読書の部屋からこんにちは!

読書の部屋からこんにちは!

2007.05.27
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カテゴリ: エッセイ
読書エッセイのアンソロジー。編者は丸谷才一さん。

「読書の腕前」に紹介されていました。

かなり高級にして難解(古臭いとも言う)、しかも旧仮名遣いのエッセイばかりでした。
出てくる著者たちも、私の知っている名前は石川淳、荒畑寒村、芥川比呂志、中野重治、ドナルドキーンなど半分くらいで、他の人たちは恥ずかしながら、お名前も聞いたことがない方ばかり。
この方たちには悪いけれど、いちばん読んで共感できたのは、丸谷才一さんの前書きでした。


丸谷才一さんはもちろん読書家としても大御所ですけれど、言ってることが、意外と私のようなチンケな本好きと、よく似ているんです。
世に言われる読書訓の反対のことばかりしてきたって。

「出てから10年たった本しか読むな」  …100年前の愚著だってはびこっている。
「個人全集をはじめから終りまで読め」
「翻訳は読むな。原語で読め。」  …もちろん従わなかった。
「一冊読むごとに読後感を記せ」  …全面的におかしい。読書の喜びが薄れる。
「寝転んで読むな」  …歯牙にもかけなかった。
「飛ばし読み抜き読みをするな」  …当然そむいた。
「ひたすらゆっくり読め」  …斜め読みもする。巻末の索引を覗いて、必要なところだけちょいと読むこともある。



こんな読書訓、誰が言ったんだ?!って思うけど、この中のいくつかは私も学校の先生やなんかに言われたことがありますよ。
それに、丸谷才一さんって、気難しそうな扱いにくいおじいちゃんと思っていたけど、割と話が合いそうじゃない!
これで私は堂々と、寝転んで本を読み(そのままうたた寝し)、つまらないところや必要ないところはババッと読み飛ばし、読後感なんて考えずにひたすら楽しむためだけに本を読めるってもんです。


表紙の写真を載せようと検索してみたけど、楽天にこの本はありませんでした。
昭和54年出版ですものね。昭和54年といえば、私は司馬遼太郎を必死で読んでた頃だわ。
あの頃出版された本を読んで、今の私は古臭さを感じている・・・・・





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Last updated  2007.05.27 08:08:31
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