ピカルディの三度。~T.H.の音楽日誌/映画日誌(米国発)

Mar 20, 2006
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「一期一会」

 今週末にニューヨークでオーケストラの本番があります。モーツァルトの交響曲第36番「リンツ」ほかを弾きます。

 僕はこの交響曲を今まで全く知りませんでした。だから何の先入観も持たずに初回のリハーサルに参加しました。そのとき感じたのですが、この曲の4楽章には何とも言いようのないエネルギーがみなぎっていて、弾いてると何かに憑かれたような気になります。第一バイオリンにとっては決して易しい曲ではないけど、自分がすらすらと弾けてるような錯覚に陥るというか、自分は前世にこの曲を弾いていたような錯覚というか……。

 うまく説明できませんが、この不思議な感覚に対する僕自身の答えとしては、本番までのあいだ、あんまり自宅で熱心にさらわないでおこう、という逆説的なものです(←こら)。馴染みの薄い曲を、馴染みの薄いまま、曲の展開に好奇心を持ちながら弾くことで、新鮮で一期一会な演奏ができるかもしれません。

 そんな戯言を言ったら指揮者やコンサートマスターに怒られてしまうのは目に見えてますが、この楽章のように心から楽しいと思いながら弾ける曲なんて、そう滅多にあるもんじゃないと思うのです。





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最終更新日  May 24, 2006 06:15:47 AM
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