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あしかけ.さんサイド自由欄
今日は広島原爆記念日です
世界で初めて人類の頭上に原爆が投下された忌まわしい日です
どうか核兵器を世界中からなくしてください!
どうか 世界中が 平和に暮らせますように!
そして 世界中のこどもたちが幸せになりますように!
その願いを込めてこのエッセイを綴ります
へいわ
峠三吉
ちちをかえせ ははをかえせ
としよりをかえせ
こどもをかえせ
わたしをかえせ わたしにつながる
にんげんをかえせ
にんげんの にんげんのよのあるかぎり
くずれぬへいわを
へいわをかえせ
(峠三吉『原爆詩集』より)
三吉は大阪に生まれ、幼いとき広島に移り、育った。
そして、あの一九四五年八月六日、
世界で初めて人間の頭上に落とされた原爆に被爆した。
《何故こんな目に遭わねばならぬのか
なぜこんなめにあわねばならぬのか
何の為に
なんのために》
広島に降り立ち、平和記念公園を訪れた。
被爆当時のままの原爆ドーム、原爆の悲惨さを訴える資料館、
市民がたどった平和への歩みを伝える記念館、そこに展示されている遺品の数々。
いずれもが戦後生まれの私にも胸に迫ってくる。
《瞬時に街頭の三万は消え
おしつぶされた暗闇の底で
五万の悲鳴は絶え》
《死者 二四七〇〇〇
行方不明 一四〇〇〇
負傷 三八〇〇〇》
三吉の悲しみと怒りの言葉を重ねながら公園を歩いた。
そのほぼ中央に原爆慰霊碑が、一八万を超える原爆死没者名簿を抱いて建っていた。
そこからいくらも離れていない片隅に、三吉の詩碑はポツンとあった。
三吉の慟哭が聞こえてくるような静けさだった。
「原爆詩集」は、被爆から六年後に自家版謄写印刷で五〇〇部製作された。
その著者、三吉が他界したのは被爆後八年足らず、
詩集発行後二年に満たない一九五三年、そのとき弱冠三六才であった
のいちごつうしん NO:312
のいちご文学館館長
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