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2007.10.08
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カテゴリ: カテゴリ未分類
O先生:


今回のシンポジウムでは大変お世話様になりました。頂いた本
統計学を拓いた鬼才たち
一応通読させて頂きました。 本の題名のとおりと思いますが、コロモゴロフの天才ぶり、暗い時代の世相と学問、アメリカなどの学界やプリンストンの様子など大変興味がありました。
特に コロモゴロフは 再生核の理論で 大事な接点 があります。 私の日本語の再生核の本の 32ページ で、基本になるところです。
帯に ドイツ軍の暗号を解読せよ とありましたので、イギリスの解読の成功の物語が 書かれているのかと思いました。

私はいろいろな本を読むような 関心や時間がないのですが、もし本を書店でみて めくっていても購入する事は 無かったと思います。なぜならば、面白い所を発見する前に 他の事に触れて関係ないと判断したと思います。それで、先生のご紹介を受けて通読して、いろいろ面白い事を発見できました。
ありがとうございました。

先生 ベルグマンのお話しをされましたが、私がスタンフォード大学を訪れた時、既にいなく 奥様がシファー教授の

FitzGeraldなどに会って ベルグマンの激しい研究振り (これは食事より 研究が好きであったという言葉で表現されていました) の亡霊が移っているのを強く感じました。
そして帰国した時の印象記が次です。 20年前のことです。


____________

今想うことそして抱負   



豊かな自然に恵まれた桐生に参りましてから、12年の歳月が経ちましたが、道脇先生をはじめ皆様のあたたかい励ましを頂き、本当に充実した時代であったと思っています。

私は研究の出発点から「再生核の理論」を中心に研究を続け、美しい山々の頂きを眺めながら、研究は幾重にも発展し、ついに研究成果を総合的にまとめて成書としてイギリスから出版できるまでになりました。今後、各章を充実させそれぞれ本格的な専門書として出版できるように努力したい。

特に、私はピタゴラスの定理を含む「線形変換における基本原理」を得たと密かに将来、発展、応用を期待しています。 幸運にも「再生核の理論」のメッカであり、世界の第一人者であるM.Schiffer教授についにお会いでき、2ヶ月にわたって話しを聞いて頂いた事は、研究者として最高の喜びであったと思っています。 そして2日目には偏微分方程式のGilberg教授を招いて一緒に聞いて下さり、2人でその日のうちに特別講義を企画してくれた程、私の結果に驚かれ、私の期待に確かな手ごたえを与えるものでした。

昭和61年から62年にわたって文部省在外研究員としてBerkely、 IrvineそしてSan DiegoのCalifornia大学、Stanford大学、Pittsburgh大学、およびDelaware大学を訪れ、「大学」について、「学問・研究」について新鮮な感覚で迫って来るものがありました。生きながら数学の歴史の上をひたすらに歩んでいる研究者に会い、また友人の激しい研究ぶり ― 彼は言う。 研究は私の食休みになる、週末の金曜日には朝方まで研究するぞ、と ― を見て、これは容易ならぬことと気を重くさせられもしました。

日本人は優秀であり、日本文化は高質であると誇りに思っていますが、例えば数学においては、論文の数こそ多いもののヨーロッパの小国にもまだおよばないのではないか。すなわち、一つの学問の基礎や基本理論を打ち立てたような仕事が非常に少ないと言う事実は、日本古来の美しい文化や経済的な成功に比べて寂しいと思う。 教育や大学の在り方についても同様です。

日本の成熟した文化と社会、一様な民族と一元的な考え、そして国際的に孤立した文化圏にあることは、固有の文化を育てて来たメリットがあるものの、創造的な研究にはマイナスに働くことをいつも心に留めておかなくてはならないと思う。

Pittsburgh大学で、教育学、数学、哲学者の共催で、Von Neumannの弟を招いて、若き日のNeumannはどのようであったか、家庭環境は、研究姿勢は、そして自然観は、等と掘り下げた議論をしているのをみているうちに、西欧の近代科学の伝統の重みを感じ、逆に百年程で現在に至った日本の進歩こそ驚くべきことのように思われてきました。



「人間とは盲目であり、独断と偏見に満ちた存在である」とつくづく思う。 これらは創造活動と人間関係において負の大きな要因にもなるものであるから、多くの人達の意見や考え方にふれるように努力したいと思っています。どうぞ宜しくお願い致します。






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Last updated  2007.10.09 00:22:44


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