公園人の散策記

公園人の散策記

2005年01月17日
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今朝のニュース番組の仕事で、奈良市の女児誘拐殺人事件の小林容疑者の実況見分のニュースがあった。小林容疑者は被害女児を誘拐する前に、大阪・八尾市でも誘拐対象の少女を探していたと供述、八尾市では見つからず、その後、土地カンのある奈良市で犯行に及んだというニュースだった。
問題は、このニュースの中の「土地カン」の「カン」である。ニュース原稿では「土地 」となっており、「鑑」の字が使われていた。ホームページにもその通り入力したのであるが、ページ更新後、外部の校正スタッフから「土地 」の間違いだろうと指摘があった。最近は「土地勘」と書かれている新聞などが多いようであるが、しかしながら元々は「土地鑑」が正しいのである。現在の国語辞書には「土地鑑」と「土地勘」の両方が掲載されている。
「土地鑑がある」は、そもそもは警察用語で「地理的に細かいところを見極める知識がある」ということ。「見極める」という意味で「鑑定・鑑別」の「鑑」が使われるのである。その土地に関して地形、道路などの知識があるということで、知らない土地でも「勘が働く」ということではないのである。ところが、いつの頃から「土地勘」の方も使われるようになり、今では「勘」を採用している新聞の方が多いようである。そのような事情を説明し、ニュース原稿でも「土地鑑」となっていたことから、外部校正スタッフには納得していただいた。ところが、その後テレビ局のスタッフにより「土地勘」に修正されたようである。
「カン」という漢字にはこの他にも紛らわしものがある。「感」と「観」である。「安心感」「危機感」などの場合は「感」が用いられ、「価値観」「世界観」の場合には「観」が用いられる。この「安心感」と「価値観」の場合は、明らかに「カン」の意味合いの違いがある。「感」の場合は「フィーリング(感覚)」を意味し、「観」は「ビュー(見方・考え方)」の意味である。
最近よく見かけるのが、「遅きに失したカンがある」と言ったような場合の「カン」に「感」が使われているパターンである。確かに「感じがする」といったフィーリング的な使われ方でこの言い回しを用いることが多いのだが、本来は「観」だったはずである。

つくづく日本語は難しい・・・。





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最終更新日  2005年01月18日 10時49分44秒
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