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Dec 23, 2006
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カテゴリ: 病院でのできごと
久しぶりの更新です。

今秋も色々と心に残る(ワンニャンとの)出会いと別れがありました。
と四半期を振り返ってみます。

初秋の頃のお話です。
同居の別の子のちょっとした手術のあと、その子も付き添いで一緒に連れて抜糸に来られた時に「そう言えば、この夏からこの子がたまに吐く事がある」と。
本当に、週に1回とか、月に何回か吐く事があるとかその程度で、元気一杯だし普段は食欲旺盛だったので、飼い主さんも私も何気なく「まぁ、ちょうど5歳だし。念のために血液検査などして健康診断しておきましょう」
と、その子にとって初めての血液検査をしたところ、肝臓が悪い事が判明しました。
次いで撮影したレントゲンで、肝臓が異常に小さい事。血液の追加検査で血中アンモニアが異常に高い事。
ところがエコー検査では肝臓は小さいながらも画像上正常な状態である事から、単なる肝硬変とか、そういった病気ではない事が予想できました。

そこでシャントかどうかを判断するための血液検査を検査機関に依頼したところ、限りなく疑わしいという結果に。
私は飼い主さんと相談して、大学病院できちんとした診察をしてもらって、もしシャントだとしてそれが手術適応なのかどうかを判断してもらう事にしました。
ところが、ご存知の方もいるでしょうが、大学病院での診察(特に初診)は完全予約制なため、さらに間の悪い事に専門に診てくださる教授が公務のため海外に行かれていて、最初の診察を受けるまで1ヶ月近く待つ事に。
その間、教授とメールで連絡を取り合いながら療養食と内服で状態を維持していき、
そして診察。
案の定、間違いなく先天性の肝門脈シャントでしかも血液凝固障害も伴っていましたが、どうやら手術できるレベルだと言う事で、飼い主さんも私も一安心でした。
しかし、その手術日がまた、予定が埋まっていて1ヶ月先になるとの事で、それまでは大学で処方された血液凝固障害の内服を飲みながら、何かあれば私が対症療法を行うという事になりました。
肝門脈シャントとは、消化・吸収した栄養が肝臓を通らずに全身にそのまま流れるため、特にたんぱく質から生まれるアンモニアが大量に血液中に回ってしまいます。
そのため、シャントの子はいわゆるベジタリアンとして育てなければなりません。
中には自ら野菜を好む子もいますが。

大学での診察は、特にこのシャントの症例を多く扱っている先生で、その時私も初耳でしたが

なので、おイモを与えるときはできるだけ細かく、マッシュポテトのようにした状態で与えてくださいとの事でした。
普段元気で、でもおイモなどを混ぜて与えてる子で、食欲にムラがあるようなら、もしかしたらおイモの繊維が胃からなくなるまであまり空腹を感じていないのかも知れませんね。

まぁとにかく、手術を待つまでの間、最初こそ薬の副作用で嘔吐などがありましたが、それもコントロールする事ができて大過なく過ごしていました。
しかし、手術まであと1週間か数日というところで、その子の容態が急変して、突然のひどい吐血と血尿、下血が始まりました。
早速入院してもらって、症状とこれまでの経緯から恐らく、肝不全から続発するDIC(播種性血管内凝固症候群)だろうと想像できたのでその治療を開始しましたが、治療効果を待つよりも病状の進行が早く、いよいよ今日一日もたないだろうと判断した時点で、飼い主さんとの相談の末に自宅で看取る事に。

申し訳なくて言葉もありませんでした。
もっと早く発見できていれば。
うちの病院と私にもっと設備と技術があれば。
救えたかも知れない命でした。


それ以来、前にも増して特に仔犬の診察では細かく様子を伺うようになりました。
今回のシャントに限らず、先天性の病気はたくさんあります。
元気と食欲にムラはないか?
他の兄弟と比べて、ポツンと一人でいたり人にくっつきたがる事が多くないか?
妙なものを食べる癖はないか?
目と目が離れすぎてやしないか?
聴診で何か違和感はないか?
などなど・・

それぞれ単純にそういう性格だったり、特に騒ぎ立てる理由などない事も多いです。
ですが、例えそれが万が一だったとしても、これ以上見過ごしたくないという思いが強いですね。
今回のこの子の場合、
病気が発覚する少し前から同居の子の治療の時に何度も会っていたのですから。





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Last updated  Dec 24, 2006 12:12:29 AM
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