった若女性組みはあれから他の社員旅行仲間と会って焼肉三昧をして夜のソウルタワーに登ってきたそうです。しかし帰りに乗ってみたバスで降りるところを一つ間違え、ずいぶん長らく歩きホテルに着いたのは1時!私にはムリ。ソウルタワーは魅力的だけど別行動しててよかった(笑)。というか私たち3人は焼肉店に入って好きなものたのんだりしてないじゃん!ということで朝からやってる焼肉やさんへ♪ある意味パワフル(笑)。鉄板に3人分3枚の骨付き肉。8万ウォン(560円くらい)食べましたよ~。しかしこれもどこか甘い味付け。。。ついていたイカのキムチ、海草っぽいの、もやし風なものなどおいしかったです。色々教えながら焼いてくれたお姉さんごちそうさまでした。でもいっしょにサンチェや白菜といっしょに巻くためにでてきた生のカキははさむのを止めました。残してごめんなさい若い二人は出勤前の人たちが立って食べている屋台に挑戦していたようです。ホットケーキ型のパンのようなものを揚げたような焼いたようなものを食べてきたようです。サンドイッチ風?彼女達の説明もうまくわからず(笑)。こちらは100円だったそうです。会社員風な男性が家から持ってきたらしい銀紙に包んだ何かと一緒に、この屋台で朝食をとっていました。道の色々なところに出没する屋台。不思議です~。朝食を終えてホテルに戻り、荷物をまとめてロビーへ。このホテルともお別れです。最終日はみんなそろったところでバスに揺られて観光です。うちの会社は色々な意味でパワフルな男性が多く、最終日は別行動にしたら絶対待ち合わせ時間に集まらない。というわけで最終日はバスで全員いっしょの行動です(笑)。高いビルが立ち並ぶ都会の風景がぶっつりと途切れた向こうにこの建物。この切りかえの潔さが韓国なんですね。ぐるっと1時間半ほど過ごし、昼食は宮廷料理。すごかったですきっと手間もかかって体には良い食材なんだろうなぁ。。。という貴重な体験でした(笑)。飛行機までまだまだ時間があるので免税店散策。さらに時間があったのでキムチなどおみやげ品の並ぶお店へ。ここはある意味すごかったなぁ。。。まぁそんなこんなで空港へ。どこへ行っても日本語が通じるし、もう慣れたものであっというまに機内。映画を流しつつ読書して機内食食べて珈琲など飲んでいたらあっという間に日本でした。羽田に着いて解散となったのですが、早く帰りついた社員さんが駅まで車を出してくれて最寄り駅から家まで送ってくれました。なんて至れり尽くせりな会社なんだ~とってもいい経験をさせてもらった社員旅行だったなぁ来週からの仕事も頑張ります!と誓うのでした。
March 21, 2009
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朝一女性5人でお粥を食べに街中へ。話題のあわび入り。韓国の食事って必ずキムチや塩辛などちょっとした箸休め的なものが数種類でるんですね。それぞれのお店の味でおもしろかったです。そのまま南大門の市場へ。すごいパワーですね食品ではないアメ横。そんなお店が所狭し、果ては路上に積み上げ販売。しかもみんな日本語で呼び込み。「お客さ~ん。完璧なニセモノ!」なんて声に笑いながらめいっぱい歩き回りました。さてさて11時に予約していたあかすり&マッサージのお店へ。ガイドさんに頼んでおいたおかげで(きっとつながってるんでしょうね…)マッサージ店の無料お迎えワゴンがホテルの前に来ていました。しかし・・・一人だったら絶対に行かない場所です(笑)。せっかくの韓国ですからね、一応体験しないと。。。というわけで狭い土釜のようなところへ入るサウナ。さらに焦げる~!というくらい熱いサウナ。そしてヨモギ蒸し。これを終えたら朝鮮人参風呂や緑茶風呂などでくつろぎ全身あかすりへ。いやぁ~、私には拷問のようでした(笑)。くすぐったいやら痛いやら全身力はいりっぱなしで耐えつつどこでギブしようかと必死でした。でもすっきりはしましたよ(笑)。その後私はオプションのフェイスマッサージを軽くしてもらい終了。