1
新宿歌舞伎町は有力暴力団の草刈り場である。 山口組が東京にドンドコ進出した当時、 歌舞伎町でまず勢いを見せたのは一心会西條興業だった。 西條興業の組長は2代目一心会で若頭をやっていた。 切れ者で瞬くうちに歌舞伎町で自宅兼用の事務所ビルを持つ程になった。 この時期、歌舞伎町には山健組系、弘道会系が相次いで進出し、 橋頭堡を築いた。 この頃、新宿で羽振りのよかった東京ヤクザは住吉会幸平一家の加藤連合だった。 ヤクザ御用達のクラブ蘭丸で山健組系と加藤連合系の組長がいざこざになり、 すぐに仲裁が入ったが、小抗争になったこともあった。 菱系が新宿を普通に闊歩し始めた頃、 弘道会系以外は警察関係者と道ですれ違っても、 無視するか、目で挨拶を交わす程度だった。 しかし、弘道会系は会の方針だったのか、必ず食ってかかった。 口汚く食ってかかられた捜査員の中には、 「奴らだけは許せねえ」 、と唇を噛みしめた者もいた。 一心会西條興業は西條組長が50代の働き盛りでガン死し、 急速に勢力を衰えさせたが、 山健組系と弘道会系は大健在である。 山健組系は住吉会系と友誼関係を築いている。 東京進出を遂げた山口系もその主戦場は新宿である。 分裂組の新団体が正式に旗上げすれば、 まず抗争の火の手は新宿で上がる。 弘道会と山健組のどっちが新宿で勝つか、 それが山口組と分裂した新団体側の興亡に大きく関わってくる。 またヤクザが熱い時期が2,3年は続きそうである。
2015.09.02
閲覧総数 14716
2
核家族化が当たりませのことになり、 少子家庭化がじわじわと進行していますが、 家族の間で意識や、価値観が、 まったく重なりあわない家庭が、 増えています。 やや大げさに、 どういうことかを説明すると、 お父さんはお父さんの、 お母さんはお母さんの、 子どもは子どもの、 それぞれの意識や、価値観で築いた世界を持ち、 お互いの世界が重なりあわないことで、 家庭が空洞化していることです。 家庭はそれぞれの義務を守りながら、 共通の利害を折り合わせる場となり、 団欒が消滅していることです。 もっと極端に言えば、 それぞれがそれぞれの都合のいい時間に食事し、 寝るというだけの場になっています。 LDKはただの食堂になり、 お母さんは、 そこでは調理人です。 家庭によっては、 それぞれが自分の都合のいい時間に、 キッチンに入り込んで、 自分の食事を作ってすませています。 以前は、 それぞれの世界が、 かなりの部分でだぶり、 それにより団欒が可能になり、 父子間、母子間、子ども間の、 密な交流も生まれました、 今はその交流を不要な時間として、 無意識に排除する傾向があります。 小学生の男子が将棋に興味を持ち、 学校から帰ると、 母親を急き立て、 早々と夕食をすませ、 自室に入り、 将棋ソフトで将棋を覚えます。 お父さんは勤めから帰り、 テーブルに用意された食事を取り、 すぐに書斎に入ると、 詰将棋に熱中します。 お父さんが小学生の息子に教えれば、 すむことですが、 お父さんは息子に教えようとしませんし、 息子はお父さんに教わろうとはしません。 この間、 お母さんは連載しているブログの更新に夢中です。 万事がこんな調子で、 今、そんな家庭が増えています。 僕はこういう家庭を、 空洞化家庭と名づけています。 このことについては日を改めて、 もっと詳しく話してみたいと思います。
2013.05.06
閲覧総数 1584
3
子どもを含む地域の住民の方々もいたが、 階段式の大教室を埋めた人々の大多数は、 学生達だった、 演壇に立った途端、 キラキラ輝く瞳の数に圧倒された、 期待度が大きい、 と直感した、 「読み聞かせ、およびいじめについて」、 と演題にいじめが入っているせいか、 と思った、 去年、 大津いじめ事件が脚光を浴び、 今年は早々に、 高校運動部の顧問教師が、 部員に体罰を加え、 それを苦にした部員が自殺する、 という事件が起きた、 それで、 関心をそそられたのか、 と考えた、 確かに、 いじめに触れた話にも、 熱心に耳を傾けてくれたが、 お目当ては、 読み聞かせの実演だった、 物語の世界に入り込み、 読み聞かせ以外の音声が、 どこか地の底へ沈んでしまった、 ように思えた時間だった、 教師志望者の多い大学として知られたところだが、 読み聞かせに対する関心が、 これほど高いとは。 サイン会では、 あっという間に本が完売になった、 河口湖の書店でバイトしている、 という女子学生は、 「高校教師を志望しているんです。 いつか高校生に読み聞かせをしたいです」 と、熱く語った。 各地の高校で、 僕は読み聞かせを、 講演内容に取り入れてやっている、 時間があれば彼女にその話を、 ゆっくりとしてあげたかった、 大丈夫だな、 と僕は思った、 読み聞かせが大好きな、 小中高の先生が、 いっぱい現れてくれば、 日本の子どもは、 日本は、 大丈夫だ、 と大きく期待を抱いたのである、 都留文科大学の学生たちに、 僕は夢をもらった、 有難う。
2013.01.26
閲覧総数 34