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【主なあらすじ】
城塞都市ドンドルマの女帝レジーナと 西の大国ナツメの王 ラウル23世は
レアエレメンタル鉱山の利権を巡り 小規模な小競り合いを繰り広げていた・・・・
大国同士の衝突を避ける為 両国はそれぞれ 5人の代表を選び
勝敗を決することを選択するのだった・・・
干ばつに苦しむ東方の小国 鬼哭
殺人を請け負う暗殺結社 キマイラ
大国の思惑に翻弄されつつも 一族の為 野望の為と 闘うことを決意する
第一試合 ○ 魅那 VS ダイ ×
第二試合 △ 那瑠 VS セレーヌ △ (無効試合)
第三試合 × 昴 VS タガト ○
第四試合 ○ 鬼丸 VS 悪己 × (反則勝ち)
第五試合 死渇 VS リヴァイアス 試合途中
この一戦は たんなる目晦ましに過ぎず
その裏では 宰相エーシュンとリヴァイアスの両名の暗躍で国家転覆を狙うが・・・
天空より飛来する流星がドンドルマの街を焼き尽くしていた
あらすじ 及び 登場人物
第一話 「漆黒の少年」
前回の続きから・・・ 「死鈴蟲」
死鈴蟲 (しれいちゅう)の羽ばたきは
闇を呼吸しているが如く 徐々に力強さを増していった・・・
那留
(なる)の言葉を鵜呑みにするならば
眼前を飛翔する死鈴蟲の行動は
すなわち 交がい(つがい)の宿主(すくぬし)の死を意味する
「くそったれが・・・・」
まるで 死神が嬉々として那留の元へ向かう姿と死鈴蟲が重なり
この場に叩き落してやりたい衝動を打ち消すように 昴
は強く唇を噛みしめた
昴にあれほど噛み付いていた 魅那 でさえ
事の重大さを察したのか 押し黙ったまま 2人は走り続けた・・・
那瑠
の 双眸には 見紛う事無き死への凶兆が浮かび
顔面は死蝋(しろう)の如く蒼白であった
「じょ・・冗談は か・・顔だけに
し・・・してくれ
エ・・・エーシュ・・・ンさ・・んよ・・・」
自らの腹部に生えた歪な(いびつな)白刃を見つめ
那瑠
は歯を軋らせながら呟いた(つぶやいた)
心の臓の脈打つ音が ひとつずつ ひとつずつ 耳障りに耳に届く
「あ゛・・・あっあーーーっ!!!」
言葉にならない声をあげる エーシュン は明らかに凶相が浮かんでおり
己の欲望から生まれた禍々しい鬼の貌が
ゴリゴリと皮膚を突き破り 徐々に鎌首をもたげる
那瑠の 例えようが無い暗い瞳に射抜かれ 耐え切れなくなったのか
エーシュン
は 血に染まる白刃を 更に深く押し込んだ!!!
「ぬあぁぁぁぁっ!!!」
那瑠 の開いた唇から絶叫がほとばしると同時に大量の鮮血が溢れ出す
かっ・・・
かっ・・・
かっ・・・
腹の底から湧き上がった血の塊を嚥下し
紅に染まった口を薄く開き エーシュンだけに聞こえる声で那瑠は言った
「あ・・あ・・・あの世・・・への つ・・連れが
あんたじゃ や・・役不足だ・・が
お・・・お・・俺は・・・寂し・・いのは 苦手で・・ね・・・」
そう掃き捨てたと同時に 那留の左腕は ゆっくりとエーシュンの首に巻きついた
背後のエーシュンの首を脇に抱える形である
すぐさま 強烈な力が頸部(けいぶ)へと加わり エーシュン
の世界は斜に傾き始め
眼球は 目まぐるしく動き回り 白目を剥く
「あ゛あ・・・あ゛がっ!!」
「ジ・・・タ・・バタす・・るなって・・・
往生際の わ・・悪い お・・おと・・こは嫌・・・われるぜ・・・」
漣(さざなみ)のような痙攣がエーシュンの体躯に走り始める
唇から耳に達するまで 夥しい裂傷を負った クライス
は
怨嗟の殺気をこめ 那留に対峙するも エーシュンを人質にとられた形とあっては
おいそれとは手を出す事が出来なかった
ガゴッ !!!!!
枯れ枝を折るかのような鈍い音が鳴った・・・
「あ゛ひっ!!!!!」
エーシュンの眼球は完全に反転し 頚骨はありえない角度へと捻り曲がっている
体を弛緩させ 涎を垂らしながら首を傾げる様は まるで幼児のようだった・・・
エーシュンと折り重なるように その場に倒れこむ那留
赤口に光る 死鈴蟲
の瞬きだけが
闇に生まれ 闇に生きた 那留らしい最後の遺言だったかのかもしれない・・・
続く・・・
後記・・・
もうぶっちゃけ このまんまほっぽりだしまおうかと思っていたんすけど
オフ会で会うたんびに 「小説まだ~?」とか 「途中で終わってますよね?」とか
つっつかれ 親父自身も 団員と約束した事で 唯一 果たせてない約束が
この小説を終わらせる事だった訳で・・・
ずっと喉に小骨がひっかかってやした!!
一気に最後まで書ききるつもりっす
願わくば 終わりまでお付き合い下さい