ピカルディの三度。~T.H.の音楽日誌/映画日誌(米国発)

Sep 8, 2020
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カテゴリ: 映画、テレビ
「らふスケッチ」(評価 ★★★☆☆ 三つ星)

 画家モディリアーニの晩年を描いた映画。てか、彼はこてこてのイタリア人かと思いきやフランスに移住して活躍した人みたいで、この映画もれっきとしたフランス映画。
 主演はジェラール・フィリップ。お相手役はアヌーク・エーメ。白黒映画でこそ映える真の美貌。

 ぼくは今までの人生で白黒のフランス映画はおそらく20本ぐらい観たと思うのだけれど、どれもこれももれなく素晴らしかったので、この映画も名作に違いないと勝手に期待しまくって鑑賞に臨む。

 モディリアーニの独特の画法は生前はそれほど好まれなかったらしい。裸婦を描くのがお得意だったみたいで、よって入れ替わり立ち替わり美女がお相手してくださったもよう。
 演技や演出によるとこもあるんだろうけど、この映画での彼はくたびれた貧乏人かつ病人。酒に煙草に女にだらしない男であり、そのうえ「かまってちゃん」。絵も全然売れないのに自尊心とか気品もちゃんと保ってて、なかなか小難しいキャラ。36歳で病死したそうで、彼を演じた役者フィリップさんもまた本作の公開の翌年だかにやはり36歳でご逝去とのこと。

 映画の終わり方が意外でいい感じだった。さすが昔のフランス映画。哀しい話なのに、残された女がわんわん泣き叫んだりとかいう陳腐な終わり方ではない。彼の描いた絵がやっとのことで次々映し出され、見応えありまくり。

 ちなみにモディリアーニに関する映画は2004年にも再制作されており(主演はアンディガルシアさん)、でもぼくは観てない(し、観る予定はない)。





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最終更新日  Sep 9, 2020 09:43:35 PM
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