ヨカッタ探し

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January 4, 2008
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テーマ: 本日の1冊(3748)
カテゴリ: 読書ろぐ(mystery)


『黄昏の百合の骨』 (講談社文庫、2007)



2008年最初の読書日記。
昨年末から恩田陸さん再読ブームがきております。個人的に。
わたしの中で、良くも悪くも「恩田さんだなぁ~」という印象が
もっとも強い3月シリーズを読み返していたら、年末に行った
ブックオフでちょうどこの『黄昏…』を発見
やったーと思いつつ、この本、もしかして持ってるかも…って不安も。
単行本で読んだことがあったので、ちょっと読み返しても、

最近、ちょうど 『黒と茶の幻想』 を読み返して、
この次の物語が読みたいな、と思ってたところだったので、
うん、たぶん大丈夫、持ってないぞ、と買ってきました。
持ってなくてホッ

解説で篠田真由美さんも触れてますが、3月シリーズと言っても、
それぞれに独立性が高い物語なので、どこから読んでも楽しめるし、
シリーズものというよりは、物語の背景として各作品のつながりを
発見して楽しむ、という感じでしょうか。
ただ、これは「理瀬」という極めて強力な魅力を放つ少女の物語で、
『麦の海に沈む果実』 の続編と言ってしまってもいい作品なので、


久しぶりに読んで、ミステリ色の強い作品なので、
いつもの恩田作品以上にぐいぐいと引き込まれました。
漠然と結末は記憶していたんだけど、細部をごっそり忘れてたので、
自分で勝手に「こうだったよな」とか予測しては裏切られ、
必要以上にびっくりしたので、ある意味、初読以上に楽しめたかも。

この作品に関しての忘れっぷりは自分でも驚くほど。
おそらく、恩田作品ってキレイに割り切れるような結末ではなくて、
割り切れなさがつきまとう、余剰による魅力があって、
それだけに曖昧な部分があるから、作品の印象は残っても、
トリックやロジックに近い部分は記憶に残らない。
なんか、それらが瑣末なことに感じてしまうんですよね。
こういう魅力って、他の作者にはあまり感じない。
稀有な物語作家です。
新作を追えてないので、今年もじゃんじゃん読もうと思います。





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最終更新日  January 4, 2008 10:49:50 PM
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