～桜時雨～

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上月渚

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2007.02.25

また一つ、灯が弱まった

カテゴリ：闇鍋

今朝方優しかった親戚のぉじちゃんが危篤だと連絡を受けた

とても安らかな気分で
苦しくも
辛くもないよ
と祖父は言ってくれていたけど
此方に残された肉体には
生前の痛みと苦しみが染み付いていた
両親や祖母は亡骸に触れ、弔いの言葉をかけていたけど

痛みが苦しみが
助けを求めていた叫びが
全部中に入り込んでくるから
けれども、私が亡骸から感じる苦痛を
遥かに越える苦痛を、祖父は感じていたのだろう
そう思うと自分な感じている苦しみを
辛い、と母に伝える事はできなかった
だから病院も行かない
ぉじちゃんには悪いけど
私は看取ってあげられない
そうしてあげたいけれど

病院に入った途端に私が倒れてしまうから
本望を述べるなら
あと少し
ほんの少しでいいから
この世界に留まっていて下さい

夜中、貴方と一緒に夢の世界で
知らせを伝えに夢を渡るのに、共に付き添えるから
バカにしたって構わないよ
霊感だとか虫の知らせだとか
信じてない人沢山いるだろうから
でも感じるものは感じるの
聞こえるものは聞こえるの
願うなら、どうか安らかに、永遠の眠りを
最期は遠くからだけれど
目を瞑って、傍にいるから
苦痛も嘆きも、私が全て貰ってあげるから
だから
最後だけは幸せに

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