ハウステン、スッテンテン！？ギブミーマネーor図書カード！！

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2006.05.23

深呼吸して

(4)

カテゴリ：カテゴリ未分類

ていねいな暮らしをしている人に憧れる。

ていねいに。きちんと。

小学生のときに、
１円のカセットテープというものが
販売されていた。
さわった感じも安っぽいプラスティック。
音質も言わずとしれたもの。

当時、カセットテープには

僕は１円のカセットには
まったく興味がなかった。
いいテープはさわり心地も違う。

中学のとき、僕は水泳部。
同じスイマーにＴ君がいた。

Ｔ君はちょっとまじめで
友達も多くはない。
繊細で、少し怒りっぽい。

彼の家に遊びに行ったときに、
その１円テープが数本あった。

「あ！１円テープ」

　もったいないよ、安物買いの銭失い・・）

というのが言外にあったんだけど、
彼は

「うん、いいでしょ。
　１円だけど、聞けるもんだよ」

ショックだった。
と同時にうらやましかった。
彼はケースからカセットをとりだす。
それもまるで皇帝からいただいた
贈り物のように、ゆっくりと、丁寧にとりだす。

彼は万事そういうふうなんだ。

そして、ゆったりとカセットデッキに
テープを入れる。
流れる音楽に耳をすます。

「ね！悪くないでしょ（ニッコリ）」

「うん、そうだね（ニッコリ）」

本心だった。
僕はそういうスタイルがうらやましかった。
音質はやっぱりよくなかった。
でもそのゆったりとした姿勢、所作が
音に味と深みを感じさせていたんだ。

悪くない。

「こっちにきてよ」

そこにはプラモデルが・・
「あ！エルガイム」

アニメのプラモデル。
作りかけだ。

彼は紙ヤスリでていねいに
パーツをこする。
職人のようだ。

「このライン、すごくいいんだよ」

ひたすら同じ部品を１０分以上
手を加える。

僕が
「完成まで時間かかるね」
というと

「うん、すごく気に入ってるから。
　大事に作りたいんだ」

僕は今でも彼のことをときどき思い出す。

僕はそういうやりかたがすごく好きだ。

今、ブログを書いてるとどうしても
やっつけというか勢いで書いてる感じがする。

時間は限られている。
だからといって、あわてて適当に万事を過ごしたくない。

ノット・マイ・スタイル。

ゆったりとていねいに
そんな感じで。

これからはなんでも
そういう感じでいきたいものだ。

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