幸せ探し

幸せ探し

2019年01月08日
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カテゴリ: 私のすきなこと


ポスターの写真はうちかけを着た政岡


文楽劇場の鏡餅
(続き)
御殿の間の段(ごてんのまのだん)
人がいなくなり、鶴喜代君は政岡に八汐の持ってきた食膳を食べたいとねだる。政岡は鶴喜代君が先ほど食膳に手をつけなかったことを褒める。「沖の井様は心正しい人なれど、この膳誰が触ったかわからぬ」ということで、自らが食事の用意をするまで待ってもらえるように、鶴喜代君に空腹を我慢させているぶん千松の食事も一日一食に減らす忠義をさせているのだと話す。
子どもたちは政岡に褒めてもらいたい一心でひもじさを我慢し、政岡の食事の支度を待つ。その時愛犬の狆がやってくる。鶴喜代君は狆に先ほどの食膳をお下がりとして与えながら、自分も狆になりたいと言う。政岡は奥州を統べる大名である鶴喜代君に畜生に劣る辛抱をさせていることに涙するのであった。

政岡忠義の段(まさおかちゅうぎのだん)
やがて飯も炊き上がり、政岡が千松に毒味をさせていると、梶原平三景時の妻・栄御前(さかえごぜん)が来訪したとの声がかかる。八汐を伴った栄御前は頼朝から鶴喜代君への病気見舞いとして菓子を持参していた。(豆知識 梶原景時は時代物では悪役で、彼が登場する物語はおおむね悪人側と思ってよい)
喜んだ鶴喜代君が手をつけようとすると、政岡は病気に障るとしてそれを遮る。栄御前は頼朝の仰せに背くのかと迫るが、奥に下がらされていた千松が走り出てきてその菓子を口に入れる。それを見た八汐が突然懐剣で千松を刺す。頼朝公からの菓子を勝手に食べるとは子どもとは言え大変な無礼、お家のためを思って成敗したと八汐は言う(菓子は毒入りで、それを食べて死んだら毒殺の計画が露見するので、とっさに刺殺した)。
政岡は鶴喜代君を自分の部屋に隠しただけで、我が子が目前で死んだというのに顔色を変えない。それを見た栄御前は沖の井御前と八汐を下がらせ、政岡と二人きりになる。我が子の出世のため、政岡はひそかに千松と鶴喜代君を入れ替えており、目の前で「千松」が死んでも動じなかったのはそのためだろうというのだ。栄御前は政岡も自分たちと同じく伊達家に逆意を持つ者、景時の指図は後ほどとして悠々と去っていった。
そうして政岡は一人きりになる。慎重に周囲を伺った政岡は死骸を抱き上げ、大きく嘆く。死んだ子どもはやはり千松で、幼いながら母が言日頃い聞かせていた忠義を心得て、鶴喜代君が食べるはずだった菓子を毒とわかって先に口に入れたのだ。
鶴喜代君と奥州は千松の命によって守られたのだった。親というものは子どもの毒になるものは食べないように叱るはずだが、それとは逆に毒と見れば食べて死んでくれと思っていたという忠義ゆえの自らの非道さを嘆く政岡。烈女と思われていた政岡もまたひとりの母親であった。
だがそれを聞いていた八汐が姿を見せ、計画を聞かれては生かしてはおけないと懐剣を抜いて迫る。しかしさらにそこへ沖の井御前と小巻が現れて、八汐に不義不忠の企みを明かせと言う。実は小巻は八汐らの悪計に加担するふりをして乗っ取り派の勘解由に殺された夫の仇を討つ機会を狙っており、政岡が取り替え子をしているという虚報を流したのも彼女だった。八汐はもはやこれまでと懐剣を抜き政岡に挑みかかるが、政岡に刺されて死ぬ。





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最終更新日  2019年01月08日 09時00分08秒
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