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2015.10.11
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カテゴリ: 英語

 試験は良かれ悪しかれ終わりました。本日も出勤が控えてますが、寝落ちしても後悔するような心労はないので気楽です。

 10月は仕事も会社の行事も複数重なり、土日もろくにないんですが、25日までに使い切らないとならないポイントがあるので、ネイティブとマンツーのレッスンに切り替えて消化を促進します。

 今日もイケメンカナディアンです。

「昨日、試験どうだった?」

「いやー、リスニングが難しかったです。」

「どんなふうに?」

「うーん、メモが取れないので覚えていられない?設問を読むのにも時間がかかるし、読んでるとリスニング内容を忘れるし・・・。」

「なるほど・・・、リスニングは長い?短い?」

「4、50秒のリスニングに20秒くらいの回答時間じゃないですか。」

「内容は・・・、フォーマル?カジュアル?」

「普通の会話から、何かのアナウンスとか、そんな感じです。」

「英語は聞き取りやすかった?アメリカ英語、イングランド英語?」

「たぶん、一番難しかったのはオーストラリアかも?ここで会う講師のオージーイングリッシュは聞きやすいんですけど。」

 そこから故郷カナダの話になりました。知識としては知ってますが、生で聞くと、また違います。

「カナダの公用語は2つあるんだよ。英語とフランス語。」

「フランス人とイギリス人が入ってきたんでしたっけ?」

「そう、南部は英語圏だけど、北部は・・・、オー・・・、テリブル!(ひどい!)」

「テリブル?どんなふうに?」

「北部はケベック州、フランス読みだけど、ほとんど英語が通じないんだ。フランス語が主流。」

「フランス語わかるんですか?」

「少し。習うから、うん、まあまあ使えるけど、それが・・・、オー、テリブル!」

「北のフレンチって言うのはー、すっげー古いんだ!」

「18世紀とか、そんな感じ?」

「まさに。移住してきてから変わってないだろ、だから、フランスに旅行したとき、俺が使うフレンチはまったく、ぜんぜん通じないんだ。あれはひどかった・・・。」

「北部って、フランス系だけじゃなく、エスキモー?ネイティブカナディアンがいるんじゃないですか。」

「おー、エスキモー!俺たちはイヌイットって呼ぶよ。」

「あぁ!そうだ、イヌイット、聞いたことがあります。日本にも、古の民族がいましたよ、北海道に。」

「面白いな、それ。なんていう民族?」

「アイヌ民族です。」

「?気のせいかな、なんか聞いたことある?Inu?」

「日本つづりならainuですけど、独自の文化を発達させていて面白いですよ。」

「どんな特徴が有名?」

「うーん、例えば・・・、靴とか鮭の皮から作りますよ。」

「ハー、それは面白い!」

「服とかも大きな魚の皮から作ったり、木の皮からも作りますよ。魚の皮だからウォータープルーフらしいです。」

「なーるほど、彼らは仏教徒?トーテムポール作った?」

「いえ、トーテムポールとかは作らなかったんじゃないかな。いろんなものを信仰してたらしいですよ、山の神、海の神。それぞれ熊とか鯨らしいですけど。」

「熊いんの!?日本に?」

「えー、ふつうに山にいますよ。何人か毎年被害にあってますし。山にも注意看板ありますよ。」

「岐阜?長野?」

「うーん、たぶん結構普通にいるんじゃないですか。2種類いると思いますよ、日本には。小さいのと大きいの。大きいほうは北海道にいて、結構ひとを襲うイメージがありますよ。」

「いや、街でよく見るだろ、かわいい熊のマスコット、ほらー、くまもん?」

「くまモン!?」

「くまモンはどっち?」

「ツキノワグマじゃないですか・・・。まだ大人しいほうじゃないですか?」

「オー、やつは凶暴に見えないよな。」

「でも、熊怖いですよ、ひとの肉の味を覚えた熊は何度も人を襲うらしいですよ。北海道の開拓時代には熊に襲撃されて壊滅した村もあったような・・・。」

「日本で一番、凶暴なのは熊?狼はいないのか?」

「ニホンオオカミ!夏のツーリングでラスト・ニホンオオカミの場所に行ってきましたよ!」

「そんな場所がある、日本に、どこ?」

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「これ、その時の写真です。奈良だったかな?」

「市内?」

「いえいえ、山奥ですけど。今は絶滅したはずです。明治時代が最後かと。」

「面白いなー。」

「カナダにも狼いますよね?ひとを襲いますか?」

「いるけど・・・、そんな危ないって聞かないな?カナダには2つの最凶の動物がいるんだ。」

「2つ?クマ?」

「いやいや・・・、そんなもんじゃないな。ひとつはビーバー。」

「ビーバー?あのでっかい歯の?」

 そういえば、ビーバーを撮影中に刺激して殺された撮影者がいたような・・・。あの歯なら危ないかも・・・。

「もうひとつは、ムース!」

「・・・・・。What's moose?」

 ここから、初めてキレる外人を見ました。

「ちょ、おまっ、really?マジ知んねーの?ムースを!オー・・・、」

 ホワイトボードにキュー、キュー、っと描きだしました。

「角があってだなー・・・。」

「鹿?カリブですか?」

「おー、それそれ、けどな、そんなちゃちなもんじゃないぜ!18輪トラックとかあるだろ、あれとぶつかると、トラックのほうがひっくり返るんだ!」

「トラックが!なんですかー、それ。」

「そーだなー、背中の高さは・・・、あの入り口のドアの高さくらいあるだろー。」

「ドアの高さが背!嘘でしょー、ないでしょ、そんな大きさ。」

 笑いが止まりません。笑いながら質問します、

「なんだ?なんか質問か?」

「あ、いや、どっちが強いんですか、グリズリーとムースと・・・、あー、お腹痛てぇ・・・。」

「ムース!なんだ、その簡単な質問は?」

 もー笑えてきます。グリズリーを一蹴とか。あんまり笑っていると、

「ムースは・・・、そうだな、スモール・エレファントなんだよ!」

 はー、今度は象!なんなんだ、その動物!

「お、レッスン終わる時間だな、よし、3分待ってろ、ムースを見せてやる。」

 はー、こんなに笑ったのは久しぶりです。部屋から出てきてスタッフさんとお話して写真を待ちます。

「今、カナダのモンスター動物を見せてくれるらしいですよ。」

「え、どんなのなんでしょねー。でも知ってる動物だったら、どうリアクションしてあげたらいいんでしょうね。」

「あ、いや、知ってる動物ですよ。」

 イケメンカナディアンが戻ってきました、

「これだよ、ムース!」

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 なんか、スターウォーズ?

 もー、笑えてくる大きさです。ヘラジカらしいです。こんな規格外の動物が闊歩してるなんて、カナダすげー。

「俺の爺さんはムースハンターだったんだ。2週間、猟が解禁されるんだ。」

 女性スタッフが、

「美味しいんですか?」

「超ーーー、ステーキうめー!背中が最高に美味いんだ!」

 食ってもうめーとか!中二病動物みたいに死角がないですね・・・。

「俺も1回、猟に行ったけど、怖かったなー。強力なライフルを使うけど、頭を打ち抜けれなかったら、突進してくるからなー。オスのほうがあれかな、more relaxed?子連れのメスはやべー。」

 more relaxed!なんだか、最後まで笑えてきました。

 今年一番、笑えました。なんか、カナダ、行ってみたくなりました。

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最終更新日  2015.10.11 22:14:29
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