おいしい　千葉　～ponの食べある記～

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メニューはいたってシンプルで、ランチはコース１つのみ。前菜（４種）とメイン（３種）は、それぞれプリフィックススタイルを採っている。豚の冷菜とペシェを選び、デザートを盛合せにグレードアップした。

オードブルの豚肉のハム仕立てはボリュームたっぷり。下手なラーメン屋のチャーシュー盛りより、よほど充実感が得られる。そろった筋が肉質のよさを物語る。ちょうどよい薄さの一片にナイフがすんなり入っていく。

歯先を繊細に撫でていくスライスの食感がたまらなく秀逸。食べ物系でこういう表現をするのはどうかと思うが。ちょうど、ソフト（布地）洗車に入ろうというときのグズグズ感、車体が生地にさすられていくズリズリ感と同質のものを感じた。どこかの店のゴムっぽいローストビーフをかるく凌駕している。

メインは真鯛のポワレ。こちらも春野菜やら筍が一緒にデコレートされていて、なかなか楽しめる一品に仕上がっていた。おとなしめのソースとの絡みもよい。

デザートは、ココナッツのブラマンジェ、プリン、ガトーショコラ、フランボワーズのジェラートという４種盛りが出された。この中でショコラとプリンは濃厚系。フォークを入れるのにじゃっかん力が必要となる。どれも、きちんとした一品が供出された。

このカテゴリーにしては、１２６０円とロープライスに設定してある。（ただし今回はプラス４００円仕様）そうなるとこちらもやはり、相応の覚悟を決めてしまっている。コースのどこかで「やはり」と得心してしまうようなチープ丸出しの一品がやってくるのが、このケースの通例である。しかし、ここではそんなことは一切なかった。総じて、満足度の高いコースになっていた。

同じような値段で、ラーメンセット（半炒飯付）＋餃子を食べるなら、私はだんぜんこちらのほうを食べたいと思う。

ただ、違う方向での合理化は計られている。卓上に花が飾ってあるわけではない。紙ナプキンも置いてない。そのかわりに、既製の紙おしぼりが出される。ナイフスタンド（箸置き）が用意され、ナイフ・フォーク類はそこで待機させるようになる。カトラリーは同じものを使っていく。バターが出てこない。珈琲のミルクは、スジャータ風の小パックを使用していた。

格式・厳格系ではない。とにかく、肩肘はらず気軽にフレンチを楽しみたい人向けにチューニングしてある。仏料理のリーズナブル系は、この界隈ではきわめて珍しい。何とかこの路線で続けていってくれることを、切に願うばかりである。

ベルクール　前菜

「レストラン　ベルクール」（２００８年４月２７日ＯＰＥＮ）
市原市西広６－４－４
アクセス：市役所通り　２９７号に突き当たる手前　Ｐ（約５台）
電話番号：０４３６－９８－４６９９/
営業時間：１１：００－１４：００/１８：００－２１：００（ＬＯ）/
定　　休：水曜日/
客　　席：テーブル１０卓（可変）/個室あり/
利用種別：個人向き/少人数向き/女性向き/グループ向き/
料金支払：あと払い/カード不可（準備中）
メニュー：【ランチ】
　　　　　　コース１２６０（前菜、メイン、デザート、ドリンク）
　　　　　　デザート４種盛＋４００/
　　　　　【ディナー】
　　　　　　コース２１００/３５００/５２００/
　　　　　【単品】【前菜】(日によって可変）
　　　　　　若鶏のガランティヌ１２６０/鰆マリネ１２６０/サーモンマリネ１２６０/
　　　　　　茸のテリーヌ１２６０/フォアグラの前菜１８９０/
　　　　　【メイン】
　　　　　　鴨もも肉のロースト２１００/子羊のロースト２１００/本日の魚２１００/
　　　　　　牛サーロインのポワレ２１００/イベリコ豚のグリエ２５２０/
評　　価：☆☆☆☆☆
　　　　　（味４．５/量３．５/サービス４/雰囲気４/ＣＰ４．５/駐車場３．５）

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