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October 2, 2006

土曜日にブックオフで買いました。
本多さんは、デビュー作『MISSING』以来、大好きです。
本多さんの単行本は、いつも装丁が素敵なんですけど、
文庫もセンスが良くて、文庫派としては嬉しい

表題作ほか、３つの短編が収められた短編集です。
”著者初の恋愛小説”って紹介のされ方をするんですけど、
うーん、それはどうかな？？
恋愛が描かれていないわけではないけれど、恋愛をテーマにした作品だけ
というわけではないし、あくまでもこれまでの本多孝好の世界、だと思う。

そうじゃないっていうなら、そうじゃないと思うんだけど。
どうでしょう？
まぁ、ジャンルわけなんてどーでもいいのかもしれないけれど。
ただ、『FINE DAYS』が恋愛小説ってふれこみだったので、
単行本を読む前に、ちょっと躊躇ったことを思い出して。
同じ作家さんでも、恋愛モノだと苦手だったりするので。
今、文庫で改めて読み返して、改めて”著者初の恋愛小説”って
フレーズに違和感を覚えて、やっぱりこれは本多孝好だ！と思いました。
というわけで、これまでの本多作品が好きな方には安心して
読んでいただきたいデス。

それぞれ独立した４つの物語ですが、どれも少し”不思議”が出てきて、

そのせいか、ミステリ的色彩の強い「眠りのための暖かな場所」は
結末がやや物足りなく思えました。
ややお伽話っぽくはあるのですが、「イエスタデイズ」や「シェード」
の方が、切なさと優しさのバランスがちょうどよくて、
わたしにはヨカッタです。

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