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カテゴリ: 社会一般


 ところで私はこの頃懐かしのサイモン&ガーファンクルにはまっている。彼らの『コンドルは飛んで行く』が好きだと言ったのは、息子が2年前の8才の時だ。「好きでたまらないから、MDに録音して。それ聞きながら宿題するんだから」などと言うのだった。坊や専用のMD再生カセットなど無く、私専用のしかない。「ママが聴くのをぼくも聴くからいいの」というので、彼の好きな曲はあらかた集めてMDにした。それがほとんどがS&Gなのには驚いた。彼らの歌には幼い子供をも惹きつける何かがある。

 私は常々、こういう曲は英語の勉強になると思っていた。そこで前期の終わりに講義で歌詞対訳付きで「ひとりぼっちのメリー」と「コンドルは飛んで行く」を紹介した。まあ、BORING だったかもしれない講義の最後のおいしい味付けのつもりで。もっと、講義にENGLISH SONGS を紹介すれば良かったと思う。とにかく彼らの歌は何がいいかというと、まずメロディーが素晴らしい。その次に歌詞が美しい。そして何よりもsimple な内容がすごい。

 私は現代美術はあまり好かないのだが、それでもこの頃ははっとするほどしゃれたビルやモニュメントに出会うと惚れ惚れとする。それらに共通しているのは「モダンさ」といったものよりも、simplicity、簡潔さだ。プロは技を深めると簡潔さに辿り着くものだ。しゃれた家や宝石や家具などはすべてそうだ。ごてごてしていない。フランスのベルサイユ宮殿は、それに比べるとごてごての代表かも知れない。しかし...あれはあれで魅力的だ。

 S&Gの素晴らしさはニューヨークの知性の香りを漂わせているところだ。彼らの歌を聴いているとニューヨークに行ってみたくなる。ニューヨークは華やかさとモノクロの世界だ。東京とはまた違う。東京もいろんな外国人が住むようになったが、ニューヨークのような哀愁はない。あの哀愁は、ニューヨークに多く住むユダヤ人のものではないだろうか。

 それにしても1970年代というのは映画・音楽・漫画...すべてに傑出した時代だった。映画も、今のように原題をカタカナで紹介したりはせず、奥の深い日本語に訳出していた。それで、よく500円を握り締めて、大阪のフェスティバルホールの地下の映画館に、旧ソ連やインドやジプシーなどの珍しい映画を観に行ったものだ。漫画も、萩尾望都・文月今日子・森川久美が最盛期を迎え、次々と傑作を発表していた。岩館真理子も円熟期を迎えていたし、大和和紀も『N.Y.小町』や『あさきゆめみし』(源氏物語)など代表作を世に送っていた。そして何よりも、1975年から手塚治虫氏の永遠の金字塔『Black Jack』が10年間に渡って連載が開始されていた。

 1990年頃から、私の私生活は変わってしまった。結婚したり、坊やが生まれたり、引越ししたり、病気になったり。そんな中で昔好きだったものがすべて遠い記憶の中に埋もれて行った。今、その古い記憶を掘り起こしている。すると、私という人間は寂れていったが、宝物は未だに輝いている。それは私の20代の心の糧のすべてだったのだ。それらに生きがいを感じていた当時と私の今の心は同じである。こういう時、生きていて良かったなあとつくづく思うのである。





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最終更新日  2005年07月21日 04時16分04秒
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