娘から見て

娘から見て

2008.02.02
XML
カテゴリ: 父の様子

NYでは先週末は零下だったのに、今週末は比較的に暖かい。日が暮れるのも遅くなってきたようだが、まだまだ冬は続きそうな気配。

父は1月15日最初の バイオネス (Bioness) という歩く装具とセラピーのためにマンハッタンのNew York Presbyterian Hospitalに行った。母はそこへ一人で運転するのも大変なので、わざわざ車を手配して行った。アポは午前中のはずが、当日電話したらアポがないと言 われて、12時に再度予約して行った。病院に着いてから、一時間は待たされ、医者に会ったのは15分間ぐらいだった。予約の手違いで医者はひたすら謝って いたと言う。簡単に話した後は今度は装置の向く不向きがあるから、テストしてみるとのこと。そのアポは1月29日になった。

次 のアポの当日には病院から電話がかかってきて、30分前に来れないかと言ってきた。また車を手配しているし、どんなに急いでも間に合わない。ということ で、その日はキャンセルになり、次のアポは1月31日。こんなに予約や時間の効率の悪さで、通常だったら父は怒ってそんなんだったら止めてしまえって医者 を変えたりしていただろうにと思った。でも文句も言わないから、よっぽど行きたかったんだろうね。

1 月31日は何事もなく医者に会って、テストしてみたら、"I'm sorry..."って言われたそうな。ブレースをしていたせいか、足の筋肉が固まっていて、電気刺激に反応しないらしい。この装置の技術はすでに脳梗塞 になって、2年後ぐらいに買った ニューロムーブ (Neuromove)と同じだと言われた。当時はニューロムーブは手のほうに集中していて、足のほうは反 応しないと父は言っていた。なので、しょうがないかなって思ってしまう。

父はとてもがっかり していた。次の治療はバイオネスだと期待していたので、余計にショックだったみたい。次のステップは何か。そんなにがっかりしている父に、足が良くなった ら何がしたいのかって聞いた。そしたら、前のように母と一緒に公園の散策をしたいと言う。今でも公園はいくらでも行けるだろうけど、紅葉がきれいな時期で も誘われても行きたがらない。他には?日本に行って旧友に合いたい。6月に50周年の会があるらしい。行けばいいのにって思うんだけど、何が気になって決 断できないのだろう。

リハビリはやるだけやってきたし、バーク・リハビリテーションの病院での治験と幹細胞治療ぐらいしか残らない。これから残りの人生、何をするか、ど のように生きるか、何を楽しむか、考えを切り替えて行かなければいけないところに来たのかも。もちろん、父よりも動けない、もっと可哀想な人もたくさんい る。その人たちの観点から見れば、父は一人で動けるし、可能性はまだまだいっぱいある。自分のことだけを見つめてそのまま一人で閉じ困ってしまわないよう に、頑張って欲しい。






お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2008.02.03 02:58:36
コメント(3) | コメントを書く
[父の様子] カテゴリの最新記事


■コメント

お名前
タイトル
メッセージ
画像認証
上の画像で表示されている数字を入力して下さい。


利用規約 に同意してコメントを
※コメントに関するよくある質問は、 こちら をご確認ください。


Re:バイオネス は不向き(02/02)  
hayashi yuzo さん
バイオネスの足に付けたセンサーは脳からの信号には反応するが足の動き(踝)が反応して動かない。原因は私が装具を長い間付けていたため一部筋肉が固まってしまい反応しないのではないかという。この状況を筋肉のスパシシテイと言うがこの対策には従来のやり方だと動きの悪い筋肉を時間を掛けて(1-2年はかかるだろう)早くやるためにはBotoxと言う注射を該当筋肉に注射して硬直を解除する(多分1-2ヶ月)と言う方法が最近開発されはやっています。このBotoxと言う薬剤は神経を麻痺させる猛毒を極度に薄めて使うというもので量を間違うと体中を回ってしまい心臓の筋肉も麻痺させて即死すると言う恐ろしい薬剤のようです。 現在は美容目的の皺のばしにも超微量使用されているから管理されていれば安全だと言いますが
ハイテックと言うのは恐ろしい面がありますな。
ただバイオネス自身は何の危険もないし6000ドル払ってこの機械で訓練した知り合いの男によると大変よく効くので驚いたという。(彼のBlogによる)
私の場合は長い時間を掛けて踝を動かす筋肉を訓練し
バイオネスが使用できるようにすると言うことでしょうか。2-3年くらいでできるようになると思うが。
Never Give up! Never !
兎に角これからどうするかゆっくり考えることにする。新しい技術が生まれるとすぐさま未知の分からない問題がうまれ人間はこういう劫の連続なんですね。 (2008.02.03 07:50:26)

