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2022.04.02
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 今日は英語がない土曜日、&桜満開ウィーク。ってことでツーリングに出かけることにしてました。数週間前から準備。といっても上がり癖がついたバッテリーなので、始動を容易にするためにコンスタントにエンジン始動させることと、タイヤの空気圧補充くらいの準備でした。
 で、今朝本番。ちょっと寒の戻りらしいので最低気温予想は5℃。この温度は弱ったバッテリーには厳しい?バイクを出してセルを回すと、セル音が弱ぇ!
 3回くらい始動トライ。ダメ。ヘッドライトのカプラを抜いてバッテリーの負担を減らしてみたりしましたがダメでした。
 うーん・・・、出発が遅くなるけど、朝からプチ分解。クルマからブースターケーブルでつないで始動!エンジンをかけてないクルマのバッテリーでしたが簡単に始動できました。
 相当バッテリーが弱ってそう。思えば、ここでツーリングを断念してればよかったかも。ブースターケーブルを取りに家に戻ったら、起きてた嫁さんから、
「そんなバイクで遠くに行くのやめたら?」
 って言われたけど、
「1回かかれば帰って来れる、って。」
 と言い残して、慌てて出発したのでした。コールドスタートじゃなきゃ耐えられると思ったわけです。甘かった・・・。
 今日の行先は富士方面(でした)。行きも帰りも高速か直線メイン。偏摩耗したフロントタイヤの真ん中を減らせば、少しはプロファイルのつながりがラウンドに近づくかな、という淡い期待もかねて東進。
 でもさすがにいきなりは高速に乗らず、浜松、天竜方面までは下道で行く計画。途中の岡崎公園は桜満開でした。
 浜松北方面に入る前に、トイレ休憩。オーバーパンツ、ネックウォーマーといった冬装備なので凍えるほどではなく、尿意も特になかったですが道の駅鳳来三河三石でトイレだけ済ませます。(思えば、ここでトイレを済ませておいて良かった、良かった・・・。)
 4分でピットアウト。天竜方面へ向かいます。森あたりから新東名で富士を目指す予定。気温は5℃。まあ、暖かくはないですね。
 早朝、曇りってのもあって青空に映える桜!とはいきませんが、早朝の桜もどこか発光するような感じで幽玄です。
 いなさインターを超えて県道68へ。まだまだ交通量も少なくて、適度なコーナー。楽しいロードですが、偏摩耗したフロントタイヤは切れ込むような感じで違和感バリバリ。
 いまいち楽しめないなー、と思ってはいたんですが、ちょっと他にも違和感。
 パワーフィールが変??排気音も細いなー。空気を吐いてるイメージ。アクセルを開けてもマシンが起きてこない、というか。ノーマルマフラーに戻してるけど、さすがにそこまでは。
 FI警告灯とか出てるのかー、とメーターを見ると、メーターが完全にDEAD!
 タコメーター沈黙。デジタル速度計非表示。
(あー、電装系、逝ったっぽい、ぽい!)

 メーターのヒューズだけなのか、他の電装系トラブルか。一番怪しいのは死にかけのバッテリー。死にかけというか、とっくに死んでたんだ、きっと。
 VTRでレギュレーターがパンクして山中で死亡したトラウマがよみがえります。
(まだエンジンが動いているうちに帰ろう!)
