
碁太平記白石噺の続き
新吉原揚屋の段
全盛の花魁宮城野は自分の部屋で「曽我の十郎五郎の仇討」の本を読んでいるところ。そこへ別の遊女が、今日旦那さんが連れてきた田舎娘のなまりが面白いとご注進にきた。
ちょっと面白いので連れてくるとおのぶを連れてきて、どうして吉原へきたのかとしゃべらせる。
「父親が代官に切り殺され、ショックで母親も死んでしまった。庄屋さんは殺したという証拠がないからあきらめろというが私はあきらめられないので、7年前私が5つの時に家を助けるため身売りした姉さんを探してここまできた。」と。
宮城野は娘の訛りが、自分の故郷のものだと気づき、事情を聞こうと他のものを用事に出し、おのぶと二人になる。それで、お前は余茂作という人を知っているかと聞いたら、それは私の父親だとこたえる。それでは、あのとき5つだった妹がお前かとふたりは抱き合うのだった。「私の年季があければ故郷で両親やお前と暮らせると楽しみにしていたのに。なんということ。」
「代官の団七が父さんを殺したには違いがないので姉さん、二人であだを討とう。」
「わかった、それでは旦那さんには申し訳ないが、二人で吉原を抜けだし団七を探そう」
それをもれ聞いた主人聡六が部屋に入り止めに入るが、宮城野は話を聞かれたからにはと小刀をもちだし(父親余茂作は元武士で形身に与えたもの)切りかかるが刀をたたきおとされる。
聡六「お前たちは江戸の西も東も分からないのに、どうやって仇を見つけるのだ。万一仇に出会ったとしても、お前のような腕では武士と戦う事もできまい。さっき読んでいた曽我兄弟も、仇討するために 何年も修行して苦労して仇を討ったのだ。二人とも落ち着いて時節を待て。必ず仇は取らしてやるから。」
主人の暖かい言葉に二人はうなずくのだった。
(そのごの話)
主人のあっせんもあって由井正雪 文楽では常悦という江戸一番の剣術使いの家に姉妹が住みこんで内弟子となり5年の修行を経て、鎖鎌やなぎなたの使い手となり、団七に戦いを挑んでうち果たすということになる。
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