バイオネス は不向きがあるんですね  
Gongonmomo  さん
 とても期待してたんです。でも筋肉が回復したら再度チャレンジできますね。

 日本では万能細胞でもちきりです。でもこれが一般人に適用されるまでには時間がかかるでしょうね。

 私は、足首にベルトをしてます。これは自分でいろいろ試してみました。2年程してますが良いです。膝にはお医者さんが考えたサポータをしてます。これは左右にブレず、前後にしか曲がらないですから必然的に膝が前にしか出ません。

 足は大分回復し歩くだけでしたら遅いですが自然な歩きができます。仕事で会社の人と歩く時は、速く歩こう、遅れずにと思うとぎこちなくなりますが。
 手や腕の回復が遅れてますが徐々にですが良くなってるようです。

 お互い、頑張りましょう。
(2008.02.03 10:58:46)

骨髄幹細胞  
hayashi yuzo さん
骨髄幹細胞
昨日NHK国際科学番組で骨髄幹細胞で脳梗塞後遺症の治験をやっているのをみました。 進行性でもない脳梗塞後遺症を治療対象として取り上げた札幌医大の方針に感銘しました。札幌医大が発症後2ヶ月くらいまで大丈夫そうだと言っていたが北京天壇病院等での話では発症後時間がかなり年月経過した脳細胞でも多分大丈夫だろうといっていた。 NHKは関連脳細胞が全部死んでしまわぬうちでないと、回復し得ない可能性があるとことでしたがこの問題はどこまで解明されているのかわかりません。天壇病院では進行性の強い脳疾病(パーキンソン、ALSなど)治療がほとんどでしたが進行性疾病は症状がなくなっても将来再発の可能性があるといっていた。

Burke研究所長の話だと自分由来の肝細胞でも多量に(札幌医大では一万倍)増殖すれば出来損ないの細胞も出てくるだろうし無限にどんな細胞にもなると言う話は癌細胞にもなり得ると言うことだしこれからの治験・研究では時間がかかるだろうね。 アメリカでも盛んに治験が行われている。がん細胞になる可能性が少しでもあるのかどうかアメリカの学会は意見が二つに分れてるみたい。幹細胞が癌化することはありえないと言っている先生が居られるが説得力がないんだよね。現在1-2年中には安全性が分かるとNY 
Timesは言ってるがそれほど簡単に分かることじゃないでしょうね。

兎に角折角植えた幹細胞が暴れださぬ様してほしいね。 いくらあなた由来の幹細胞で安全すよと言われてもネ。Yuzoh
(2008.02.06 00:46:05)

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

PR

カレンダー

プロフィール

pricklinart

pricklinart

コメント新着

Bikotan1 @ hayashi yuzoさんへ  お久しぶりです。  長生きしなきゃダ…
hayashi yuzo@ Re:近況(10/24)親父本人の意見 私は慢性疲労症でこれはビールス感染によ…
hayashi@ bikotan1様 私は長嶋さんと同年輩です。70歳になっ…
Bikotan1 @ Re:近況(03/03)  以前TVで長島さんのリハビリ状況が放映…
hayashi,ny@ 米国銀行の国有化? 米国銀行の国有化? 本日の新聞に拠ると…

フリーページ


© Rakuten Group, Inc.

Mobilize your Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: