ヨカッタ探し

ヨカッタ探し

November 7, 2005
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カテゴリ: 読書ろぐ(mystery)
最近、アレコレ並行して複数の本を読んでいます。

が、伊坂作品は、相変らずグイグイ読ませます。
睡眠時間を思う存分削られましたが、一日で読みました。

伊坂幸太郎『グラスホッパー』

わたしの読書ライフ、2004年は伊坂幸太郎『重力ピエロ』との
幸福な出会いで幕を開けました。
それ以降、主に図書館で借りては読んできた伊坂作品ですが、
このブログでは 『ラッシュライフ』 に次いで2作目の紹介です。


この『グラスホッパー』では、何人かの殺し屋を描いています。
押し屋の槿(あさがお)、自殺屋の鯨(くじら)、ナイフ使いの蝉(せみ)。
3人の殺し屋に、薬をばら撒く理不尽で下劣な企業・【令嬢】、
そして、妻を理不尽に殺された元中学教師・鈴木が絡んで…
物語は、いつものようにグイグイこちらを巻き込んで進んでいきます。
鈴木さんも巻き込まれ型の主要人物なんですが、読者の感覚も
彼に近いんじゃないかなぁ~。
少なくとも、わたしは鈴木さんの感覚で読んでました。
腹が立ったり、甘かったり、痛くなったり、あれやこれや。
なのに、ただの怒りの物語ではなく、スッと肩透かしするような結末も、
やっぱり伊坂さん、という感じ。

あと、読者を含めた他者を強烈に惹きこむようなキャラが、
いなかったような気がします。
あくまで、他の伊坂作品に比べれば、の話だけど。

殺し屋の設定は、面白いですよね。
蝉もかなり変わった青年ですが、3人の中ではいちばん普通(?)の殺し屋かも。

これだけ不可思議なキャラを3人も出しておいて、
それ以外も隠している辺りは、やっぱりねー、という感じです。
あと、いつも伊坂作品を読んでいると思うのが、
タイトルの妙。
今回もなんてことないタイトルだけど、物語の中盤できちんと
登場し、全体を象徴する意味を持ってます。なるほどなぁ。

こういう日記もそうだけれど、論文でもありきたりで、
見るからにつまらなさそうなタイトルしかつけられないわたしとしては、
そのタイトルのセンスだけでいいから、一破片分けて欲しい気分です。





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最終更新日  November 7, 2005 04:19:49 PM
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