ドナルド・キーオの成功哲学
Himself without a title is real me.
コカ・コーラ社 最高経営責任者
ドナルド・キーオ
世界にその名を知られたコカ・コーラ社の社長であるドナルド・キーオも、ナポレオン・ヒル博士のプログラムを学んで成功した大実業家の一人である。彼は自分のために一生懸命になって働いてくれる人々を大切にし、限りない信頼を寄せている。
しかしだからといって、その担当する部門で成功を収める人を見分ける、これといった確かな目を持っているわけではない。
「勝利を収める人は、それこそ百人百様です。性格的に外交的な人もいれば、内向的な人もいます。教育もあったりなかったりですし、カリスマ的才能に恵まれて確固とした信念を持っている人もいれば、退屈きわまりない人もいます」
スポーツの世界では、金メダルを首にかけてもらって初めて勝利者であるとわかるが、キーオも同様の観点から、会社の各部門の利益が飛躍的に増えて初めて、勝ったとわかるのだと言っている。言い換えると、プディングの味は、食べてみて初めてわかるというわけだ。
「百聞は一見に如かず。相手がリーダーの資格を持っているか否かを知るには、その人物を眺めて、ついて行く者がいるかどうかを見ればよい」のである。
■こうすれば敗北することができる ― とっておきの十カ条
ところでキーオは、「キーオの敗北のための十戒」と称するものを持っている。
それは以下のようなものである。
一、リスクを避けよ。
二、現状に満足せよ。
三、事に当たっては、「私の出資者たちは何と思うだろうか？」と自問せよ。
四、変化を避けよ。
五、徹頭徹尾、融通を利かすな。何が起ころうとも、道を踏み外すな。
六、研究者と専門家に膳幅の信頼を置き、自分の代わりに決定してもらえ。
七、サービスよりもステータス（地位）に関心を払え。
八、自分の客より、競争相手に注意力を集中せよ。
九、客や仕入れ先のことより、真っ先に自分のことを考えよ。
十、"ＴＧＥ／That's Good Enough．（これで十分）"という呪文を唱えて、品質に上限設定せよ。
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