今日は天王寺美術館に行ってきた。
日本から流出した江戸時代から明治までの美人画を展示してある。シカゴの浮世絵収集家ウェストン氏が集めた肉筆画が100点余りである。
版画で大量生産された庶民向けのものでなく、大名や豪商の注文に応じて1点ものとして作成されたものいわばオートクチュールという感じだろうか。
まず驚いたのは、美人さんたちは、6枚以上の重ね着をしているので。顔に比べて身体がものすごくボリュームがある。ウズラの卵を顔としたら、身体は巨大昆布巻き。
もちろんその衣装の柄はすばらしいし、顔も美人というのはよくわかる。
そして、帯は前帯になっているので、ものすごく身体をそらしている。ほとんどの美人画(風物を描いたもの以外の肖像画)はほとんどがこのポーズで決まっている。
着物もその流れが身体にまとわりついているような柔らかい描き方をしている系統と衣装の流れを様式美のようにざっと描いてその代わりインパクトを感じさせる系統があった。
江戸の時代を下っていくと、女性の顔がとにかく長い、顔のパーツは、博多人形のようにちょっこりとかわいいのだが、目から口までが 指先から手首までの長さはゆうにあるように感じた。
そのころから、色んな生活の中での女性というのが描かれるようになって、動きが感じられるようになってくる。
着物の方もきちんときているのではなくて、結構足首とか出したり、足を崩したりという場面が多く、正座など滅多にしていないのではないかと思われた。
最初は赤や青など色彩的に華やかな染めに刺繍たっぷり着物が、今度は粋というのだろうか、グレーとかモスグリーンなど灰色がかった感じの渋いものが目についいてくる。
写真は引用
地獄大夫の絵。旅の途中で山賊に拉致され、その美貌のために堺の遊郭に売り飛ばされた室町時代の人。
自分がこのような目に会うのも前世で行いが悪かったのだろうと「地獄」と自ら名乗り、衣装には地獄図を描き、客に会うときは「南無阿弥陀仏」と唱えていたと言う。一休さんとも付き合いがあったとか。すごく世の中を達観していたのか、あるいはすごく頭がよくて、奇抜な衣装とパフォーマンスという客寄せのすべをしっていたのか。
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