I love Salzburg

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2010.06.22
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たぶん、背伸びしたい年頃だったのだと思うのです。


『プーシキン詩集(岩波文庫)』

和訳のどことなく古めかしい響きと、独特の侘しい空気感が、センチメンタルな気分に浸りたい年頃の私の心に居心地の良さを感じさせたのだと思います。

詩集に興味を持ったのは母の影響からです。
「母さんね、高校時代は よく授業中に先生の目を盗んで、色んな詩集を書き写してたのよ。
たとえば、ゲーテとかハイネとか、そうそうヘッセも好きだった、、、。」

当時、私の周りでは銀色夏生さんの詩が結構 人気だったと思います。
ですが、たぶん その頃から天邪鬼だった私には、それではどこか物足りなく、だからといってゲーテやハイネでは何かしら違ったのです。


ロシア人とも知らず、しかもゲーテに引けをとらない偉大な詩人だとも思わず、
ただ その白く広大な大地を思わせる うら悲しい世界を開くことが好きでした。
プーシキンがどこの国のいつの時代の人かなんて、そんなことはどうでもよかったのです。

図書室の貸し出しカードには、『プーシキン詩集』だけ私の名前で大賑わい。(笑)
それは国語の先生にも目に留まるほどの羅列でした。

*

彼がロシア人だったとは、一昨年の秋、ツルゲーネフの『はつ恋』を読んで気付きました。
そして、実はロシアを代表するほど有名な人物だったとは、今回 モスクワを訪れたことによって初めて知りました。

というのも、ドストエフスキーが「我々は皆、プーシキンから出た、彼の末裔である。」と表現するほど、ロシア人にとって偉大なる詩人であり劇作家だったのです。

帰国後 調べてみると、
「はじめて作品のなかに積極的に口語を取り入れ、独自の語りの文体を作り上げて近代文章語を確立し、後代のロシア文学に影響を与えた。」とWikipediaにあるように、


だから、トルストイやツルゲーネフといった日本でも有名な作家達の作品の至るところに、プーシキンの詩が引用されているのですね。
また 彼の死後、その多くの作品が、ロシアの作曲家によってオペラ化されたそうです。

*

それほどロシアの文学界に影響を与えたプーシキンの肖像画が、「トレチャコフ美術館」にもありました。

数あるプーシキンの肖像画の中で、プーシキン自身がとても気に入り、後に買い取ったという、


2010-06-25 05:02:18

「まるで鏡の中の自分を見ているようだ。」 

そんなプーシキンの言葉ではありませんが、
「まるで生きたプーシキンが、ちょっぴり気取ったポーズで目の前に座っている」そんな感じかな。^^

口を開けば、今にも素敵な詩の一節でも飛び出してきそうな、ごく自然のプーシキンがそこに存在していました。

ちょっと色黒なところと、クルクルと巻いた髪の毛は、エチオピア人だった彼の曾祖父さんの血筋でしょうか。
ロシア近代文学の父に、実はアフリカの血が流れているっていうのも面白いですよね。
そして、若くして決闘によって 儚くもその生涯に幕を下ろしたところなど、まさに劇作家を地で行くような情熱的な人。
それでも素朴さを忘れない、そんな彼の一瞬の表情が この絵に現れているようで、もの凄く親しみやすさを感じました。

私もこの絵、大好きです。^^

*

彼の作品の持つ、本来の美しい韻の響きや表現力の巧みさは、原語でなければ掴み取れないといいます。
ロシアではこれほど有名な彼の作品が、世界に殆ど影響を残さなかったのは、まさにその翻訳が非常に難しいからだと言われています。

ということは、やはりそこにもロシア語という大きな壁が、、、。(T_T)

プーシキンとの再会は、私にとって ロシア語との新たな出会いになりそうです?!
って、それは絶対にあり得ませんけど。。。(苦笑)





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Last updated  2010.06.27 19:45:30
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