 切り返せそうなスペースを見つけて、減速、クラッチを握った瞬間、エンジンがストン、と止まりました。
(あー、完全に電装系っぽい。弱ったバッテリーにムチ打って来なきゃよかった・・・。)
 キーをオン、オフさせてみるけどDEAD。
 うーん・・・、詰んでそう。でも何度かキーをオンにしてたら、反応あり。でも、今までに聞いたことがない異音が各所から。排気デバイスのサーボモーターの音も、ウーウー、弱々しくうなって止まりません。カチカチ、リレーの音が数か所から。
 セルを押しても、うんともすんとも言いません。リレーからカチ、カチって音がするのみ。
 何度か試してたら、やっとまともにメーターが表示されました。直った?とメーターを見るとCHECの警告。あー、これはショップ直行サイン。重症。オワタ感じ。
 電圧とかが不安定なのか、キー操作だけじゃなく、キルスイッチを操作しても、クラッチレバーを操作しても、リレーがカチカチ。いったい何が。
 シートを外してバッテリーターミナルを一応チェック。今朝ブースターケーブルをかませたので、強力なワニ口の影響でボルトでも緩んでるかもー、と疑ったんですが、そんなイージーモードじゃなかったです。ターミナルに配線はしっかり固定されてました。
 シートを開けた感じ、VTRの時みたいな、バッテリーからの蒸気、異臭、異音はありませんでした。ただ単純にバッテリーが死んでるだけならいいんですが。
 こりゃあレッカー車を呼ばないとダメだなぁ。まだ7時過ぎ。ちょいと早いです。
 呼ぶにしても場所を伝えることができるのかー、という問題も。ダムの近くの県道沿い。ダムの名前を記憶。スマホって便利だけど、画面を見ながら話せないのが難点です。
 レッカーを呼ぶにしてもここは上りのカーブ地点。場所的にはあまり良くない感じ。ここより見通しの良い場所に移動することに。これ以上上っていけないので、来た道を下りながらベターなポイントを探すことにしました。
 もう一度装備を装着。マシンにまたがって下り始めます。
 結構な下りで速度が出たので、ダメもと2速クラッチミート。
 ボ、ボ、ブゥーンという音とともに少しのパワーフィール!
surprised.jpg
 アクセルを開けてみると加速出来ます。メーターは相変わらずDEAD。ゆっくりでも走って帰れれば・・・。せめてもう少し街中に近づきたいところ。
 でもその望みも早々に絶たれることに。クラッチを切った瞬間にエンジンストール。とてもタイトコーナーを抜けて街中に戻れる自信はないです。勢いがあるうちにまたクラッチをミート。エンジンを生かせます。
 カーブを抜けたら目の前に広い退避スペースが!レッカーをするにもここよりベストなポイントは山間部にはもうない!!と判断してここでストップ。
 死亡確定しました。
 レッカーを呼ぶかぁ。バイクで出かけるときは携帯している、バイクロードサービス付きクレジットカード。実は今日は財布を換えようと思ったんですが、いつも通りの財布で出かけてきてよかったです。
 裏のロードサービス番号に電話。
 このサービスを使うのは2回目。VTRでハイランドしらびそでパンクしたときも使いました。思えば、VTRを買ったとき、ETCを積むためにバイク屋さんで作ったカード。特典を付けておいて良かったです。
 まだ早い時間だったけど、24時間ということで無事つながりました。
 案の定遭難場所を伝えるのに苦労したけど、県道68号のいなさインターとダムの中間付近の退避場にいます、ということを伝えたらなんとかサービス業者さんに伝えてみてくれるとのことでした。
 クレジット番号から氏名、配送先の住所も当然分かるんですが、問題が搬送距離。このカードのサービスは50キロまでは無料だけど、その先は1キロ600円か700円かかるとのこと。応対してくれたオペレーターの方が言うには、任意保険の特約で同様のレッカーサービスがある場合は、そちらのほうが無料搬送距離が多い場合がありますよ、とのこと。
 うーん、付いてるかもだけど手元に証書がない。これは反省点。連絡のしようがないので、そのままお願いすることに。50キロ超えた先の高速料金も請求されるとのことでした。
 痛い、けど、帰ることが先決です。3万くらい請求されるのかなー。ビビります。でも、最終確認の前に、もっと不穏なことをオペレーターが伝えてきます。
「お客様にレッカー車に同乗していただいて、自宅への移動は出来ません。最寄りの交通手段のポイントまでの同乗となりますが、よろしいですか?」
 説明ではコロナのせいもあって、長時間の同乗をお断りしてるんだとか。
(酷道とかではないけど、民家とかナッシン・・・。どうやってここから家に帰れと?)
