読書の部屋からこんにちは!

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2009.03.16
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カテゴリ: 小説
この本を図書館に予約してから、何ヶ月たったっけ。


何ヶ月も待って、やっと読んだわりには、感激なし。
ストーリーにも不満。
おいしそうな料理はたくさん出てきたけれど、それも生きていません。
ほんとに、なぜこの本が評判になったのか不思議です。


不満その一  ストーリーが甘い。失恋のつらさ、食堂経営の現実にも触れてほしい。
不満その二  ファンタジーだから細かいことは許されるという、甘えが見える。
不満その三  料理が主役でも、人間描写をおろそかにしてはだめ。



その三については、母親「おかん」の描写がひどかった。
最初の頃は、繊細な主人公とはまったくうまが合わない、下品でがさつで生命力あふれた、けっこう魅力あるおばさんだったのに、だんだん純愛に生きる人となり、最後に発見された手紙では、そんじょそこらにいる娘を愛する普通の母親になってしまってた。


その四は、この主人公が大切に飼っていたペットの豚のことです。
豚に食べさせるために、毎朝天然酵母のパンまで焼いてかわいがっていたのに、
その豚をつぶして食べてしまうなんて・・・
解体のシーンはグロテスクすぎて、嫌悪感を持ちました。
解体がグロテスクなんじゃない、ペットを食べるという発想がグロテスクです。
著者は「命をたいせつにする」というメッセージを発しているつもりらしいけど、
ちょっと違うんじゃない?


厳しいことばかり言ったけど、一つだけいい場面もありました。
それは、熊さんのお母さんが作ったお弁当を食べるところです。



他にもいろいろな手の込んだ料理が登場するけれど、
このお弁当の力強さにはかないませんでした。


食堂かたつむり





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Last updated  2009.03.16 22:57:29
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