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帝国劇場 「ルドルフ・ザ・ラストキス」、 2回目の観劇
一度観ているので、物語は分かっている。なので今回は 人物の心理や音楽 など、 ゆったりとした気持ちで観られた。
音楽は ワイルドホーン
さんである。確かに、その時聴くといい曲だなぁと思うのだが、劇場を出る時には記憶があやふやになっていた。
しかし今回は、前奏がなった瞬間に
「あ!あの曲だ!」
と思いだし、 実はしっかり脳裏にやきついていることを
実感
特に印象に残った曲は、 ターフェ伯爵(坂元健児
さん)が歌う 「手の中の糸」。
2幕の最初にルドルフの夢の中ということで描かれるのだが、
「笑え!歌え!踊れ死ぬまで!すべて命令次第!」
とか、もう印象残りまくりです
リズムといい、フレーズといい、コードいい、しばらく頭の中をぐるぐるうるぐる(笑)
ターフェって、坂元さんが演じると、坂元さん自身はそんなに大きいわけじゃないし威圧感があるわけじゃないし、むしろどこかしらコミカルな雰囲気があるのだけど、だからこそ 腹の底の黒さや冷徹さが怖い というか・・・。底知れぬ不気味さを感じる。まぁでも、ターフェが腹黒いわけではなく、彼は彼なりに国を思い職責をまっとうしている。実在した首相だしね。劇中ではヒールだが。
ルドルフと民衆が歌う 「明日への道」
はとてもさわやかで清潔感漂う曲だ。
ちょっと前まで
「放っておいてくれよう、オレは好きなようには生きられないんだよう」
と自堕落になっていたのに、何か光が見えたのね?的な感じで、ルドルフが再生していくのだろうか、なんて期待を持ったりして。史実の結末を知っているのでありえないのだけど。
もちろん主役2人のデュエットにも美しい曲が用意されている。
「それ以上の・・・」
だったかな?
「ただのロマンスじゃない・・・(中略)ありえなほど・・・」
という歌詞の曲。「ありえないほど」で終わる歌詞ってなんだか珍しい感じがして、さらに2人の声が美しくて、心にずーんと(笑)
井上芳雄さんと和音美桜 さん、本当に綺麗な声の2人だ。
ワイルドホーンさん、実は「ジキルとハイド」のパンフで「日本のミュージカルに自分の音楽が影響を与えた」というような旨の発言があり、確かに最近頻繁に上演されるけど、すべてが評価されているのか?すべていい音楽なのか?と思っていた。
・・・まぁ、私は天の邪鬼なのですね
でもね。
やっぱり、いい音楽はいい。素晴らしい曲は素晴らしい。
ごめんなさいワイルドホーンさん。心に残る素敵な曲の数々でした
あ、曲といえば演奏・・・演奏と言えば指揮者・・・。
帝劇お馴染みの 塩田さんが指揮
だったが、えっと、手が、邪魔です(笑)
前回も感じたのだけど歌い始めのみならずフレーズの始まりに必ず左手が高く上げられるのだが、そんなに大きな合図が必要か?!というのが正直な感想。必ず視界に入ってきて、ちょっと・・・
さてこの作品、多分何度観ても、 ルドルフはどうしようもないヤツだなぁと 思うだろう(笑)
そして、史実はともかく劇中では、妻の ステファニー
が本当にかわいそうだと思うのだ。
自分の存在を否定されているわけだから
。
さらに今回は 愛人の娼婦ミッツィー
にも注目してみた。実在の愛人らしい。
彼女もルドルフを愛しているのだ。それが戯れの恋でもなんでも、彼女にとっては大事な恋に違いない。だからやっぱり・・・
ルドルフがどうしようもないヤツに見える(ーー;)
思うように生きられない彼の苦悩よりも、周りの女性達があまりにも魅力的
なのよね。
マリーやステファニー、たくましく生きる娼婦たち。
ま、仕方あるまい。ルドルフ、史実でやってしまったことを考えたら君は何も言い訳できないのだから。
でもこの舞台、舞台装置を含めた演出、素晴らしい楽曲、そして何より、素晴らしいキャストだった。もう終わってしまって残念。もう一度観たかったな![]()
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