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さて今日も第6回四国EYEランドセミナー参戦記の続きです。
ヘルペス角膜炎という病気があります。目の表面や中にヘルペスが出て来て悪さをするというものです。以下に実際に当院で治療した患者様の写真をお示しします。
このヘルペス角膜炎、ずいぶん以前には良い治療法が無くて多くの方が失明した恐るべき病気なのですが、
エリオン博士と言う方が、アシクロビル(ゾビラックス)という特効薬を発明してほとんどの方が治るようになりました。これは画期的な業績でエリオン博士は1988年にノーベル生理学・医学賞を受賞された程でした。
ところがこのアシクロビルは粒子が粗くて目薬に出来ず、眼軟膏(塗り薬)の形でしか使用できないという欠点があります。
また、薬の粒が粗くて目に入れると角膜(黒目)の表面が荒れやすい、更に薬の効き目が短くて1日に5回も使用しなくてはならない、と言う弱点もあります。
更に、最近ではこのアシクロビルが効かない耐性株が出現していることもあり、ヘルペス角膜炎の治療には相変わらず困難が付きまとっているのが現状です。
今回のセミナーでは、日本の目のヘルペスの第一人者と言われるエキスパートの先生の講演があり大変勉強になりました。
タイゲソン点状表層角膜炎やソフトコンタクトレンズによるキズなどのヘルペスと区別しにくい病気の復習も役立ちましたが、
一番印象に残ったのは、
効かない、治らない、ヘルペス角膜炎は、ほとんどは薬をちゃんと1日5回使えていないだけ。
というお話でした。使いにくい軟膏なので、患者様がキチンと1日5回使用するのは至難の業というのが実際なんですね。 今後のヘルペス角膜炎の治療にあたって、肝に銘じようと決意しました。
これで第6回四国EYEランドセミナー参戦記は終了です。来年の第7回も是非参加したいと考えています。
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