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2012.08.13
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カテゴリ: カテゴリ未分類
第二次世界大戦と日本の良心:

を書かれた 群馬大学名誉教授 大谷杉郎先生

第二次世界大戦と日本の良心
靖国神社問題に対する提案に対して/大谷杉郎(2007/4/12)
 この感想は、私と同じ年代の人たちには、圧倒的に支持される
自信があります。
「声明」は、軽い現代の常識的立場の整理だと思いました。この
程度の見解が「第二次世界大戦について、十分な反省」をした結
果だかどうか、頼りないようにおもいました。この声明案の基本

どう考えるか」の二つに絞られると思います。
 小学校入学が満州事変、中学入学の時が日中戦争、4年の時に
第二次大戦、高専卒業の時に終戦。正に戦争とともに大きくなり
ました。戦中派として「第二次世界大戦をどう考えるか」という
問題についての回答は、「声明」が考えている現代の一般的常識
とはかなり違います。次の資料を折に触れ、繰り返し見て、私の
若き日の記憶と照らし合わせるだけです。「総合世界史図表(第
一学習社)1987」「総合日本史図表」「コンサイス世界史年表」「世
界年表(河出書房)」それに高校の教科書です。今日もこの返事
を書くために世界史図表をめくりなおしました。
 世界史はまさに戦争の歴史です。とったりとられたり、栄枯衰

分ほどの120 頁以降、欧米各国の世界侵略のすさまじさが記録
されています。スペイン、イギリス、オランダ、フランス、アメ
リカ、それにロシアなどいわゆる当時の先進諸国が、インド、ア
フリカ、カナダ、アメリカ、南米、中央アジア、シベリアに向け
た、目に余る身勝手な侵略戦争の歴史です。中国だってその渦の

85
第3章 外交・軍事
なかにありました。これらの大国は、17 世紀から20 世紀にわ
たって、世界各地を恐るべき勢いで、傍若無人に侵略しまくって、
植民地にしてしまいました。
 20 世紀に入った頃、スペインはフィリピンを、オランダはイ
ンドネシアを、イギリスはインド、ビルマ、マレー半島、それに
オーストラリアを、フランスはベトナム、カンボジア、ラオスを、
つまり東南アジアの全域を侵略しつくしていました。アメリカも
遅ればせながら、スペインからフィリピンを奪っています。太平
洋の島々もイギリス、フランス、アメリカの領地にくみこまれて
しまいました。その上、勢いをつけたイギリス、ドイツ、フラン
ス、ロシアなどが、競って中国侵略を着々と実行していました。
日本に対しても、中国に対する侵略と同じ手法で、治外法権の外
人居留地をもうけたり、不平等条約を押しつけたり、で明治維新
以来、侵略の初期段階にあったと思っています。ロシアと中国の
清朝も、中国東北地区から韓国へと勢力を拡大すべく圧力を強め
ていました。
 このような欧米諸外国からの侵略に対する危機感や対抗意識
が、私の若い頃の日本の底流にあったと思っています。諸外国は
みんなお行儀がよいのに、日本だけが侵略者でした、などとはど
のようにひっくり返っても言えません。第二次世界大戦の本質は、
世界列強の世界侵略に対する日本の切ない反逆です。
 次に「いわゆる戦犯をどう考えるか」です。第二次大戦を前述
のように考えているから、戦争裁判がまともなものであったとは
とても考えられません。国際紛争には常に二つの正義が存在しま
す。どちらがより悪い侵略者だったかを考えるべきです。非は明
らかに諸外国にあると私は思っています。どちらがより悪い侵略
者だったかを純客観的に考えられる人はいません。非はいつも相
手側にあるものです。しかも勝敗がつけば、必ず敗者側に押しつ
86
第3章 外交・軍事
けられるものです。それが正しいなどというわけにはいきません。
 たった1回の東京大空襲で非戦闘員の一般市民を徹底的に殺戮
して10 万人の死者を出し、同じ非人道的な殺戮をあちこちの都
市でおこないました。その上、1発の原爆で広島20 万人の非戦
闘員を殺戮したことも許せません。このような桁外れの悪逆非道
を犯した犯人を裁かないで、戦争裁判の正当性を主張することな
どはとても承伏できません。戦犯問題は茶番です。
(大谷杉郎 おおたにすぎお)
1925 年新潟県生まれ。群馬大学名誉教授。 専門は炭素材料で、炭素材料学
会会長。研究業績は炭素化工学の基礎づくりとピッチ系炭素繊維の開発など。






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Last updated  2012.08.13 18:28:00


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