おいしい 千葉 ~ponの食べある記~

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2008.02.05
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カテゴリ: 木更津市


庭に突きだす形で半円アーチを描いたそこにフロアができている。余裕たっぷりのレイアウトで、各テーブルが配されていた。ゆるいドーム状の天井で、縦方向にもゆとりがある。

給仕がやってきて、少しだけ説明してくれた。前菜とデザートがバイキング形式となっている。最初にメインを選ぶ必要があった。

(魚)金目鯛と蛤の網焼 あさつきソース雲丹風味
(肉)特製ローストビーフ

肉のほうにして、さっそく食台のほうにむかった。オードブルは、真鯛のマリネ、野菜の香草焼、黒酢ヘルシー冷麺、まぐろの天ぷら山葵風味、牛のカルパッチョ、茹でたらば蟹という6種。全種適当に盛りこんで自席にもどる。

みな冷菜(or半冷菜)なので、それほど躍起にならずに済む。どの品もきちんとしていた。冷麺というのが、ちょっと面白かった。見た目はかん水っぽい黄色をしているのに、食べてみるとみごとなくらいプニプニという弾力がある。こんにゃく麺で低カロリーなのだそうだ。

タラバは、脚や腹部など部位別に盛られていた。蟹専門店のような親切なカットは施されてないので、みずからハサミを入れる。しかし、紙細工のように調子良くはいかない。外殻の剛性が半端でなく、豪気な力がいる。勢いあまって、殻の1ピースがテーブルの向こうに飛んでいった。ゴツくて鋭利な凸面に、指の腹が悲鳴をあげた。ほかの人も、それぞれ苦労をしているようだった。

しかし。特有の身離れで、きれいにスッと剥いたあとの本身のすばらしさときたら。これはもう筆舌にあらわしがたい。あるかないかの特薄塩味で、淡白至極な味わい。「旨い」とか「甘い」とかいう次元を、はるかに超越していた。

カニ蒲鉾、裂けるチーズを作った人は偉大だと思うが。この自然に超従順に縦筋長割れする身を見ては、やはり爾来備わっている本家こそが「至高」なのだと、改めて思わされる。かてて加えて、たらばの無遠慮なまでに分厚い、無作法なまでに濃密な身肉と接するわけである。舌の上が、踊るおどる。口のなかが、喜ぶ喜ぶ。

何度も取りにいった。ハサミ脚(手)の特大部をゲットしたときは、よゐこの浜口のように「獲ったど~」と雄叫びをあげたくなった。

もちろんこれは純粋なコース仕立てになっているので。食のすすみ具合をみながら、他の一皿ずつも供されていく。

・パン
・コーンスープ
・サラダ
・メイン

ローストビーフはワゴンサービスとなっていて、目の前でカービングしてくれる。大柄のスライス片が2枚という文字通りの大盤ぶるまい。これも、タラバと相まって今回の目玉・双璧といってよさそうだった。

かなりのレア仕様だが、それがまるで気にならない。生臭さをまったく感じなかった。またトッピングソース(フィナデニソース)との相性が秀逸の極み。トマトとオニオンのシャキシャキ感が、軟質一辺倒な食感に軽妙なアクセントを添えてくれた。

デザートと飲物(珈琲・紅茶)を取りに、ふたたびブッフェ台にむかう。ドルチェは、チーズケーキ、抹茶ムース、いちごショート、ショコラという4種。フルーツは、いちご、キウイ、メロン、グレープフルーツ、オレンジという5種。品数が少ないように感じたが。プレゼンされたどれもが、きちんと気合のはいった一品だった。正味パティシエ仕様といってよい。

荘重なる満腹感・満足感につつまれて、ホテルをあとにした。

いったい。その感覚というのはどういうものなのかとあらためて思う。一杯の丼だけでしごく満足なときがある。もっと品数の多い(50とか60品目そろえた)バイキングでも、きょうのそれに遠く及ばないときがある。

「小さなことからコツコツと」という言葉があるが。要は、供出される一品ごとにどれだけ満足したか。それ以外のパフォーマンスにどれだけ感応したか。その集積した結果が、自分にとってどうなのかということなのだろう。一品もの、セットもの、コースもの、バイキングも、ある意味みな同質。すべてはその微妙なる加減乗除の上に存立する。その結果が満足というフィーリング値になって表出される…。

高クオリティな品を提供できる。また満足感と満腹感、双方ともに獲得できるという点で、パートブッフェというのはかなり有効な手段だということを思い知る一日となった。

カメリア ローストビーフ

カメリア デザート

「レストラン カメリア」
住  所: 木更津市かずさ鎌足2-3-9
アクセス:オークラ アカデミアパークホテル 1階 P(多数有/無料)
電話番号:0438-20-5234
営業時間:7:00-10:30(LO10:00)/
      11:30-14:30(LO14:00)/
      17:30-21:30(LO20:30)/
定  休:月曜日/(朝食のみ営業)(祝日の場合は臨時営業)
客  席:テーブル18卓(可変)/
イベント:アニバーサルハッピーランチ2625(2008年2月5日~8日)/
     ※90分制/予約がベター/
利用種別:個人向き/少人数向き/女性向き/カップル向き/グループ向き/
メニュー:【朝食】
      ブッフェ2205/
     【昼食】
      トラディショナルランチ1365/1575/
      エレガントランチ2100/レディースハッピーランチ2675/
     【夕食】
      アンシャンテコース3990/メルシーコース5250/
      オータンティックコース7350/
     ※すべてサービス料別途/
評  価:☆☆☆☆☆
    (味4.5/量5/サービス4/雰囲気4.5/CP4/駐車場4.5)





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Last updated  2008.02.07 15:24:17
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