ピカルディの三度。~T.H.の音楽日誌/映画日誌(米国発)

Jun 27, 2021
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「出航/さすらひ」

 ほんとは去年(2020年)劇伴で出演予定だったのに中止になってしまった公演のひとつが「タイタニック」。
 バイオリンの譜面も渡されてたのに棚に眠ったまま。せっかくだし、このたびついに動画に合わせて弾いたみたのでその感想を。

 この演目も例に漏れずいろんな版が存在するみたいで、ぼくの使った版は楽団編成がピアノと弦と太鼓群というもの。

 作曲はモーリー・イェストンさん。ぼくはこのお方の音楽を演奏するのはたぶん初めて。
 以下に気に入った/気になった楽曲、場面などを覚え書き。

<第一幕>
Godspeed  出港前はさまざまな人々があれこれ盛り上がる。が、ぼくが気に入ったのは出港直後の場面、乗り遅れてしまった男が港で苦虫をかみつぶしたような表情で悔しがる。一瞬の場面だけど上手い。彼は結果的に悲劇に巻き込まれずに済むわけだし。
What A Remarkable Age This Is!  華やか。
Lady's Maid
The Proposal/The Night Was Alive  ボイラー室で働く焚き人(英語でstokerと言う)と無線通信士が歌う。
Doing the Latest Rag  踊りの音楽なので楽団ご活躍。
No Moon  美しい曲を不協和音で味付けしてて、その後の悲劇を匂わせる。

<第二幕>
We'll Meet Tomorrow  人々(基本的に女性と子ども)が救命ボートに乗る場面。
Still  老夫婦の愛の二重唱。ユダヤ系のお方らしく、最後にグラスを踏み潰す。
Mr Andrews' Vision  これ、歌うの難しそう。

 などなど。
 バイオリン奏者的に最も難曲なのは一幕の The Glinka 。ほかにも、合わせるのが難しい曲もいくつか。
 ワルツ系三拍子の曲がかなり多いという印象。それに繊細な曲ばかりで、「わかる人にしかわからない」系の上級者向けの音楽という気がした。



 てか、船長が主役なのかと思ってたら、どうやら設計士の苦悩を中心に描いているみたいだし、上級顧客のひとりにワガママおじさんがいて、彼もまた主役級。
 一方で、おいしい役どころとぼくが感じたのはボイラー技士、そして結局は船内に残ることにする老夫婦。

 あと、全体の均衡としては、それぞれの乗船客のワケあり人生とかを丁寧に描きすぎるあまり、お舟が沈没する前の場面が長すぎると感じる。前半は簡略化してもいいから、そのぶん沈没直後にひと盛り上がりあっても良かった。例えば溺れながら乗客らが一曲歌う場面とか。








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最終更新日  Jun 29, 2021 02:36:21 PM
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