「双魚宮」楽天支店

「双魚宮」楽天支店

2008/01/09
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カテゴリ: 小説
『一先ずは何とかなったわね。』
「この件に関しては一件落着かな。」
『まあ、まだ全部終わっちゃいないけどね。』
「ああ・・・分かっている。」
いつかは訪れる、あの男達との戦い。
そう、いつまでも感傷に浸っている訳には行かないのだ。
「出来る事からやって行くしかないだろうな・・・」
『まあ、こればかりはいくら考えたってどうしようもないしね。』
「・・・おーい、出来たぞー!」

「出来たみたいだな・・・」
ラグナスは壁から離れると、ジリウスのいる奥の部屋へと向かった。

「はいよ、これが解毒剤だ。」
そう言ってジリウスが差し出したのは、白い液体が入ったビン。
ラグナスはそれを受け取ると、鞄の中に仕しまい込んだ。
「すまないな。」
「いいさ、これくらい・・・ちょっと待ってくれ。」
ジリウスは色々な試薬が置いてある棚から透明な液体が入った大きな容器を取り出すと、それをコップに少しだけ注いでまた元の位置に戻した。
そしてその液体を飲み干し、再びラグナス・・・いや、エルマの方を向いて話しかけた。
「よう、エルマ。元気だったか?」
『元気も何も、ここ数日あちこちで色々あったからねぇ・・・まぁこれからも色々あるんだけどさ。』

「どうやら精霊ってのは災厄を引き付ける力があるらしいな。」
『こいつ・・・私を疫病神みたいに・・・!!』
憤慨するエルマに苦笑を浮かべつつ、ジリウスはラグナスに向き直った。
「まぁ、俺はここからじっと見させて貰うさ・・・必要があればいつでも戻って来いよ?」
「ああ・・・またな。」

そのまま街の入り口にいたビィの馬に乗り込み、ラグナスはリダイア達の待つイメンマハに向けて走り出した。





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Last updated  2008/01/09 10:20:01 PM
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Comments

あとらんてぃか@ ぬるぽ ぬるぽあなたを愛してます
mkd5569 @ Re:交差する刃(03/26) 夜のブログ更新おつかれさまです。 3月…
A†Z @ Re:え!?(01/13) なわけねーだろwww
びい@ え!? 口移し!?
Enigma@ Re:消え行く光(11/11) 安らかに眠れ・・・俺!!

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