アンドレ・ジッド(山内義雄訳)『狭き門』
~新潮文庫、 1987
年 81
刷改版~
André Gide, La porte étroite
1947
(1869-1951)
による有名な長編作品です。
幼い頃に父を亡くしたジェロームは、親戚の家で過ごすことが多く、その中でも、アリサ、ジュリエット、ロベールのきょうだいとよく過ごしていました。
ジェロームは、アリサに恋心を抱き、牧師の説教を聞きながら、その思いを崇高なものにしようと決意をします。
アリサもジェロームを愛し、学校に行きジェロームが離れてしまったのちも、2人は手紙のやり取りをしますが、やがて2人のあいだにはどこかぎすぎすした雰囲気が生まれ始めて…。
手紙の上ではアリサからジェロームへの愛があふれているのに、いざ2人になったときの閉そく感や、ジュリエットやジェロームの友人の思いなど、様々な感情が交錯しながら物語は進んで行きます。
訳者解説によれば、半自伝的な作品であるとのこと。
余談ですが、私が 12-13
世紀頃の西欧の説教活動について色々勉強してきていていることもあってか、本作の時代は専門外ですが、主人公が牧師の説教に心打たれ感動しているシーンは印象的でした。
(2024.08.29 読了 )
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