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甲府で小4〜既卒の塾をやっております。
10年くらい前のお話です。
とても優しいお母さんがやってきました。
「勉強が少し遅れてしまったので、よろしくお願いします」と
6年生の子を連れてきました。
「まずは、体験授業を受けるとよいですよ。何曜日に来れますか?」
「月曜日が体操教室で火曜日がなんちゃらで、水曜日も木曜日も金曜日も習い事で」と
とにかく忙しい人だったことを記憶しています。
そんな中で、なんとか週1で通い始めましたが、宿題をちっともやってこないので、
だんだん塾に来づらくなってきました。
本人に聞いたところ、毎日習い事でクタクタで宿題は無理だとわかりました。
「習い事を減らしたい」と言っていました。
お母さんがやってきて、
「宿題をやれと言ってもちっとも言うことを聞きません。どうしたら良いでしょう?」
と相談を受けたので、
「習い事を減らしたいと言っていましたよ。もう6年生なので勉強の習慣もつけたいですね。
習い事は半分くらいに減らしたらどうですか?」
と提案しました。
本当のところ、本人が疲れているのに勉強が遅れていて勉強の習慣のついていない子供は、習い事なんてしている場合ではないと思いました。
でもまあ、急に全部とはいかないでしょう。
本人のやりたいものは残さないとね。
5つの習い事のうち3つをやめて、まあ、2つは残すとして、あとは勉強に時間を向けてくれたらいいなと思いました。
で、そのお母さんは、
「そうですね、でも、①は、ずっとやっているからやめられないんです」
「そうですか、では、それを残して他をやめたらいいんじゃないですか?」
「でも、②は始めたばかりなのでやめさせたくないんですよ」
「それも残したらいいんじゃないですか?」
「でも、③は本人がやりたいと言っているし、どうしましょう?」
お母さんの話は、堂々巡りでずっと続きます。
「今、勉強の習慣をつけてあげたいですよね。どれを辞めるかは親子でゆっくり話し合うとよいですよ」と
アドバイスをしました。
で、どうなったと思います?
習い事を減らす話だったはずが、なぜだか塾をやめましたよ。
そのあと、いろいろと考えました。
私はもっとリーダーシップを発揮したほうが良かったのかな?
もっと、言葉を選んだら結果は違ったかしら?
あの子は今頃どうしているかしら?
もう、働いている歳です。
楽しい人生になっているといいなあ。
あの時に学んだことは、
勉強が遅れてしまうと大変だという危機感を持っていない親子に毎日来てもらうのは難しいということでした。
習い事をたくさんしているのに勉強の邪魔になっているということは、テレビ番組のザッピングをしているようなもので、何も身につかないどころか、教育費の無駄遣いになっています。
その子にあった一つの習い事を頑張ると、大きく成長を促すこともあるので習い事が良くないということではありません。
小学校6年間、中学3年間、高校3年間、大学4年間、
勉強は長い間続きます。
授業についていけなくて、ずっと下を向いてやり過ごす人生にならないように応援してあげたいですね。
#習い事 #教育費の使い方 #勉強 #成長
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