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再生核研究所声明 100 (2012.9.26 ) 2つの多変数複素解析学について
(2012.10.28:14:20: 語句の修正)
2012年9月25日 J. Morais 氏、 偶然、彼の30歳誕生日の日、衝撃を受ける事件が起きた。彼はQuaternionic Analysis, Clifford Analysisの専門家であるが、再生核の理論を扱っているので、議論をしてきた。そこで、それらの世界での積分表示について、参照文献を求めたところ、執筆中の著書のコピーを渡してくれた。それを通覧して 衝撃を受けた。(再生核研究所声明は、一般向けの内容を対象にしているので、いわば素人向きに 面白い内容を紹介したい。世界の面白さである。)
既に、数学については、 夜明け前 よっちゃんの想い (文芸社) 付録で、 数学とは何か、 人生、世界など について相当自由に述べ、 さらに、
数学とは何か - 数学と人間について
(国際数理科学協会会報、No. 81/2012.5, 7-15)
No.81, May 2012(pdf 432kb)
で、より広く、深く述べている。
それらの中で、神は2を愛し給う という 世界観を述べて、奇妙にも、2つの実数を 虚数を用いて、結び付けた、複素数が本当の数であると 言明している。
そこで、多変数複素解析学とは、その複素数が 複数個 組をなす世界の解析学で、岡 潔の数学で 相当に有名であり、日本数学界の関数論分科会の大きな部分を占めている。世界観は 教育で形づけられ、有名な数学者 高木貞治氏は、数とは複素数であると述べ、多変数複素解析学とは 岡 潔 に代表される 複素数の組で表される世界を意味すると その日まで、考えてきた。- 日本では殆ど誰でも そう思っていると考えられる。
ところが、 アヴェイロ大学では、多変数複素解析学で、いわゆる日本での複素関数論の研究をやっている人は誰もいない。教授がQuaternionic Analysis, Clifford Analysisの専門家であるからである。 それで、それらを複素解析学、多変数複素解析学の専門と名のっている。沢山の研究者がこの関係で、訪れるが皆さんがそうである。いわゆる日本の関数論分科会に属するような内容の研究者は皆無である。それで、世界は広く、数学も広いとの思いを擁いて来た。( ちなみに、私は、関数解析学の、作用素論の応用の研究計画で 採用されている。) - いわゆる複素数以外の数は 怪しきもの、4元数や そのような多次元版は悪しき、まがいものの世界と思ってきた。これらは、 多次元のベクトルのように 数を拡張して、考える世界です。しかし、単にそうではなく、Cauchy-Riemann の偏微分方程式の拡張を考えて、きちんとした解析構造が 導入されている雄大な世界です。
その日に見たのは、それらの世界で、Cauchy's integral formula, Morera's theorem, Mean value property, Liouville's theorem、 解析性を特徴づける円、円対応の高次元版、等角写像を、立体角不変で置き換える理論、共役調和関数の概念、正規直交基底の展開と特殊関数論との深い関係 等等の重要な解析的な定理や、一変数複素解析学で深い 写像に関してのBloch theoremなども成り立つ、凄いことが成り立つ世界で、しっかりとした 雄大な別の意味における複素解析学の世界があることを 明確に認識させられた日です。 (しばらく衝撃で、声も出なかった。)
結論は 多変数複素解析学には 2つの考え方、流派があるということです。
一つは 複素数を 組で考えて行く、
もう一つは 複素数を ベクトルのように考えて、 実数を拡張して考える考え方です。
Morais 氏は、3次元、4次元を主に研究対象にしており、他の博士の学生が、飛行機の翼の解析の研究に現れる ジョウコフスキー変換の3次元版を研究しているのは 注目に値します。いわゆる日本流多変数複素解析学では 偶数次元で、3次元を扱えないような 変な現象を本質的に持っているからです。
ここで、重要なことは、ある意味で、相対のようになっていて、Clifford Analysisでは 定義領域は普通の実ユ-クリッド空間で考え、像の世界を上記のようにベクトル値関数で考えるということである。そのような写像を考える理由は、Cauchy-Riemann の多次元版 Riesz system の偏微分方程式系を満たし、うまい解析構造が入るからだと言う。
2元論の世界観を深めて来たが、この2つの考えがあることを知って、さらに、その世界観を一層深めた。
解析学における 重要な定理、グリーン・トークス・ガウスの定理 (ドイツでは、単にガウスの定理というそうです) その公式を 2つの関数からなるように表現すると、right-holomorphic とleft-holomorphic の関数の概念に分かれて、上記の多変数複素解析学の正当な発祥の原理を見ることができる。この認識は 既に19世紀、複素解析学の発祥の時代から ヨーロッパでは認識されていたということである。すなわち、日本への複素解析学の輸入は、 一方だけが輸入され、他の多変数複素解析学が 現在でも無視されているという、現実になっていると考えられる。日本数学界や、関数論分科会、あるいは解析系の人は この認識を持っておくことは大事ではないだろうか。 なぜなら、この分野が 雄大に発展して (最近は 国際会議活動、発表論文数などでも 日本流多変数複素解析学を凌いでいるように見える)、社会と関わりを持つようになったとき、日本にはそのような専門家が誰も居なかったでは、国の在りようとして、問題が有るように感じられるからである。また、教育も間違ってはいけないと考える。
以 上