一方音也はゆりの頼みである少女のバイオリンの教師になる・・。
単純明解、ひとこと、面白い。
キバが始まってから今までで一番良い出来ではないだろうか。
・渡が旅先で出逢った朗らかで快活な年上の女性マミとそれに絡んでくる恵との騒動
・音也とゆりに託された我の強い少女とのおかしなやりとり
傷心の渡がマミに出会いそのペースに巻き込まれる中「渡は私の弟分」みたいな思い込みを持つ恵(この設定久々に活かされていて良し)とマミが激しく衝突する件り実に快調。
「おねえさんはねえ・・彼の先生ってとこ?」はいいとしても・・・
「スペシャル・キューティ・ティチャー」って・・。
「こんなオバサンと女遊びなんて!」
「離しなさいよおお!小娘がああ・・・!」
激昂する2人の年上の女に文字通り引っ張られる様をポンポンと小気味良くみせていて非常に楽しい。
ファンガイアに襲われた経験のあるアーチェリー選手、倉沢マミを面倒見のいい姐御肌で演じた遊井亮子が抜群にいい。
一方の1986年編だが最近やや暗くなりがちだった音也とゆりの夫婦漫才的掛け合いが好調。
(「全ての女性のタイプに対応できる。しかも対象年齢問わずだ」「泣く子はいねえか!たべちゃうぞ」「 たべるなバカ
」「餌が餌を食ってやがる」・・つい面白いので書いちゃいました)
でさらにこれにゲストである少女、山崎怜奈の生意気な問題児ぶりが加わり絶妙である。
バナナ絡み巧妙かつ馬鹿なトラップの件りは『ひぐらしのなく頃に』の沙都子あたりを連想させる。
生意気な少女に思わずいつもののらくらした調子を崩されて「弾けっ!」と声がヒステリックに裏返る音也がおかしい。
『カフェ・マル・ダムール』での木戸や次狼(威嚇されて負けてましたな)らまで交えた喜劇的なやりとりも愉快だが喜劇一辺倒にならず少女の悩める部分を垣間見せているのもいい。
コメディタッチのやり取りが秀逸な脚本と石田監督の細かいカットで繋ぐスピード感のあるテンポのいい演出が上手く噛合った感がある上出来の回。
細かい事だが静香が渡の風呂を覗く時のしぐさ、のような部分までいい感じだ。
少女とマミ、のような22年を隔てた関係性は今まで当然描かれていそうで描かれていなかったのでどう後篇がまとまるのか楽しみ・・・なんていう期待をするのはキバでは初めてのことだ。
今回、最後の戦いのシーンまで交わらないが合間に挿入された今回のドラマ同様スピード感溢れる早い展開で見せる名護と坂口の追っかけアクションも悪くない出来だ。
今回ボタンを取れなかったのでキレ気味の名護がイクサの横取りシステムを披露。
これはちょっと面白い設定かも。
今回のBGMはマル・ダ・ムールで流れていたうしろ指さされ組の『象さんのスキャンティ』86年5月発売。『ハイスクール奇面組』の主題歌である。
全くの余談だが・・うしろ指さされ組の高井麻巳子とゆうゆの二人はアニメ版奇面組で卒業生を送るハプニングコンサートのエピソードで登場している。
アニメに登場したホンモノアイドルというのは非常に珍しいのではないだろうか。
various artist『象さんのすきゃんてぃ』
※細かいコトを拾っておくと音也の台詞、『愛と青春の旅立ち』は82年のR・ギア主演映画。
『これが青春だ』はまあB&Bのギャグ・・・というよりも66年の竜雷太主演のテレビドラマ。主題歌は布施明である。大きな空に梯子をかけて・・。
今回は前話まで全ての脚本を手掛けてた井上敏樹に代わり米村正二が担当している。
これが(たとえば映画に絡んだ)イレギュラーな事かどうか分らないけれど正直にいうとココまでのアクが強くて生硬な雰囲気は非常にキツかった。そういう点でキバは複数の脚本家が書いてバラエティを出す事がプラスになるのでは、と思う。
ディケイド最終話『世界の破壊者』 2009.08.30
ディケイド第30話『ライダー大戦・序章』 2009.08.23
ディケイド第28話『アマゾン、トモダチ』 2009.08.22
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