2時間で一万円。。。貴重な体験でした~♪。そうそう、このお店は居間のような部屋に基礎化粧品からメイクアップ品がずらり。うわさのハ○スキンのBBクリームを使ってみました。いいですね~ディ○ールやシャ○ルのリップやマニキュアなどなどもお試しまくりここですごいことを発見。一番若いマルちゃんのお肌のつやつやぶり!私と同じフェイスマッサージとBBクリームだというのにこの違い。やっぱり若さが一番なんですねぇ(笑)。お店のワゴンで東大門へ。。。ここはファッションビル街。若者がひしめき合うところ。とりあえず軽食な感じのお店に入って昼食。みんなで違うものを頼んでみました。どれをたのんでも3~400円。この日空港以外で両替をしてみたのですが、このとき1万円で14万7千ウォン。いいですねぇ。一枚のお札が17枚のお札へ♪またまたショッピングパワーみなぎります。計算はウォンかける0.07で円。つまり1万ウォンで700円くらいになります。洋服はここでは2万ウォンが平均でした。しかしこのファッションビルはどの階へいっても似たようなお店がぎっしりつまりにつまっているという感じ。免税店へいく年齢○十歳以上の3人とこのまま東大門を散策するという若い2人に別れて行動。私はもちろん免税組み(笑)。しかし免税店はぐるっとみて終わり。スタバで一息入れてそのまま夜の街へ。。。この辺の昼間と夜の様変わりぶりは驚きです。屋台の臭い、活気などなどに押されっぱなし。ここではBBクリームを求めてミ○ャ、エチュード○ウス。アウトドア、皮製品を見にランド○ーバー。左右に並ぶ気になるお店をチェック。さすがにくたびれてきてもう夕食のお店を捜す気力もなくなり、8時にホテルへ戻り、近くにあるケンタッキーとコンビニで夕飯を調達し部屋へ。慣れ親しんだ味にほっとしつつゆっくりニュースなどを見ながら2日目を終えるのでした。今日はぐっすり眠れそうです(笑)。
March 20, 2009
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この会社の従業員になって2年、パートの私にもお声がかかり、社員旅行へ連れて行ってもらえることになりました。しかも今年は2泊3日で韓国。最初に予定していた九州への旅行より今なら安くいける♪ということで女性幹事さん二人が頑張ってくれたのでした。旅行参加26人。そのうち女性は5人。女性が少ないんですこの会社。。。おかげで私にまで声がかかったというわけです♪久っしぶりの海外ですしかも家族の誰とも一緒ではない旅なんて初めてじゃないかしら…。実は羽田は初めてなんです(笑)。乗る飛行機はJAL、第一ターミナルか第二ターミナルかさえ間違えなければ、羽田はコンパクトできれいでとてもわかりやすかったです。この日はWBCで大盛り上がりみんな出発までテレビにくぎ付け。そのまま搭乗手続きもすんなり進みあっという間に機内へ。今の飛行機って一人一人席に画面が付いてるんですね映画も何本も選べるし、子供はゲームをしているし、機外映像も選べるなんて。エコノミークラスでもバカにできません。そんなことをしていると2時間半もあっという間。韓国へ到着~釜山空港に降り立つと銃をたずさえた兵隊さんが見回りをしていますが、日本語は通じるしあっという間だし国内旅行と同じ気分ですね。もう夜なので親睦会を兼ねたお食事。 そう焼肉がずらり。ご飯を入れる器と箸が鉄製。全般的に何を食べても最後に口の中に甘さが残るんですね。辛さもありますがこの甘さが不思議な感覚でした。さて、明日は一日自由行動~
March 19, 2009