 一瞬面食らったけど、他に手段もないし、スマホのバッテリーも無駄にできないので、了承しました。レッカー業者さんが見つかったら、また連絡します、とのことだったのでひとまず電話を切りました。
 エンジンはかからないけど、USB変換器は使えたので待ってる間にできるだけ充電しておきます。
 しばらくして着信。
 FROM秋田。
 普段は心当たりがない番号には出ないけど、このタイミングならロードサービス関連の連絡だと思います。出ると、やっぱりそう。業者さんが見つかった連絡。40分くらいで来てくれるとのことでした。
 オペレーターの方は、レッカー業者さんが最寄りの交通手段まで送ってくれることを了承してくれましたので、ご安心ください、と言ってくれましたが、この風景をみると心細いです。
 とりあえず帰る算段はつきました。
 なんか桜を見るツーリングから趣旨がだいぶ変わって、知らない場所からどうやって帰るかー、という体当たり番組みたいな感じになってきました。変な路線とかだと調べるスマホ電力も必要。暇だけど、スマホなしで時間をつぶします。
 バイクを置いて単身で帰るのは久しぶり。
 ほぼ新入社員のころ、冬にツーリングで出かけて、鈴鹿あたりから大雪に遭遇。あっという間に積雪して、木曽、揖斐川を越えたあたりで、当時あったドライブインにバイクを置いて帰った記憶を思い出します。
 あの時はライダージャケットを着て、ヘルメットを持ちながら名駅を歩いて電車に乗る、という羞恥プライに。
 今日もそんな目に?ジャケット、ヘルメットはレッカー業者さんに預けられるか確認するにして・・・、ブーツか・・・。
 シャーリング、シフトパッドがなければ普通ですが、まあジャケットとヘルメットは勘弁です。
 待つこと30分。レッカー車が到着してくれました。
 簡単に状況説明。ロードサービスのオペレータの方も、レッカー業者さんもガス欠を疑ってましたが、セルも回らないのでー、ということでレッカーしてもらうことに。満タンから80キロくらいしか走ってないので、ガス欠はないです。
 ふたりで押してレッカー車に運びます。手際よく緊縛固定していきます。
 固定完了。荷台にリフトアップされるとき、かなり傾斜したのでハラハラ。ギアをローに入れておけばよかったです。途中で転倒することもなく、無事荷台に乗ってくれました。
 自分も業者さんの横に座ってスタートです。
 業者さんに聞いたら、すぐ近くにバスターミナルがあるとのことで、そこまで乗せてくれるそうです。1時間に1本くらいだけどー、という状況。そりゃあそう思います。
(バスかぁ・・・。)
 一番縁遠い公共交通機関。最後に路線バスに乗ったのはいつだったか。多分新入社員でクルマをまだ持ってなかった時。変に電子化が進んでなきゃいいけど。
 業者さんの話だと、自分が遭難した道路も昔はバスが走ってたようだけど、過疎化で廃線になったんだそうです。今から行く路線は、浜松駅行きの一択みたいなので、迷うことはないよ、とのことでした。
 ふぅ・・・。ハードルがひとつ下がります。大学生のとき、よく路線を間違えて大変だった覚えがあります。
 そんな話をしてたらあっという間にバスのターミナルに到着です。
 煙草を吸っている運転手さんと思しきスーツ姿のおじさんが。レッカーの業者さんが、
「このバイクの旦那、乗っけてってよ。」
「レッカーついでに送ってあげれないの?」
「いや、レッカー業はタクシー、バス業じゃないし、途中事故とかあると大変だから。」
 まあ、そりゃそうです。
 運転手さんに、次は何分発ですか、って聞いたら、
「24分に出るよ。」
 とのこと。時計を見ると9時20分。ラッキー、4分しか待たなくていいです。でも、今日は土曜日。9時24分を逃したら次は11時台。ここでスマホバッテリーなしの2時間待ちは辛い。最高の乗り継ぎです。