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森崎友理子は小学五年生。ある日、中学二年生の兄・大樹がクラスメートを殺傷し、姿を消した。「君のお兄さんは“英雄”に魅入られてしまったのだ」本棚の奥の見慣れぬ書物が、友理子にささやいた。書物に導かれ、兄を救い出す旅へ出る友理子。すべての物語が生まれ、回帰してゆくと呼ばれる場所で、友理子は、世界の根源というべきおそるべき光景を目にする――『ブレイブストーリー』から6年、宮部みゆきのファンタジー最新作。 表現のすばらしさのおかげで、この不思議な世界をとてもリアルに想像し、登場人物それぞれを思い描きながら読めます。とても楽しい時間を過ごさせていただきました。優等生でスポーツも万能、だれもがあこがれるような兄が友達をナイフで刺した。なぜ、他に方法はなかったのか、どうして家族にも兆候が見えなかったのか。そんな謎を解いていく友理子の成長と変化の物語。リーダーのユーリこと友理子、知識の辞書アジュ、攻撃のアッシュ、呪文の錫、回復のマント。。。という感じでファイナルファンタジーのようなロールプレイングゲームをしているような感覚にも陥ります(笑)。しかし相手をバッタバッタと切り倒していくようなことはなく、あくまでも謎を解きながら成長して行く旅です。小説を書く作家はもちろんですが、それを読んだ人はそれぞれの感じ方をして一人一人違った物語となって残る。そんな人もそれぞれに物語を生きている、物語を作るということはそれだけの責任も負っている。そんなことをこうも堂堂と物語の中で語る作家がいるとは思いませんでした。まるで自分にいましめているようでもありました。作者自ら最後に解説されているのですが、底本は北村薫さんのアンソロジー「謎のギャラリー 最後の部屋」で、冒頭のエピグラフは林房雄さんの「四つの文字」からの引用だそうです。そして宮部さんが大好きな英米の怪奇小説「クトゥルフ神話」の、読む者を破滅に導く恐るべき戯曲『黄衣の王』からなるようです。図書館、意思を持つ本たち、読んではいけない物語。。。これだけでも興味深いです~やっぱり宮部さんの本はやめられません追記森崎友理子・・・小学五年 ユーリ 印を戴く者(オルキャスト)森崎大樹(ひろき)・・・14歳 優等生 スポーツ万能森崎美子・・・母森崎志郎・・・父 隆司・・・父の兄水内一郎(みのちいちろう)・・・小4~高2まで祖父の弟だった大叔父アジュ・・・アカンカウイの事典 赤い本 はつかねずみソラ・・・無名僧アッシュ・・・灰の男 ディミトリ 狼 ヘイトランドの人ラトル・・・僧院の医師 怪物の血を受け継ぐもの大僧正 乾みちる 兼橋先生
March 17, 2009
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あいにくの天気ではありましたが、昨日からあきらめて覚悟をしていたおかげで、心まで雨になることもなく、なんだかかえって落ち着いていました。316人の卒業生とその保護者で体育館はとても狭く感じました。そんな中、私は卒業生の最後尾の横くらいに場所を取ってすわっていました。先週まで受験の結果待ちで卒業気分などなかったのでここへきてやっと一息つけた感じです。二月末に試験を受けてから三月の発表までの異様にゆっくり過ぎる日々。発表当日の様子。合格したよという電話。そのまま仕事へ行きましたが、浮ついた気分の落ち着かなさ。翌日に美容院。日曜に受かった高校の制服採寸。月曜から各種手続の提出。同時に子ども会の6年生を送る会。4月から入学する小学生の通学班の会議。。。などなどこの卒業の日まではこれまた異様な速さで過ぎる日々でした。そんなあれこれを式の間坦々と思い出して、知らず知らず一人で微笑んでいました。やっと卒業してくれるかぁ中学の3年間は今思えばとても短いものでしたが、気分はそんな晴れやかな感じでした。式も終わりに近づいた頃、卒業生が『旅立ちの日に』を歌ったのですがとってもよかったですやはり小学生とは比べ物にならないハーモニー。それにこの歌詞なので思わず涙があふれてしまいました。『歌』ってやっぱり響いてきちゃいますね。なんだか爽やかな、私にとってはいい式でした。みんな卒業おめでとう
March 14, 2009
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