 停留所で待ってると、一足お先にバイクが旅立っていきました。満開の桜を背景に哀愁。
 煙草を吸っていた運転手さんがバスに乗り込んで、運行表示板が点灯。自分もスタートです。
 もうすっかりバスの乗り方なんて忘れてます。整理券、出るのかなぁー。ビビりながら乗り込むと、昔ながらに発券されてました。
 始発から乗車なので自分一人貸し切り。
 車窓には桜が。まあ、これはこれでプチ旅行。こんなトラブルでもなければ、こういうシチュエーション、旅なんてないのでこれはこれで、アリなんでしょう。
 そう、レッカー業者さんが気を利かせて、ジャケットとヘルメットも運んでくれる、と言ってくれました。良かったぁー、羞恥プレイは最小限。やや肌寒い軽装が若干浮き気味。でもライジャケに比べたら・・・。
 バスに乗ること1時間ちょっと。バスは安いイメージがあるけど、さすがに1時間分走るとどんどん料金があがります。浜松市内に入ると次々に乗車客が乗ってきます。立ってる人がいるくらい。
 あー、両替機に行くタイミングを逸しました。手持ちの小銭百円玉7枚、10円玉5枚。
 こそこそっと、スマホでバスの運賃を調べると700円。あれ、しばらく700円のまま。どうも上限設定があるみたいです。
 ふぅ・・・。
 浜松駅に到着しました。1時間乗って700円か。やっぱりバスはエコ。
 鉄道駅に着けば、あとはどうにでも。
 浜松・・・。
 新幹線が停まります。自宅最寄りの駅まで新幹線でジャンプするか、普通のJR線で帰るかー・・・。
 新幹線で豪快に帰るのも面白いけど、少しでもバッテリー買い換え代に充てたいので、JR線で。
 これもあまり待たずに乗れました。
 豊橋までは各駅停車に乗って、豊橋で特別快速にチェンジ。
 とんとん拍子に乗り換えが進んで、正午前に最寄り駅に到着。あまり早く進みすぎて、嫁さんの送迎の方が遅れました。
 車内で散々、トラブル抱えて無理にツーリングに出たことと、そのせいで迎えに出ないといけなくなったことをなじられました。
 これはぐうの音も出ない。小一時間、ブーツで歩かなくて済んだし、感謝、感謝。
 ついでに買い出しを済ませて、1時前に到着。遭難してから5時間半でなんとか帰宅できました。バイクの方は11時には着いたようです。
 請求は後日。請求額はいかほど?家の前に放置で帰るかと思ったら、駐輪場まで業者さんが入れてくれたようです。
 家に入る前にキーオンで確認。なぜか、異音も減って少し症状が改善された気配がします。でもセルはうんともすんとも言いません。最近電圧計を外してるから、充電電圧を見れてないけど、オルタネーターとかレギュレーターの故障じゃないといいけど、なんとも。
 スマホ充電、セル始動トライで放電してるかもだけど、バッテリーの電圧を測ると、11V前半。低い!
 エンジンが死んでからは、そもそもセルが回ってないので、そんなにバッテリーを消費したとは思えません。スマホ充電といっても30分もしてないからここまで下がるのかー。
 いずれにせよ、6年近く使ったバッテリーなので、トラブルの切り分けのためにもバッテリーは新調します。車検後に自分で気持ちよく交換、と粘ったのが間違い。最近のバッテリーは徐々に劣化するより、突然死が多い、っていうので、バッテリー上がりの兆候があった時点でかなりヤバいのかもです。
 高い勉強代になったけど、事故ったわけでもないし、自分もマシンも帰って来れたし、まあ、こんなことよくあることです。こんな酷道で死亡しなくてよかった、それだけです。

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最終更新日  2023.09.17 00:41:55
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